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レスラー

 07,2009 23:15
ミッキー・ローク完全復活! の前評判も高く、もうずっと見たいと思っていた「レスラー」。

wrestler5.jpg

――期待以上だった! 本当に素晴らしくて、見終わった後、しばらく余韻に浸って動きたくないと思ったほど。今のところ、今年見た映画のナンバーワンだな。<10本も見ていないくせに

レスラーのお話なので、マッチョな男たちがわんさか出てきて肉肉しい感じ。おまけにハードな試合シーンが盛り込まれている。そのため、「マッチョは苦手~!」という人や、プロレスを受け入れられない人には、ちょっとハードルが高い……かもしれないけれど。

ネタバレを含むのと、長すぎるのとで折りたたみます。
映画のことを知った時、すぐに頭に浮かんだのは、落ちぶれたプロレスラー(ローク)が荒んだ生活を送るも、徐々に立ち直る――みたいなストーリーだった。

しかしその後の情報で、そんなありきたりな“どん底からの復活物語”ではないとわかったものの、実際に見てみると、ある意味、どん底からの復活はないという感じで――しかも、レスラーのランディが、プロレスを愛して真摯に生きているのがわかるだけに、より一層、切なくほろ苦く、胸に迫ってくるものがあった。

かつて人気プロレスラーだったランディは、過去に傷めた体をケアし、時にスーパーのアルバイトをするなどギリギリの生活を送りながら、リングに上がり続けている。

途中、心臓発作で「今度リングに上がったら危ない」とドクターストップがかかり、プロレスを離れようとするのだが、彼は結局、リングを選んで戻ってくる。

せっかく修復しかけていた一人娘・ステファニーとの関係も自分のミスで壊してしまい、心のよりどころになりつつあったストリッパーのシングルマザー・キャシディとも微妙にすれ違い、さらにプロレスを諦めて専念していたスーパーの仕事もうまくいかなかった。そんな厳しく苦痛な現実も、リングに上がれば忘れられる。一人娘も恋人も健康も、大切なものを全て失うことになっても、リングにだけは彼の居場所があるから。

「どうして、そんな……!」と思う一方で、「オレにはこれしかない」とプロレスを選んだランディの姿と気持ちには、どこか共感してしまうところがある。何というか、恋も家族も仕事も健康も美貌も、全て手に入れた(ように見える)ヒーロー&ヒロインとはまるっきり正反対だからこそ、ランディの苦しみや喜びが現実感を持って想像できる、と言えばいいだろうか。
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ところで、映画で印象的だったポイントが、何度書いてもスッキリまとまらないので、最終手段、ザ★箇条書きでまとめてみることにした。

■レスラー仲間との絆がステキ!
ランディがプロレスにこだわるのは、もちろんプロレスを愛しているからなんだけど、仲間のプロレスラーたちが、これがまたみんな“気のいい兄弟”という感じなのも一因なんじゃないかとにらんでいる。

試合前に、対戦相手のレスラー(みんな悪役)と、武器(っていうのか? 映画ではホッチキスが出てきた。思い出しても痛い!)や技をどのタイミングで使うか、試合展開を打ち合わせる。そして試合後にお互いはもちろん、その興行に出場したすべてのレスラーの健闘を称えあうのだ。時に相手の体を気遣ったり、レスラー同士のあの絆の強さが、ちょっと羨ましい……。

子どものころ、プロレスに熱中していた弟に無理矢理見させられていたプロレス中継は、痛そうだわ、野蛮かつ大げさに見えるわでキライだったけど、内実はあんな感じだったのかなぁ……。

■そして悪役には“アラブ”がウリのレスラーがいることにニヤリ
ランディ全盛期の伝説の試合のレスラーで、20年ぶりの再試合の相手が、“中東の獣”アヤトッラー。もちろん、試合では頭にアラブのあの布(名称不明)を被っています。

そういえば昔、タイガー・ジェット・シンという、ターバンを巻いたレスラーがいたなぁ……と調べてみたらインド系だった。ともかく、中東周辺って、ジャンルを問わず(もちろんBLも含む)エキゾチシズムをかきたてるんでしょうね。でもプロレスでは、中東系はどうもみんな悪役ってのが、なんだかなぁ……。BLでは無体ながらも結局いい人な攻め様が多いようだけど……。

■80年代の音楽はアガりますか!?
入場の曲だけでなく、車のBGMも、ハードロックをガンガンにかけているランディ。ストリッパーのキャシディとビールを飲むシーンで、「80年代の音楽は最高だ!」「ガンズとかモトリー・クルーとかね!」などと盛り上がり、「90年代は最低だ」と、うなずきあう。しかも、その90年代のバンドにニル・ヴァーナの名前が出て、思わず笑っちゃった。
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でも確かに、プロレスラーの入場曲って、ハードロックやメタルのイメージが強い。やっぱりテンションが上がるのかなぁ……って、それってわたしも同じ!?

