Punch↑ 2巻(鹿乃しうこ)

 12,2009 23:26
最近、「ああ、待ってたのよ~!」というマンガの単行本発売が、すごく多い気がする。幸せだ……!

Punch 2 (2) (ビーボーイコミックス)Punch 2 (2) (ビーボーイコミックス)
鹿乃 しうこ

リブレ出版 2009-02-10
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(あらすじより)建築家の牧は、型枠工の浩太との同棲を満喫★している。面倒見のいい浩太は家事が得意だし、ナイトライフvでは新たな発見の連続(鼻息)。子猫も増えてまさにスイートホーム! そんな幸福の中、生まれて初めて覚えた嫉妬が、エリートで大人なはずの牧を揺るがして…! 描き下ろし4コママンガをゴッソリ&番外長編「蜜月」を収録!

アマゾン、画像が間に合っていないのかしら……というわけで、表紙はこれ。
p2.jpg
「Punch」は、ネコのカワイさも魅力だ!

前巻を読んだ時は、浩太は2007年のベスト受けだ! とまで入れ込んだシリーズ。たま~に雑誌を買って、牧と浩太の物語を垣間見ていたけど、首を長くして待っていたわ、2巻。浩太の過去が描かれた長編も収録され、しかもすでに、3巻の発刊が予告されているという、読者としては嬉しいような、またおあずけを喰らったような、ちょっと複雑なキモチ。

牧×浩太の関係は、牧のいつもおちゃらけている様子と、それを受けて浩太がいつも怒っている姿から、ほかの鹿乃作品のカプよりも、なんとなくほのぼの&コメディ色が強いイメージがあったけど、この巻は、一気にシリアス度が増していく。ただ、相変わらず牧がおちゃらけているので、なんというか、「微笑みつつも深刻に陥っていく」感じというか。

浩太は牧を愛しているけど、過去の初恋の人も忘れられない。牧は頭では理解していても、浩太の過去に嫉妬してしまう。二人の、それぞれの心の葛藤ぶり――相手の気持ちに対する疑念、そんな気持ちを抱いてしまう自己嫌悪、そしてそういった疑念や自己嫌悪を相手には見せないようにしようとする意地が、さらっと描かれている。この「さらっと」感が、「Punch」の魅力なのか……それとも最近の鹿乃作品全般の魅力なのか――。

「蜜月」では、シリアスさやネガティブさが、「さらっと」よりもうちょっと粘りのある感じで描かれているけどね。中学生の浩太の、精一杯恋をしている姿が、やるせない。浩太の「運命の男」深津(牧も「運命の男」だと思うけど)は、どうやら3巻に深く関わるようで、今から続きが待ち遠しくて仕方ないったらありゃしない。

今回、おっ!と思ったのが、牧といつも一緒に仕事をしている、インテリアコーディネーターの和久井のプロフィールが紹介されていたこと。ずっと気になっていたんですよ、和久井さんのことが。このヒトはゲイだと勝手に思っていたけど(1巻で、牧と一緒にゲイバーにいるし)、そういうわけでもないようで、ちょっと肩透かし。それよりも、しうこさんの解説に「恋愛がなくとも生きてゆけるよーな匂いを感じてます」とあって、妙な親近感を感じてしまった。類友かしら、和久井さん……? いやいや、個人的には和久井さんにもダーリンかハニーかができればいいのに、と願っております。

しうこさんの描く絵は、やっぱり色っぽい……!と今回もしみじみ思った。最近、井上佐藤さんの絵が色っぽいと唸ったばかりだけど、ちょっとそれとはベクトルが違う感じ。しうこさんの絵は、井上佐藤さんの絵より少女マンガ的で、なおかつ長年のBLの王道的イメージがあるのだけど、かといって、古臭い感じがしない。きっとモチベーションが高いんだろうなぁ……と、心ひそかに感心するわたしなのだった。
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Tags: 鹿乃しうこ ガテン系BL

Comment 4

2009.02.15
Sun
11:08

月読 #-

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ワタシにとって名作BLを描いていた作家さんのモチベーションが、どうにも下がっているように思える昨今。
「しうこ」さんはそれを高い位置でキープしている貴重なお方。
とワタシな思っておりまする。
すでに雑誌で読んでしまったものばかりなんだけど、時系列的に並べられたコミックスを読むとほんとにドラマティック!(^▽^)♪
ウェッティなワタシは「蜜月」でほろほろしたりしたんですが、これがあるために「浩太」のあまり笑わないっていう設定が生きてるような気がするわ~♪あまり笑わない理由ってのが「中野」さんほど痛くないのが救われるんですよね。
なにしろ3巻がすごい楽しみっす!

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2009.02.15
Sun
16:10

lucinda #-

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しうこさんは本当に、楽しそうにマンガを描いてる感じがありますよね。もうずっとBL作家として走ってきているのに、まだ衰えを見せないのはすごいと思います。
「蜜月」は、これだけ読んだ読者から、浩太と深津で幸せにしてやってくれ、とリクエストがあったそうですが、その気持ちもわかる…でも牧を知ってるからなぁ~…って、感じです。
本当に、3巻、早く読みたいですねぇ~!

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2009.02.15
Sun
21:30

かりんこ #-

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lucindaさん、こんばんは!

私も和久井さん、結構お気に入りです。猛獣使いのように牧の変態暴走を止めてる姿が素敵(笑)
私としてはノンケなのに牧のエロ話を延々聞かされているというスタンスの方が楽しいので、和久井さんには今後も独り者でいてほしいです(ひどい…?)

なんか裕也との話が過去のことだけに留まらないような感じで続きが気になりますね。
シリアスになりすぎないといいなあ、と思いますが、そのためにも4コマは欠かせないかと。(4コマ結構力入ってますよね…)

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2009.02.15
Sun
22:54

lucinda #-

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かりんこさん、コメントありがとうございます。
和久井のお気に入り仲間だ! 確かに、牧のエロ話を延々聞かされているスタンスは、気の毒ながらも楽しいですよね。

3巻の発刊を楽しみにしつつ……4コマも同じくらい楽しみにしてます。あれ、けっこう傑作ですよね。

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