くされ女子!(竹内佐千子)

 02,2009 21:46
「腐女子とは何ぞや」あるいは「腐女子の実態とは」といったテーマを、あれこれ考察したり論じたり観察したりしている、いわゆる“腐女子本”(勝手に命名)は巷に数々あれども、これは今まで読んだ中で一番、「わかるわー!」と共感し大笑いした本。

――「これまで読んだ中で」とか言いながら、大して読んでいるわけでもないんだけど……ままま、そこはお許しを。

くされ女子!くされ女子!
竹内 佐千子

ブックマン社 2009-03-27
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女好き(レズビアン)なのにBL好きなサチコ、「好きな男が犯られる姿が好き」なマイ、百合もガチムチもリアルゲイも好きなしおりが織りなすくさった日々を描いた実録コミックエッセイ!

レズビアンの腐女子については、以前もちょっと触れたことがあったけど、この本の作者・サチコはまさに、“ビアンで腐女子”。しかも、13歳で腐の沼に沈んで十数年、二次創作もBLもビジュアルバンド追っかけもガッツリ!というディープさ。そんなサチコの高校時代の同級生・マイ、高校時代の先輩・しおりの3人が繰り広げる数々の腐女子的エピソードが、もうおかしいやらカワイイやら。

たまたま手にした同人誌がきっかけで腐にハマったいきさつや、隠れ腐女子ゆえの、恋人(マイとしおりはノンケ女子)や家族とのニアミス、コミケなどイベントでの楽しみ、町行く人のBL的妄想など、身に覚えのあるエピソードが語られているのはもちろんなのだけど――。

サチコの元カノも腐女子でコスプレイヤーだったという思い出や、ゲイバーでのゲイ腐男子とのチ●コ論争(?)、ホストクラブのノンケ腐男子ホスト(そんな人がいるのか……!)と盛り上がるホスト仲間のカップリング判定などなど、セクシュアリティ的にもオタク的にも、さまざまなタイプの人が登場しているのが魅力的。ある意味ミックス。しかも全員、揃いも揃って、爆笑のモトになっているのがステキなのだ。

そしてこれまで読んだ腐女子本との違いを感じたのは、腐女子としての日常に絡めたセックスやらエロやらが、わりと取り上げられている点かな。といっても、眉間に力を入れて論じている……というわけではなく、面白楽しく「こんなことがあってさー」的に語られている感じ。

彼とのセックスの最中、同人誌を詰め込んでいた段ボールが棚から落ちてしまったが、散らばった同人誌をものすごい早業で回収し(最中なのに……)、どうにか彼にはバレずにすんだ――という、しおり先輩の武勇伝に、爆笑とともに感心した。よくそんな行動ができたなぁ……!

天然さんっぽいしおり先輩は国語の先生ということだが、行きつけのゲイバーがあったり、コミケで段ボール5箱分も本を買ったりと、興味深い人物だ。“先輩”って、どこでもスゴいものなのね……。

また、コスプレイヤーのビアンカップルは結構いるらしいということや、ボーイッシュな女子同士のカップルを「ダナーズ」(ダンナさま同士という意味からきているらしい)と呼ぶ、といったことは、“腐レズ”のサチコだからこその情報だと思う。

サラっとしながらもキュートな絵柄で語られる腐女子エピソードは、時にサチコたち3人の「若さ」を実感させられるのだが(最初にハマった版権作品とかね)、彼女たちが話しているうちに妄想を広げて盛り上がる様子は、自分が腐女子友達と話して盛り上がっている雰囲気そのまんま。そうそう、えすとえむさんやかずあきさん(上記のゲイバーにいたゲイ腐男子)など、ゲストのマンガ家による「おまけまんが」も楽しいのだ。

これまで読んだ竹内作品の中で、一番共感した本だな。ま、わたし、腐女子だから当然か。

ところで……
スパコミの帰り、上で紹介した、しおり先輩のエピソードをvivian先輩に話したところ、先輩はハッと閃いたように、

「ねね、でもやってる最中にそんなビックリするようなことが起きたらさ、緊張してアレが抜けなくなるってこともあるんじゃない!?」

と言い出した。いきなり、何を思いつくんですか、先輩……。

「た、確かにあるかもしれないですけどー……」
「もし抜けなくなったら、その姿のまんま、救急車に運ばれるんだよ!? 救急車が来たとなったら、近所の人だってナニゴトかと出てくるでしょ? そうしたら、救急隊員はおろか、近所の人にもハダカのそんな姿を見られるかもしれないんだよ? 超最悪じゃない!」
「先輩、今思ったんですけど、これってある意味究極の選択だと思うんです。彼のモノが抜けなくなって合体しちゃったまま救急車に運ばれて、救急隊員や近所の人にその姿を見られるのと、彼に18禁の同人誌を見られるのと、どっちを選ぶか、っていう」
「……きゅ、救急隊員たちに見られる方がイヤだわ……!」
「よかった、わたしもです。そう考えると、彼に腐女子だと打ち明けるかどうかなんて、たいした問題じゃないような気がしますね」(ニッコリ)
「そうね……。あ、でもさ、思いついたんだけど(<もう思いつかなくていい)、男同士でもそういうことってあるのかな?」
「そういうこと、というのは?」
「だからー、挿入していて抜けなくなるってことよ! あれ? アソコの筋肉って随意筋だっけ? 不随意筋だっけ?」
「ど、どうだったでしょう……? でもそもそも、緊張しているんだから随意とか不随意とかはあんまり関係ないかも……?」
「そうなのかしら? ねぇー、誰か知らないかなぁ?」

――というような会話を、りんかい線のプラットフォームで交わしたわたしたちだ……アホさがわれながらイタい――。

ちなみに、肛門は随意筋と不随意筋の両方で制御されているそうですよ、先輩。
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