肉食人種を実感するとき

lucinda

ちょっとvivian先輩に仕事のことで相談したくて、電話した金曜23時。

わりとシリアス目に話は進み、でも、「話を聞いてもらえてよかったな…」と思っていたその時、

「ちょっと、●原、なんだか超受け受けしいんですけど?」

vivian先輩がつぶやいのだった。

――ん?……●原? てか受け受けしい?……――

「あ、ごめん。今テレビで男子陸上のリレーをやっててさ。日本は銅メダルを取ったのね?」
「え、銅!? マジで!? すごいじゃないですか!」
「そうそう。いろいろラッキーな要素はあったけど、それでもすごいよね。それでね、●原が仲間に抱きついたりしてるのがね……」

先輩の話を聞きながら慌ててテレビをつけてみると、その瞬間、●原さんは、仲間の●平さんの肩に頭をクタッともたせかけて、勝利の余韻をかみしめていた――。

た・し・か・に――!

その後も●原さんは塚●さんに抱きついたりして、妙に可愛らしいわぁ……などと思っていたら。

画面は自転車のBMXレースに。自転車に乗ったまま、山を越えたり跳んだりする姿に呆然とする。日本人選手もがんばっていたけど、圧倒的に強いのは、ヨーロッパの選手たち。

「……肉食人種のパワーってものを感じちゃいますね」
「全然違うよねぇ! わたしには三重苦な競技だよね、これ。だって自転車だしー、高いとこ行くしー、不安定だしー」

vivian先輩は自転車に乗れない。おまけに高所恐怖症。あ、わたしも高所恐怖症ですけどね。

「いや、自転車に乗って跳ぶってこと自体がすごいですよ。そもそも、日本発祥のケイリン競技だって、日本はようやく今回、メダルを取れたわけでしょ?」
「そうそう! 意外だよねぇ。やっぱり肉食は違うってことかね。肉食っていえばさぁ。わたし、今回のオリンピックで初めて、“肩毛”ってもんを見たのよね」
「肩毛!?」

毛はいろいろなところに生えてくるとはわかるけど、肩って……。

「陸上の、円盤投げってあるじゃない? あれでさぁ、たしかポーランドの選手だったと思うんだけど、うなじとか背中とかはもちろん、肩に毛が生えてるの! フワフワと。もうびっくりしたわよ!」
「水泳だったら、絶対剃られてると思いますけど……陸上ならではですかね?」
「そうなんじゃない?」

肩毛かぁ……。うーん、胸毛とかヘソ毛(腹毛?)とかが濃くて「熊みたい」と表現される男性がいるのは知ってたけど、肩まで毛が生えているなら、まさに熊っぽいなぁ。しかも円盤投げだから、体格もいいだろうし――。

――あれ? わたしは確か、仕事の相談を先輩にしてたんじゃなかったっけ? でも今は、話を聞いてもらったことはともかくとして、●原さんの受け受けしさとか、肩毛とか聞いて、気持ちは違う方向にウズウズしている。PCで画像検索してみたい、とかさ。

「lucinda、萌えられるうちは、精神的にはなんとか大丈夫なのよ。これがまったく萌えられなくなったら、もうヤバいから」

――vivian先輩……たしかにそうかもしれません。

萌えられるうちになんとかしたいと思いつつ――でも、「肩毛」のポーランド選手をなかなかネットで見つけられず、ちょっと悔しいのだった。

#本日の北京五輪男子マラソン、金メダルのワンジル選手、日本でがんばっていたのだ。「優勝コメントを日本語で聞けるなんて!」というmiriam先輩の感激メールに同意。日本人選手は残念な結果だったかもしれないけど、日本のトレーニング方法は悪くないってことでしょうかね。
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Posted bylucinda

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