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中国の植物学者の娘たち

 23,2012 19:07
これも以前から気になっていた作品。というわけで、DVDレビュー第2弾。


中国の植物学者の娘たち [DVD]中国の植物学者の娘たち [DVD]

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湖に浮かぶ緑濃い小島。外界から閉ざされた空間で植物とともに暮らす植物学者のもとに、1976年の唐山地震で両親を失い、孤児院で育った女子学生、ミン(ミレーヌ・ジャンパノワ)が実習生として赴任する。遅刻したミンは到着するなり植物学者から怒鳴られ、翌日には薬草と毒のあるトリカブトを間違えてまた怒鳴られる。落ち込むミンをなぐさめたのは、植物学者の娘、アン(リー・シャオラン)。アンも10歳で母親を亡くし、厳格な父親に育てられ、寂しい毎日を送ってきた。お互いが育ってきた境遇に共感する二人は、次第に姉妹のような安らぎを覚えていく。ある夜、植物園の温室で、ミンは薬草を蒸したベッドに裸体でまどろむアンを偶然みかけた。アンの美しさに呆然(ぼうぜん)とするミン。かけがえのない人を見いだした喜びの中で、いつのまにか二人の関係は、温室で癒しあう許されない愛へと高まっていく…。だが激しくも純粋に求め合い、永遠の愛を願う二人には、残酷な運命が待ち受けていた…。


勝手に作品の時代背景は文革前だと思っていたのだけど、さにあらず。文革後の、これからガンガン経済発展して昇りつめてやる! と爪を研いでいるような90年代が舞台、と思われる。

とはいえロケーションは中国南部の雲南省辺りの架空の都市で(撮影はベトナムだったらしい。雲南省は確かにベトナムに近い)、どこかのんびりとしていてちょっとレトロな雰囲気が漂っているため、まさか90年代が背景だったとは思えなかったのかもしれない。


いやぁー、本当に風景が美しかった! まるで夢のような、別世界のような、静謐で色彩豊かな世界。そこで繰り広げられる、互いに孤独だったミンとアンの、密やかで情熱的な恋愛がお伽話のように美しい。


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植物のために泥を採取するアン(左)とミン(右)


その美しさは、彼女たちが愛し合っているとは知らなかったアンの父親である植物学者・チェン教授の頑迷さと、アンの兄でミンの夫となるタンの鈍感さや乱暴さや未熟さというような、男性陣の愚かさを際立たせているかのように思えるほど。


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「アヒルの足は美味しい!」というチェン教授に、「私はキライ」と言っちゃうミン。雇い主にそうまで言えるのは、ある意味スゴい


それはもしかしたら、ミンとアンの恋(同性愛)=これまでの常識を覆す価値観と、チェン教授とタンの憤り=これまでの常識とされる価値観の対立、のメタファーなのかも。


ミンはアンといつまでも一緒にいられるように、一度は断ったタンとの結婚を、アンの意見を聞き入れて承諾するというのも、現実社会の常識との折り合いのつけ方のように思えなくもない。


しかし……ミンがタンとの新婚旅行で、タンに貞操を疑われて酷い仕打ちをされた後、アンとどんどんイチャイチャするようになっちゃって、チェン教授がみるみると寂しそうになっていくのが、なんだかちょっと気の毒だった。チェン教授、頑固で融通の利かない困ったオッサンだったけどさ。


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腕を絡めて酒を飲むアンとミン。イチャイチャがどんどん大胆になっていきます


夫のタンに至っては、チベットに単身赴任してそのまんまだもんね。まあ、初夜にタンはミンを酷く扱ったからなぁ……。そうしたのも、タンからしてみれば、ミンに裏切られたという気持ちがあったせいだとはわかるけど。


それにしても、あの真面目で童貞奥手そうなタンは、どうしてミンが処女じゃないとわかったんだろう? 個人的には、それがちょこっとナゾですよ……。<下世話すぎ


ミンとアンが愛し合ってことがチェン教授にバレ、チェン教授に襲われそうになったミンをかばったアンの一撃がきっかけで教授が亡くなったことで、ミンとアンは極刑に処されることになる。


二人の遺骨の一部は混ぜ合わされ、二人の思い出の地に撒かれる。耽美的ではあるけど、ミンが信頼し慕っていた数少ない人である孤児院の院長によって撒かれていると思うと、ちょっと切なくなった。


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思い出の地である寺で、密かに愛を誓い合う二人。周りの男性たちの視線が結構ロコツで笑える


映像があまりに美しくて現実感を喪失しそうになるのだけど、結果的に親を殺すことになってしまったレズビアン二人(アンとミン)に極刑が科せられるという部分が、現代中国では同性愛がタブー視されているんだと思って見ると、やけに生々しく感じられるのだった。


ところでアン演じるリー・シャオランと、ミン演じるミレーヌ・ジャンパノワは、美しかった! 美しかったゆえ、レズビアン映画という言葉と同時に、“百合っぽい”と思ったのかもしれない。きわどい性描写があるにも関わらず。


改めて、百合とレズビアンものの区別って、微妙なところなんだと思った。BLとゲイものの区別もね。


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Tags: レズビアン クィア映画

Comment - 3

2012.06.30
Sat
23:03

lucinda #-

URL

コメントありがとうございます

>ブランフェムトさん

>あのぅ~っ、ここ漫画家の上杉可奈子先生のブログですよね?。

いえ、違います。上杉さんのマンガについて取り上げたことはありますが、こちらはやおい・BLを主に扱っているブログです。何卒ご了承ください。

編集 | 返信 | 
2012.07.02
Mon
14:16

ブランフェムト #efsCvMvQ

URL

済みません

上杉可奈子先生のブログは有るかと検索したらここが出たのでそうかと思い、かきこみしました。お手間掛けてしまい済みませんが、私が書き込みしたコメントを削除して貰えませんか?
。お願いします。

編集 | 返信 | 
2012.07.03
Tue
22:31

lucinda #-

URL

コメントありがとうございました

>ブランフェムトさん
コメント削除、対応しました。

編集 | 返信 | 

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