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やっぱりスルーできない?草食系男子

 02,2009 23:14
週末、仕事で上京してきた友人(40代男性)に会った。10年来のつきあいなのだが、料理上手で、お菓子作りが好きで、言葉遣いもやわらかいけれど女っぽいわけではない彼は、よくよく考えてみれば「オトメン」なんだと思う。一昨年お見合いで結婚した奥さんに、存分に料理の腕をふるっているらしい。いーなーいーなー!

ランチをしながら盛り上がった話題は、最近のおすすめレシピの情報交換。やがて、いつごろから料理に興味を持ったかとか、最初に作ったのは何かとか、どんどん話は広がっていく。ちなみに友人が最初に何かを作った時は、小学5年生の時。モノは「ラングドシャ」ですってよ。

しかしあれこれしゃべっていて、次のエピソードに、ちょっと胸を突かれるような思いがした。

「オレ、実は子どもの頃、編み物にも興味があってさー。母親がやってるのを見て、すごくやりたかったのに、父親にけん制されてできなかったんだよね。なんかオレは覚えてないんだけど、母親が言うにはオレがすっごい小さい時、リカちゃん人形を欲しがって、母親が買ってくれたらしいんだよ。

でも父親がそれを見て、黙って捨てたらしくって……。それから何かあれば、特撮モノの怪獣の人形とかを買ってきてくれるようになったんだけど、父親としては、男なのに!って思いが強かったんだろうねぇ」

ちなみに友人は、高校時代は「今でいう“パティシエ”になりたくて、そういう専門学校に行きたかったんだけど」、父親や教師に説得されて、大学に進学したらしい。

「やっぱりそれは、男なのにお菓子作りや料理が好きなんておかしい、みたいな偏見があったのかしら」と聞いてみたら、「当然だよ」と、友人はうなずいていたけれど――。

今でこそ、料理やお菓子作りが好きな男性は珍しくなく、華々しく活躍している人を見て憧れる男子は多いだろうし、編み物や裁縫、お花関係、美容関係など、「なんとなく女子っぽい」分野に興味がある男子も、特に目新しい感じはしない。

でも20年くらい前までは、そういう男子は異色に思われていたよなぁ――「男のくせに」「男なんだから」という理由で、好きなものや興味のあるものをやむなく諦めさせられた男子は、もしかして結構いたのかもしれない……と思う。

「女のくせに」「女なんだから」というプレッシャーは、自分が女ゆえに感じた経験はあるし、フェミニズムの中で取り上げられ、一般に知られているイメージがある。

だが案外、「男のくせに」「男なんだから」というプレッシャーについては、女性ほどにはあまり重要視されてこなかったのかもしれない。注目されてなかったとはいわないけれど。

しかし、今あちこちで話題の「草食系男子」は、そんな「男のくせに」的プレッシャーについて、いろんな人にちょこっと考えさせられるきっかけとなる言葉なんじゃないのかなぁ――と思う。

予想以上にむやみに長くなったので、折りたたみます。
草食系男子、本当にこのごろ――年明けから特に――あちこちでよく聞くし、目にする。この前のチャットにも登場したしね。

もともとはコラムニストの深澤真紀氏が、2006年からウェブ連載していた「U35男子マーケティング図鑑」の中で名づけたものということだが、このインタビュー記事 『【1】「草食男子」の男らしさとは?(日経ビジネスオンライン)注1』を読むと、草食系男子とは「据え膳を食わない男」と定義されていたらしい。

その後、『草食系男子の恋愛学』(2008年7月 森岡正博)、『草食系男子「お嬢マン」が日本を変える』(2008年11月 牛窪恵)が刊行されて、論者によってそれぞれ定義されているようだけれど、ま、基本的には、「恋愛やセックスにガッついてない」ってところなんでしょうかね(※ここで、森岡氏と牛窪氏の対談記事が掲載されています)。

――そういう男性はわたしの同年代にもいたし、その上の世代にもきっといたと思う。いたけど、「草食系」という、耳ざわりよく、かつキャッチーな言葉で括られている上に、出処が「U35男子マーケティング図鑑」だったせいか、なんだかテレビや雑誌では、「(35歳以下の)若い男=草食系」と決め付けかねない勢いだ。

