2011年私的BLベスト10:総括(1)

 23,2012 23:59
先日アップした「2011年私的BLベスト10」の小説編マンガ編


2010年分では、コミックの方が個人的には豊作だった記憶があるけれど、2011年分は小説が盛り返しました。もうね、ランキングに入れたかったけど泣く泣く断念した「次点」がどれだけ多かったか!


私的ベスト10・次点だった作品【小説】

シュガーギルド(一穂ミチ)
シュガーギルド (ディアプラス文庫)


積木の恋(凪良ゆう)
積木の恋 (プラチナ文庫)


恋愛前夜(凪良ゆう)
恋愛前夜 (キャラ文庫)


ぼうや、もっと鏡みて(樋口美佐緒)
ぼうや、もっと鏡みて (白泉社花丸文庫)


遠くにいる人(ひのもとうみ)
遠くにいる人 (ショコラ文庫)


兄弟とは名ばかりの(渡海奈穂)
兄弟とは名ばかりの (キャラ文庫)


それでは、ランキングの解説にいってみましょう。ここから折りたたみます。

解説その1
2011年【小説】は凪良&一穂作品にヤラレタ!



ヘタしたら、凪良ゆうさんと一穂ミチさんの作品だけでランキングの半分以上が埋まりそうだったという凄まじさ。ランキングに1作品しか入れないように自主規制をかけたものね。とにかくこのお二方の作品は粒揃いだった。


一穂作品で最後まで迷ったのが「シュガーギルド」。一穂作品の働く男たちは、何というか、組織に属している男ならではの葛藤や屈託が巧いこと描かれていて、そこにシビれる。主人公たちの気持ちやセリフに「ああ、そういうこと、考えてそうだよな」と、しばしばうなずきたくなる。


今回、「is in you」を入れたのは、わたしの初読み一穂作品だったということと、受けの一束を巡る圭輔と佐伯の攻防が、まさに組織の人間関係を思わせて、思わず唸ってしまったから。「シュガーギルド」もその辺り、本当に素晴らしかったんだ……!


凪良作品も散々迷ってランキングに「真夜中クロニクル」を入れたのは、受けが苦悩するのを攻めが支えるだけではなく攻めの苦悩を受けが支え、お互いに支え合っている姿にジーンときたから。


「積木の恋」の、主人公たちが少しずつ歩み寄って寄り添う姿や、「恋愛前夜」の、幼馴染みが互いに片想いをしていたものの最後に結ばれるストーリーも、捨てがたかったんだけどね……。


一穂さんも凪良さんも、2011年に出た作品の主人公は、いかにもBL的なセレブで金持ち、という設定ではなく、地味で堅実な暮らしをしている、または病気や悲惨な過去を背負って黙々と生きているという設定がほとんどだった。そういうところも、地味設定好きなわたしのツボにヒットしたのかも。



解説その2
キャラたちの感情の機微の、巧みな描写に脱帽



――まあ、それはランク入りしたすべての作品に言えることではあるのだけど、特にマンガの1位と2位「鮫島くんと笹原くん」(腰乃)、「かわいいかくれんぼ」(雁須磨子)は、マンガならではの描写が印象的だった。


「鮫島くんと笹原くん」は、鮫島くんの内心の動揺にあわせて、サメが暴れたり水に潜ったりとかね。「かわいいかくれんぼ」は、キャラたちの視線や表情でセリフがなくてもキャラの感情に共感したりとかね。


どちらも丁寧にストーリーが展開されていたのもステキ。



解説その3
初読み作家で収穫大



「is in you」(一穂ミチ)、「背中合わせでキスを」(安曇ひかる)、「すき」(月村奎)はランキングに入っているけど、「次点」の中の「ぼうや、もっと鏡みて」(樋口美沙緒)、「遠くにいる人」(ひのもとうみ)も初読み作家作品。オリジナルスラッシュもそうだし、マンガでは「この世界でたった二人」(桃山なおこ)が初読み作家さん。


自分のBL熱が落ち着いてきているので、お気に入りの作家買いで手堅くまとまってしまうことが多いこのごろだけど、Twitterや他ブログなどで面白い作品を教えてもらうと、「こんな面白い物語を書く人がいたのか!」と金の鉱脈を掘り当てたような気持ちになる。


ちなみに、「次点」の作品がなぜランキングに入らなかったのかは、わたし自身が感じた「萌え」や「衝撃」や「好みの展開」など、もう本当に微妙でささやかな差の違いでしかありません。「次点」の作品が良質な作品であることは間違いないのです。


それにしても、プリズムロマンス、翻訳オリスラは今後どうなるんだい……!?



解説その4
地味設定好きも、マンガ作品は派手め多し?



地味設定が好きなものの、ランキング入りしたマンガは、小説に比べてシチュエーションがちょっと特別な設定が多い。


マンガの上位3作品は、どれもどちらかというと地味設定だと思う。でも――


「ハッピーエンドアパートメント」(えすとえむ)は「小説の世界」が舞台だし、「Stranger」(琥狗ハヤテ)は開拓時代のアメリカ西部。「equus」(えすとえむ)はケンタウロスが主人公だもの。「画家と音楽家」(ARUKU)は、設定というより作品全体がおとぎ話のような雰囲気。


マンガだと、ファンタジーや特別な設定を受け入れやすいのかしらね?



そういえば、ランキングに入れられなかった「次点」作品について、小説は結構たくさんあって悩んだと書いたけど、実はマンガの方はそうでもない。マンガの「次点」は以下のとおり。


私的ベスト10・次点だった作品【マンガ】

はたらけ! ケンタウロス(えすとえむ)
はたらけ、ケンタウロス! (ゼロコミックス)


あっちとこっち(腰乃)
あっちとこっち (ビーボーイコミックス)


虹色村のチロリ(ARUKU)
虹色村のチロリ (バーズコミックス ルチルコレクション)


ダメBL
ダメBL


――「ダメBL以外」、すべてランキング入りしている作家さんの作品ばかり。マンガについては2011年は、えすとえむさん、腰乃さん、ARUKUさんにシビレた年だったということですね。


同じ作家の作品なのにランキング入りか否かを分けたものは、こちらも小説同様、より萌えたか、より衝撃を受けたかどうかといったところ。また、「はたらけ!ケンタウロス」はBLの括りに入れるのは微妙だと思ったし、「ダメBL」はアンソロだったのでランク外に。


というよりマンガはむしろ、今回新たに加えた条件


・新装版を外す
・シリーズものおよび続きものを外す


に引っ掛かって、ランキング入りできなかった作品が多かった――。


新条件を追加しなかった場合に入れたかった作品については、次回に。


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