■キャシディとの関係は現実的だ
そのキャシディは30代後半のシングルマザー。ポールダンスシーンもラップダンスシーンもあって、演じるマリサ・トメイ、がんばってるなぁ!と感心したのだけど、「肉体労働によって生計を立てる」という意味では、ランディと似ているといえるかも……と思った。

キャシディもランディのことが好きなのだが、子どものことを思うと、慎重になって一歩を踏み出せない。結局、ランディとはキスどまり。でもワケありのアラフォー以上の恋愛はそういうもんじゃないかと思ってみたり。

■ランディの娘はレズビアン?
愛しくかけがえのない存在だと思っているランディの気持ちは、今ひとつかすっている模様の一人娘・ステファニー。心臓発作を起こした後、ランディが絶縁状態だったステファニーの家に行ってみると、出てきたのはルームメイトらしい女の子だった。

ところがその後、ランディはキャシディに「もしかしたら娘はレズビアンかも」と話していてビックリ! え、ただのルームメイトだと思ったんだけど、ナニかを感じたの、ランディ!?

プロレスラーが主人公のストーリーゆえ、男子率高めだろうという腐女子的なフックはあっても、クィア的フックはなかろうと踏んでいたんだけど――意外なところにあったもんだ。

映画の中では、ステファニーが本当にビアンかどうかは明らかにされない。まあ曖昧でもストーリーに影響しないからなんだけど、ちょっと気になる……。
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ラストは、ランディ渾身の得意技の瞬間で暗転し、ブルース・スプリングスティーンの歌が静かに流れる。これがまた、絶妙。

オフィシャルサイトを読むと、ブルース・スプリングスティーンは、友人であるミッキー・ロークに依頼され、ノー・ギャラでこの曲を作ったのだという。さすがボス! というか、この“男の友情”に、感動しつつもちょっと萌えるわ……!

映画が終わった後、トイレに行ってみると、男子トイレの前は長ーい行列ができていてびっくりした。いつもなら女子トイレの方に行列ができるのに――それだけ、男性の観客が多かったということ。

うん、それもわかるよ。だって、ランディの生き方はある意味で、「男のロマン」って感じがするもの。決して目に見える栄光や勝利を手にしていなくてもね――。
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Tags: “漢”な映画 レズビアン

Comment - 2

2011.11.05
Sat
22:04

zebra #ngCqAwRo

URL

ランディは 不器用だな

はじめまして 

友達とDVDでみました。レスラー人生もピークを過ぎ、娘とは絶縁状態、ステロイドの影響で心臓は弱っているありさまの中年レスラー ランディー。

>せっかく修復しかけていた一人娘・ステファニーとの関係も自分のミスで壊してしまい
 あれはいかんぞ!せっかく親子関係の修復のチャンスだったのに、娘との約束すっぽかすのは さすがにマズイよ~(´Ц`)

自分には「この場所しかない」不器用な生き方しかできないランディーは やはり 悲しい男です。

セクシー俳優として80年代は全盛期だったのに ボクシングのために自分から全盛期を捨てちゃって・・・半ばバカだと思いましたよ。

 そういえば'88年に製作された「ホームボーイ」という映画を知ってますか?
 ロークはアメリカを渡り歩く流れ者のボクサーのジョニーを演じています。ランディとはまた違った不器用さをジョニーには あります。
ボクシングはスクリーンの中だけにしておけばよかったんだと思いますがいかがでしょうか

ただ、「レスラー」と「ホーム・ボーイ」 ふたつの作品を比べて見るのも悪くないですよ。

編集 | 返信 | 
2011.11.06
Sun
00:31

lucinda #-

URL

コメントありがとうございます

>zebraさん
コメントありがとうございました! ランディの生き様は不器用で、悲しさが漂うけど、好きなことをやっているという一種のすがすがしさみたいなのを感じる気がします。娘との軋轢は残念ですけど…。

「ホームボーイ」は知りませんでした。ボクサー役ですかー。ロークはボクサーのような、ストイックに自分を追い詰めるものに惹かれるのかもしれないですね。セクシー俳優の頃の面影はないですが、今の風貌になってから、結構良い役を得ている感じがします。

編集 | 返信 | 

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