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薄い本、キター!

 12,2006 23:04
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vivian先輩から借りた、「トッ●ュー!」の同人誌。けっこうな数だけど、「選りすぐりだから。春までのだから」ってことらしい。うぉう! ありがとうございます、先輩!

昨日、記事をアップして「HOME」を読み返していたら、昨日のレビューでは物足りない気がしてきた。なんかさらっと流しすぎだな。てか、もっと突っ込んで感想を言いたくなった。ということで、気恥ずかしいので、続きは「続きを読む」で――。

最初に読んだ時は、篤と直己の気持ちがすれ違い、しかも直己が障害の残るようなケガを負ってしまうということで、とにかく苦しく痛かった。どうしてこんな設定にしちゃったんだろう――と思ったものだ。

だが、そういう設定だからこそ、登場人物たちの弱さやが引き立つだけでなく、彼らの感情に同調するのがたやすくなるのだと、読み返した今、思う。

篤の、死んだ双子の弟への度し難いコンプレックス。その弟の恋人だった男への未練。傷つくのを恐れるあまりの保身。そして、直己の苛立ちと焦り。絶望感。

ストーリーは篤視点で語られ、直己の感情は直己のセリフでしか語られない。それなのに、直己の深い感情や、もっといえば直己のセンシティブな性格が、彼のセリフだけで読む側に十分伝わるのがすごい。同時に、直己から見た篤と、篤の親友・立原の人となりも語られているのもさすが。

篤はあまりにも臆病で、直己はまったく素直ではない。そして結果的に2人の仲をかきまわす立原は、最後まで直己のことを理解できないし、理解しようともしない。考えてみれば、主要登場人物の3人が3人とも、相手に関する自分の思い込みを、ほとんど最後まで変えないのだ。「……もしかして、相手はこんな気持ちなのかも!?」と、登場人物が、それまでとは違う見方に目覚めるということが、ストーリー展開の上ではよく取られる手法だけど、この作品にはそれがない。言っておくけど、「自分の思い込みを変えない」のは、「相手の気持ちを思いやらない」ということとは別だ。相手の気持ちは思いやっているのだが、相手の気持ちに対する自分の解釈を最後まで曲げないのだ。これがまた、苦しいほどリアル。

「あんたのココロが欲しいな」という直己のセリフが、この作品のキーかなとも思う。愛情か、同情か。それを常に問いかけているようだというのは、大げさだろうか。

やっぱり木原音瀬は深い。

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Tags: 同人誌 木原音瀬

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