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努力と苦労がそこはかとなく―/DEADLOCK(英田サキ)

 11,2006 01:31
DEADLOCKDEADLOCK
英田 サキ 高階 佑

徳間書店 2006-09-27
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電車で初読書はこれ。日系アメリカ人のユウト・レニックスは、冤罪で入れられた刑務所の中で、謎のテロリスト・コルブスの正体を突き止めようと躍起になるが、同時に、同房のディックにどうしようもなく惹かれてゆき――。

舞台は現代のアメリカだが、だからといって、日本人や日系人をムリに絡めなくても、恐らくストーリーは成立する。でも、読者に親近感を持ってもらうためには、日本人か日系人を持ってくるのが一番だったんだろうな…というところで、ふむふむと納得。

アメリカ人であるユウトは、父の仕事の都合で1年だけ暮らした日本にも、アメリカの日系社会にも、溶け込めなさを感じている。その代わり、義母のメキシコ系には親近感を抱いている。ただむやみに、アイデンティティを日本にもってくるのは面白くない―と作者は思ったんじゃなかろうか…というところで、また納得。

アメリカの縮図のような、刑務所の小さな社会における、アフリカ系とラティーノ、そしてそれを取り巻く圧倒的マジョリティの白人と圧倒的マイノリティのアジア系という、人種間の確執と争いを取り入れているところに、作者の意欲を感じるなぁ…というところで、みたび納得。

――そんな、いろいろと周辺を考えさせられる作品だった。英田作品にしては、珍しくスロースタート気味で、後半、一気にストーリーが展開する。ユウトと、同房のディックの関係が、じれったいったらありゃしない。

ネイサンのキャラは、途中から怪しさぷんぷんなのだが、そこにFBIとCIAの対立を絡ませるあたりが、マニアックな読者の心をくすぐる感じ。ちょっとユウトが、なんというかまっすぐすぎるというか、わかりやすすぎる間抜けな雰囲気なのだが、誘い受けなところは、もう、英田作品の真骨頂だと思います。

ディックの過去も興味深いけど、ネトも気になる。続編では、ネトも絡むでしょ!? そうに決まってますよね!? と思わず作家と出版社に問いただしたくなるのだった。続編早く!

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Tags: 英田サキ 高階佑 警検麻ヤ

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