そんな大騒ぎぶりを、首を傾げながら、あるいは苦笑しながら、一歩引いた視点で論じている人は、やはりいて――。

草食系男子を真面目に語るのが虚しいワケ(Weep for me - ボクノタメニ泣イテクレ)』では、

草食系男子を語ることは、血液型占いや動物占いレベルの類型化遊びでしかない」「『草食系男子』を論じる面白さがあるとすれば、それはたぶんメタ視点でしかあり得ない

と、クールにスパッと突き放していて、「草食系男子って、腐の観点からネタになるのかなぁ……」などという安易な思いつきを、思わず捨て去りたくなるほど。

でも確かに「草食系男子」は、「U35男子マーケティング図鑑」の中のいくつかの定義の一つであり、カテゴライズの一つでもあったので、この指摘は間違っていない。

乙女男子が草食系男子の存在を疑問視してみる。(Parsleyの「添え物は添え物らしく」)』では、

男女の関係性だけで、草食だ肉食だと判別するという行為に、それほど意味があるとは思えない。」「恋愛・結婚といった男女の関係性をもとにした言葉である「草食系男子」あるいは「肉食女子」は実態のあるものじゃないのでは

と疑問を投げかけ、「恋愛をすることが前提の市場(“恋愛宗教”は未だ花盛りね…)との抱き合わせを鋭く看破している。

それにしても「草食系男子≒オトメン(乙女男子)かしら……?」と漠然と思っていたけど、勘違いだったのね――重なる部分はあると思ってたんだけど、「乙女男子研究所」で勉強し直しかな。

上の2つの記事、たまたま筆者が男性、それも35歳以下っぽく(ただのカン。違ってたらスミマセン)、それゆえにいっそう、草食系で巷がはしゃいでいるこの状況に、物思うところがあるのかも……なんて深読みしすぎ?

ともかく、それぞれの記事はすごく興味深くて、いちいちごもっとも。でも――疑問はいろいろあれど、「草食系男子」という言葉が取り上げられることによって、「世の中にはいろんな男がいるんだ」と世間に認識されるなら、それだけで意味はあるような気が、わたしはしている。

「男のくせに」「男なんだから」というプレッシャーをはねのけたりかいくぐったりして「男らしくない」ことをやっても、いいんじゃないの? と受け入れられるようになるなら、それこそ、いいんじゃないの? みたいな。

――そういうわたしの思いと似てる感じがしたのが、

「女装天国日本」なぜこんなに女装が流行? (All About 同性愛)注2』の記事。

この中の、草食系男子に少し触れている箇所(P2)で、

「男は男らしく」とか「結婚して女を養え」とか「女は黙って男に従え」などというジェンダー観の強制ときたら…僕にとっては立派なトラウマでした

とあり、そうよねそうよね……としみじみ同情してしまったのだった。

――結局なんだかんだいって、「草食系男子」、見逃せない言葉なんだよね。だって、いつも巡回しているブログやサイトで、これだけ取り上げられているんだもの。そこは上手くノせられてるってことなのかもね。

さてさて、BL界、草食系なキャラたちは登場しているんだろうか。「草食系な攻め」が出てきたら、まさに時代を反映している、といえるかしらね(もう出てる?)

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Tags: 草食男子 乙女男子 サブカル メディア 腐女子 ジェンダー フェミ? セクマイ

Comment - 6

2009.03.03
Tue
19:34

みっと #-

URL

草食系男子

こんばんは~
うちの息子たちを見てて思うんですが「ジェンダー観の強制」は
昔に比べると薄いですよ~。
クラスでは男女混合出席番号だし、
公の場では全員「〇〇さん」呼び合う。
でもって休み時間は呼び捨て!

工作が得意な息子はビーズ作りも興味があるんですよ。
昆虫のキットがあって、それでビーズ作ったら
誰も「女みてぇ」とは言わないの。
昆虫のキットが男の子向け、ともいえるし、
女子だって、お花やリボンじゃなくて昆虫を作ったっていいじゃない、
ともとれます。

今まで押さえつけられてた個性が表に出てきて、
それが今までの男らしさと
かけ離れてると感じる人が創り出した言葉なんですかね?

