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三十路を越えても共感した― 「いっぱしの女」(氷室冴子)

 17,2012 17:39
ひょんなことから仕事が休みになり、無性に昔読んで好きだったエッセイを読み返したくなって、本棚から引っ張り出した「いっぱしの女」。


いっぱしの女 (ちくま文庫)いっぱしの女 (ちくま文庫)
氷室 冴子

筑摩書房 1995-09
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「あたしもいっぱしの女なんだから、しっかりしなきゃ」。男友だちの言葉になるほどと思い、事あるたびにこう呟くことを処世術にしてきた。女の友情のすばらしさとはかなさ、男からの心ない一言、親のすさまじい結婚攻勢…次々におそいかかる日常の様々を、素直に、鋭く、そして圧倒的にたくましく書き上げられた、胸のすくエッセイ集。高泉淳子さん(遊・機械全自動シアター)との対談付き。


これを初めて読んだのは30代前半だったと思うのだけど、その時も読みながら何度もうなずいて、「そういう気持ち、わかるなぁ」と思ったものだった。


このエッセイを書かれた時、著者の氷室冴子さんはやはり30代だったということなので、30代の自分がいちいち内容に共感できるのは当たり前かも――と思うのと同時に、もしも自分が40、50と年を取ってこのエッセイを読んだら、ちょっと首を傾げるところや違和感を感じるところもあるかもしれない……と内心恐れていた。


だがしかし、杞憂だったね。


四十路に入って読んでも、やっぱり深々と感じ入っている自分がいる! しかも、読みながら泣きそうにさえなってしまっている!


エッセイに書かれていることで、わたし自身も似たような体験しているものもあるけれど、もちろんすべてではない。というか、氷室冴子さんと同じような体験をしているから、こんなに共感し、感じ入っているわけじゃない。


なんというか――時間と共に変わりすれ違っていく友人との関係性についての嘆きや苛立ち、寂寥感に「あるある!」とうなずいたり――


世間の「こうであるべき」という価値観(「結婚してこそ一人前」等々)に沿えられないことで感じる窮屈さに「そうなんだよねぇ……」とため息をついたり――


一方的に押し付けられる先入観(「少女小説は処女じゃないと書けないんでしょ?」等々)への怒りや悔しさや疲労感に、しんみりと同調したり――


いろいろなエピソードをもとに語られてはいるけれど、ページの端々から、日々暮らしていて感じるささやかな感情や感覚を掬って洗い出し、きちんと整えたものを目の前に並べられたような気持ち。


そしてそれを見て、やっぱりこの時と同じように

「そうそう、私もそう思ってたのよ。どうして、こんなにピッタリ同じこと、考えているのかなぁ」

と錯覚や誤解をしてしまったということですね、わたしが。


今回、特に胸にグッときたものを挙げていこう――と思ったのだけど、すみません、無理です。丸々一冊、最初から最後まで隅々まで、わたしの胸にグッと刺さりまくったんだもの!


しかしこのエッセイが単行本として出たのが1992年。今から20年も前だ。20年の間に、世の中は結構変わったし、エッセイの内容に時代を感じる部分もある。


それでも「同じだ~!」と思ってしまうということは、世の中の本質的なところは変わっていないということなのかしら。


――ひょっとしたら、わたしがあんまり成長していないってことかもね……オオゥ……!


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Tags: 氷室冴子 エッセイ フェミ?

Comment - 1

2012.08.23
Thu
10:27

lucinda #-

URL

拍手コメントRES

>08/18 18:37 の方
コメントありがとうございます! レスが遅くなってすみません。
氷室冴子さん、いいですよね~! 私と同じ時期に読まれている方がいると思うと、私も不思議な気持ちがします(笑)
「クララ白書」「雑居時代」、懐かしい~! ああ、もう一度読みたいなぁって心から思います…。「母娘草」、私ももう一度読み直してみようかな。
亡くなられたのは心から残念ですが、これからも何度も氷室作品を読み直して、氷室作品にシビれるんだろうなぁって思います…。

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