2009年私的ベスト10~コミック編~

 13,2010 00:40
「2009年の私的ベスト10」、小説を発表したならコミックももちろん発表したい!のだけど……。

コミックは、小説のように「物語としてよく出来重視編」、「萌えまたはツボ重視編」に分けて発表するのは、断念いたしました。理由は、ただただ、わたしのコミックの読書量が少ないから

コミックも結構読んでいるつもりなんだけど、よくよく振り返ってみると、たとえば10冊くらいのお買い物のうち、コミックは2~3冊くらいのものなのよね――そりゃランキングのバリエーションも生まれやしないわよね。

そんなわけで、コミックの場合、小説と同じく

■2009年に発刊された作品
■直感的に思い出したうえで、もう一度読みたい作品
(パッと頭に思い浮かぶってことは、印象的だったってことだと思う)

を前提にしつつ、

「物語としてよく出来」:「萌えまたはツボ」の割合は5:5

くらいの気持ちで、選びました。それではさっそく発表します。

例によって長いので折りたたみます。
1位
俎上の鯉は二度跳ねる
(水城せとな)

俎上の鯉は二度跳ねる (フラワーコミックスアルファ)俎上の鯉は二度跳ねる (フラワーコミックスアルファ)

小学館 2009-05-08
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BLジャンルじゃないけれど、やっぱりどうしても、この作品を置いてほかには、1位は考えられません。

物語の設定やシチュは現実にはなさそうなのに、キャラたちのセリフのやりとりやモノローグは、一つひとつが鋭く深く、不思議とリアル。恋愛の“業”がものすごくうまく描かれていたのにも感服。読み返すたびに、いろいろ考えさせられる。


2位
世界の中心で愛なんか叫べねーよ
(語シスコ)

世界の中心で愛なんか叫べねーよ (EDGE COMIX)世界の中心で愛なんか叫べねーよ (EDGE COMIX)

茜新社 2009-05-15
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「カタルン、すげー!」と心底唸った作品。語作品も、キャラたちのセリフやモノローグのリアリティというか生々しさに、グッと胸を衝かれそうになる。そして、ちょっとホロリとしてしまう、センシティブさが、短いストーリーの中にうまーく盛り込まれていて、たまらない。

この本には、そういうわたしの好きな語作品の良いところが凝縮していた。最高だった!


3位
丸角屋の嫁とり
(山中ヒコ)

丸角屋の嫁とり (ディアプラスコミックス)丸角屋の嫁とり (ディアプラスコミックス)

新書館 2009-09-30
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いやー、今年のコミックの収穫の一つは、山中ヒコ作品に巡りあえたコとかなぁ……と、何度も読み直したこの作品。この作品は、わたしの中で「萌え」の比率が、若干高め。収録作品の「新しい武器」もよかったなぁ。

少なめのセリフ運びながら、心の弱いところを鷲掴みされそうになってしまう……山中ヒコ、恐るべし。


4位
超天国 ドヘブン
(語シスコ)

超天国 ドヘブン (mellow mellow COMICS)超天国 ドヘブン (mellow mellow COMICS)

宙出版 2009-01-29
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カタルン作品、2作ランクイン。これはもう、オタクでブサイクデブ青年×アイドル美少年という組み合わせにヤラレタ。オタクのオサムのけなげさが愛おしく、アイドルのソウヤのわがままっぷりもカワイイ。

これ、もっともっと読みたいんだけど……やっぱりオサム×ソウヤの組み合わせは、BL界ではNGなのかしら!?


5位
子連れオオカミ
(井上佐藤)

子連れオオカミ (バンブー・コミックス 麗人セレクション)子連れオオカミ (バンブー・コミックス 麗人セレクション)

竹書房 2009-01-27
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2009年は、この作品に夢中になって始まったっけね(遠い目)。子どもたちが可愛く、パパたちの奮闘ぶりにキューンときた。宮本のツン多めの意地っ張りぶりにハラハラさせられたけど、田所と再会したときは、本当にジーンとしてしまった。

これ、子どもたちの物語もいいんだよね……早く単行本化されないかしら? そして、攻め×攻めがうまく描かれていた「ララルー」や、わたしの好きなオネエカップルの「201」も捨てがたい。ダイスキ。


6位
大本気。
(鹿乃しうこ)

大本気。 (ジュネットコミックス 12)大本気。 (ジュネットコミックス 12)

ジュネット 2009-05-30
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鹿乃作品にも、一見ノー天気そうに見えて、実は暗くジメジメした感情や物思いを抱えたキャラたちが多く登場するんだけど、この作品の迅と爽兵もそう。

「大人気。」ではひたすらイヤなヤツだった迅が可愛らしく見え、読んでいるうちに、いつしか彼の幸せを祈っているというこの不思議。鹿乃マジック? 爽兵の生い立ちも切なくて、続きが気になって仕方ないのだった。


7位
坂の上の魔法使い
(明治カナ子)

坂の上の魔法使い (ミリオンコミックス 84 Hertz Series 72)坂の上の魔法使い (ミリオンコミックス 84 Hertz Series 72)

大洋図書 2009-12-26
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どこにある国なのかはわからないけれど、わたしの脳内でこのストーリーの舞台は、「ちょっと寒い北国」と勝手に設定され、ほの暗い部屋にろうそくの灯りがふんわりと暖かく灯っているようなイメージができあがっています。つまり、それぐらいイメージを喚起させられる物語だった。

