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モーリス

 25,2006 02:28
わたしが、たしか高校時代の頃だと思うけど、「イギリス美青年(美少年?)ブーム」があった。友人たちは、とくに「モーリス」に夢中で、「クライブが…」とか「モーリスが…」とか、しばらくはよるとさわるとその話ばかりしていたものだけど、当時から天邪鬼だったわたしは、ずっと見ていなかったのだった。

それが。
職場近くで、ビデオ大安売りのお店をのぞいたら。
「モーリス」が500円くらいで売られていた!

どうやらDVDも出まわっていないみたいだし、これは買っておくべきかも!と早速購入。週末、ドキドキしながら見てみた。

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お互いに想いあっているモーリスとクライブなのだが、時代(1910年代)は同性愛を法的に禁止しているため、バレたら2人の仕事も地位も名誉も全て失ってしまう。現に、2人の友人は同性愛行為で逮捕され、すべてを失ってしまうのだ。クライブは保身のため、自分の同性愛嗜好は妄想なのだと割り切り、女性と結婚する。だがモーリスは、自分は男性でなければダメだとはっきり自覚し、クライブの屋敷の猟番・アレックと関係を持つ。

思っていたより、いろいろ考えさせられるように、しっかり作られた作品だったんだなぁと、ちょっとびっくりした。自分たちの関係が世間に明るみに出たらどうなるか、それを倒れるまで思いつめ、怯えるクライブ。学生時代にはあれほどキリスト教に批判的で、ギリシア的同性愛を信奉していたくせに、すべてを失うという危機の前に、自分の気持ちを曲げてしまう。その自己保身と偽善。ある意味、社会に順応して器用に立ち回るタイプといえる(現に目指すのは政治家だ)。

モーリスはクライブほど割り切れない。それどころか、自分の本質や嗜好をとことん見つめてしまう。見つめたところで、彼の生きる社会はそれを許さないのだが、モーリスは見つめずにはいられない。不器用だけど、正直。こういう人はいろいろ苦しむけど、一発逆転ホームランを決めることも多い。実際、身分は違うけど、猟番のアレックと愛し合うようになるしね。

しかしモーリスとクライブよ……そこまで仲良くしておきながら、セックスしてなかったって……。ああ、なんだかそこが20世紀初頭って感じ。だがそれとは対照的に、アレックの手の早いことといったら! 獲物を狙うような目つきにグッときた。うーん、この目つきとかしゃべり方とかでも、身分の違いがしっかりわかるように作っているところがすごい。モーリスは、クライブと別れてからの方が、ヘンな脂が抜けた感じでカッコよく見えたのも、あとから笑えた。

モーリスがクライブに、アレックとつきあっていることを告げ、晴れ晴れと別れを宣言するところが、なかなかいい。正直者の勝利。いや、勝ち負けはいろんな見方によって変わってくるけど、少なくとも死ぬまで後悔を抱えてそうなのはクライブだ。

クライブの気持ちもわかるし、モーリスの気持ちもわかる。しかし今のわたしだからわかるのかもしれない。やっぱり10代で見ておくと、違った感慨を抱いてたかもなぁ……。




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Tags: クィア映画 ゲイ 同性愛 耽美

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