編集 | 返信 | 
2009.03.03
Tue
22:43

もと #4pDgvQA2

URL

草食系男子と乙女系男子はやっぱり似て非なるものですね。重なる部分は多いけど、イコールではない感じ?
私の見た感じだと草食系男子の方が広域って感じですねー。何というかこうおとなしい雰囲気の子っていうんでしょうかね。
そういう名称つけてくれて一気に表記が簡単になったよ、ありがとう!って思ってますww
そういう名称で、男としてのプレッシャーをあまり波風なくよけられれば、もう少しそういう人達は楽になれるんじゃないかな?
肉食系のおじさまには「なっとらん!!」と言われるかもしれませんけど(^^;
以前「サラリーマンNEO」という番組で、機械の苦手なおじさんが「自分、アナログ人間ですから…」で何となくいい感じで逃げられるという講座をやってるコーナーあったんだけど、それ思い出しましたよww
ところで、お友達の乙女系な方の奥様、羨ましいですねー!(*´ω`*) イイナー!

編集 | 返信 | 
2009.03.03
Tue
22:58

まにまに #-

URL

lucindaさん、こんばんは。
草食系男子、気になりつつも納得いく物言いに出会えず・・・といった感じでしたので、興味深く読ませていただきました。
なんとなくネタとして作られた感があって、眉唾な気がしてますが、
願わくばマッチョを強化するのではなく、解体する方向で流通してほしい。
でもどっちに傾くかは女性たちではなく男性たちにかかっているように思いますが、
どうでしょう?

あ、話は変わりますが、私も第一子長女です。
アンケートには参加しませんが、結果はめちゃくちゃ楽しみにしています!

編集 | 返信 | 
2009.03.04
Wed
00:19

茉莉 #-

URL

草食系男子が語られることが本当に最近多いですが、腐女子論と一緒でなかなか奥深いですよね~。
マスコミは面白おかしく飛びついてるだけに見えますが。
ちなみに私の一学年下からは、家庭科も男女必須に変更になり、
高校で男女混合の出席番号順になりました。(どっちも公立です)

編集 | 返信 | 
2009.03.04
Wed
02:10

yori #-

URL

こんばんは。私も気になっていた言葉だけに面白く拝見しました。
「草食系男子」という括りによって救われる男性がいるのならば、意味のある言葉ですよね。でも一時の流行で終わるかなーという気もします。
ただ、自ら「草食」を自称する男が現れたとしたら・・・私はかなりの確率でイラッとすると思うのですよね(苦笑)「女らしく」という縛りに反感があるくせに身勝手だなと思いつつも。

編集 | 返信 | 
2009.03.05
Thu
00:10

lucinda #-

URL

みなさん、ありがとうございます

コメント、ありがとうございます! レスが遅くなってすみません。

>みっとさん
教育現場では、そういう、ジェンダーフリーな試みがずっと取られ続けているみたいですね。「ビーズで作った昆虫」、ステキな話です…。

>かけ離れてると感じる人が創り出した言葉なんですかね?
深澤氏のインタビューを読むと、彼女自身はそんなようなことを感じていたみたいに見受けられます。でもなんか、「草食系」だけが一人歩きしている感じ、ありますね…。

>もとさん
まったく、ネーミングの勝利というか、いい名称をつけたなぁ…と感心しますね。そっか、乙女男子との違いは明白なんですね……!
「アナログ人間」って、よく聞きますよね。なんか大抵、エクスキューズとして使われているようなイメージです。草食系、同じような使われ方をするようになるのか!?

>まにまにさん
まにまにさんも、第一子長女だなんて!(笑)
ネタ感は、すごーくありますよね。でも本当に、マッチョ解体の方向で作用していけばいいのになぁ…と思います。

>でもどっちに傾くかは女性たちではなく男性たちにかかっているように思いますが、
わたしもそう思います。なんか今の草食系の取り上げられ方って、以前アップした、オヤジ的な扱い方に思えてなりません…。

>茉莉さん
家庭科の男女必須化、結構大きな影響を与えているのかなぁ…と思うことがたまにあります。小さいようでも侮れないのね……!
マスコミの騒ぎっぷりが、なんだかなぁ…って感じです。はい。

>yoriさん
なんか今の調子でいくと、一時の流行で終わりそうですよね。まあ、うまいことフェミニズムなりなんなりに取り上げられなければ、そうなる運命なのかも……。

>自ら「草食」を自称する男が現れたとしたら・・・私はかなりの確率でイラッとすると思う
あー、それはわたしもそうかもしれません! いやきっとそうです! そういうこというヤツに限ってそうじゃない、的偏見があるせいかもしれません。

編集 | 返信 | 

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