どうやら悲しい歴史を見つめてきたらしい魔法使い・リーと、彼を愛していたと思しき王の遺児・ラベルの関係が、読んでいて温かく、そして切ない。エロはほとんどないけど、ほのかに色気がにじみ出ている。さすが。


8位
兎オトコ虎オトコ
(本間アキラ)

兎オトコ虎オトコ 1 (ショコラコミックス)兎オトコ虎オトコ 1 (ショコラコミックス)

心交社 2009-08-28
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“今年のコミックの収穫”その2は、この作品に出会ったことでしょうか。まず、絵が好みだった。そして、野浪の乱暴さと、ふとしたときに見せる繊細さにグッときた。

野浪と舎弟のタカのやりとりも楽しい。この先、どうなっていくのか……大量描き下ろしされるという2巻が楽しみすぎる……!


9位
千夜一夜-しとねのひめごと
(岡田屋鉄蔵)

千夜一夜-しとねのひめごと (ビーボーイコミックス)千夜一夜-しとねのひめごと (ビーボーイコミックス)

リブレ出版 2009-08-10
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昨年、岡田屋鉄蔵作品にすっかり骨抜きにされたけれど、今年も変わらず、骨を3本くらい抜かれちゃいました――てな感じ。重いテーマが軽々しく扱われていないことに好感。

目の前で恋人を殺され、実は恋人には自分以外にもつきあっていた男がいたと知らされ、おまけに仕事や家をすべて追われて失い――という葵の絶望が胸苦しく涙が出た。でもラスト、両親との電話でのやりとりを読んで、嬉しくてやっぱり涙が出てしまった。佳作。


10位(やっぱりどうしても絞りきれず2点)
おんぶにだっこにかたぐるま(高田ゆうき)
おんぶにだっこにかたぐるま。 (ミリオンコミックス Hertz Series 55) (ミリオンコミックス  Hertz Series 65)おんぶにだっこにかたぐるま。 (ミリオンコミックス Hertz Series 55) (ミリオンコミックス Hertz Series 65)

大洋図書 2009-09-26
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同人誌からずっと好きだったこの作品が商業作品として単行本化されると聞いた日は、本当にびっくりしたけれど――なるほどね。こんな風にまとめられてたのね、と感心。

1970年代の、アメリカの学生たちがプログラミングで何かやろう、としているストーリー。そこはかとなく実際のエピソードが匂いつつ、ちょっとキューンとする青春物語に出来上がっていて、高田さんは巧いなぁ!と唸った。MJが、カッコよすぎでしょ。でもわたし、トレイを見守るパールが好きなのよね……。<脇役好き


春の雨に濡れてゆけ(日の出ハイム)
春の雨に濡れてゆけ (HUG comics)春の雨に濡れてゆけ (HUG comics)

廣済堂出版 2009-08-27
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日の出ハイム作品は、いつも静かなイメージがある。主人公が元気いっぱいのキャラでも、何かうるさい感じがしない。そしてこの作品は、リーマンが主役だからなのか、よりいっそう、静かでしっとりした雰囲気だったと思う。

抑えたセリフながら、読んでいるこっちにキャラたちの感情が伝わってくる気がするのは、すごいなぁ……。大越のカッコ良さにしびれました。

※レビューをアップしているものには、タイトルからリンクしています


このランキングも、無理くり順位をつけているけれど、実際のところはどれも本当に素晴らしい作品で、甲乙つけ難いのは、小説のランキングと同じ。


ランクインの解説を書きながら気づいたんだけど、わたし、コミックではことさら、「切なさ」に弱いみたいですね。


もちろん、小説でも、「切なさ」が描かれているとグラッとくるんだけど、コミックで描かれる「切なさ」の方が、ストレートに心に響いてくる感じがする。それは、もしかしたらコミックには「絵」があるからなのかしら?


ランキングには入れなかったんだけど、心に強く残っている作品として、「猿喰山疑獄事件」(遙々アルク)と「幸せになってみませんか?」(腰乃)に「特別賞」を冠したい。

猿喰山疑獄事件 (ビーボーイコミックス)猿喰山疑獄事件 (ビーボーイコミックス)

リブレ出版 2009-07-10
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「猿喰山疑獄事件」は、これ、読んだ後はしばらく呆然として、うまく感情をまとめられなかった。結局今もまとめられないままで――だからランクから外してしまった。“すごい作品”なのは間違いないと思う。


幸せになってみませんか? (MARBLE COMICS)幸せになってみませんか? (MARBLE COMICS)

ソフトライン 東京漫画社 2009-11
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「幸せになってみませんか?」は、オカマ(というかオネエ)っぽい攻めと、あっけらかんとした雰囲気のエロが、もうもうとても楽しかった。なんだろう、この“ネアカ”な感じ。でもペラいわけじゃない。不思議な魅力だよねぇ……。


2009年、小説ほど読んでいなかったとはいえ、コミックも印象深い作品に多く出会えた年だった。さて、今年はもう少しコミックをたくさん読もう……かな。

すでに、今年に入って買った本の7割ぐらいは小説という現状なんですけどね。
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