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今年の今夜はうちの人/花扇(剛しいら)

lucinda

落語家シリーズ 花扇落語家シリーズ 花扇
剛 しいら 山田 ユギ

成美堂出版 2004-08-11
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ものすごくいい! というレビューが多くて思わず買ってしまった。BLに落語かぁ…と思いながら。アンマッチというより、どう絡むのか、想像できなかったのだけど、読んでみたら―――たしかによかった。

前半は、人気の落語家・山九亭感謝こと要と元兄弟子の寒也の、後半は、要の師匠・山九亭初助と博徒の寺田の物語。どちらも有名な落語の一説がすんなりとストーリーに組み込まれていて、しかも切なさモード強めに書かれているのがすごい。特に後半は、ここぞというところで都都逸が登場するのだけど、これがねぇ……思わず声に出して読みそうになるのだった。さすが日本人のリズム。

初助と寺田の話を読むと、要と寒也の話は、若さが際立たつ感じ。もっといえば青い。でもそれが要たちの、まだ半人前なところがうまく表れているような気がする。

でもわたしは、やっぱり後半が好きかなぁ……。しょっぱなの、初助の母親が愛人に刺し殺される場面から、芸人たちの世界の独特の雰囲気が漂う。寺田と関係を持った翌朝、朝食を作りながら「去年の今夜は知らないどうし、今年の今夜はうちの人」と初助が口ずさむシーンに、グッときました。

ああ、都都逸を習いたくなるなぁ…
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