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針のかたなと御器のふね(日の出ハイム )

 19,2008 22:10
タイトルから想像できる通り、「一寸法師」(それも「御伽草紙」の一寸法師)をベースにした、なんちゃって平安モノ。わたしが萎えがちな前髪のある貴族とか、当時にはないはずの現代風の風呂が出てくるとか、ツッコミはイロイロありますよ? あるけど――ヤられてしまった。心に直球でグーッとキた。

針のかたなと御器のふね (ミリオンコミックス 35 Hertz Series 26)針のかたなと御器のふね (ミリオンコミックス 35 Hertz Series 26)
日の出 ハイム

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(あらすじより)身体が人の手のひらに乗るほどしかない兵九郎は月の光の下では人並みの大きさになれる。それゆえに祟りの子と噂されてきた。兵九郎は噂を覆すべく里を出て都にのぼり、京の貴族・琴平の守護役となることに成功した。琴平を踏み台に出世をもくろむ兵九郎だったが、何かといい加減な琴平に不安を覚える。しかし、琴平はどうも喰えない感じのする男で…。

一寸法師のような男が平九郎。前髪のある、喰えなさそうな貴族が藤原琴平。このほかに、鬼退治で有名な渡辺綱がモデルになった源八雲、そして日の出ハイムさんによると「鉢かづき姫」の要素を入れたキャラ・捨丸が主要キャラとして登場する。そしてどのキャラも、もうなんだか愛おしい……のだ。

胡散臭いと思いつつも、琴平の優しさに惹かれていく兵九郎。兵九郎の精一杯の虚勢を見破りつつ、その真ん中にある凛々しさに好感を抱く琴平。二人の気持ちが動いていく様子が、じーんと伝わるというかなんというか……。

もちろん、並行して描かれる不器用だけど真っ直ぐな気性の八雲、いじめられても素直で優しさを失わない捨丸の関係も目が離せない。

ちょっとしたやさしさとか、ささやかな意地とか、かすかな切なさとか――つまり、表現するにはもどかしくて難しい、細やかな感情がいっぱいに詰っているような気がするのだ。わたしが見せてほしかった心の動きがものすごくうまく描かれている、と思う。

たとえば、琴平が「お前は月から来た神の子に違いないよ」と言った時に兵九郎がそっと涙を流すところとかね。自分をかばってケガをした兵九郎を助けようと懸命に走る琴平とかね。屋敷の男たちに乱暴されていた捨丸を守るため、捨丸のいる小屋の前で番をする八雲と、それを見つめる捨丸とかね。――あちこちに、ジーン…とくる小さなシーンが散りばめているのだ。

門地かおりさんのイラスト入り帯もいい。たしかに「純朴っ子」がたまらん魅力的。そしてカバー裏の4コママンガもカワイイ。

日の出ハイムさんいいじゃん!……と買った「ビューティフルマイスカイ」、「針の…」には及ばない感じはするものの、「うまく表現できない」感情が、やっぱりうまーく描かれているように思えたのだった。うーん、いいなぁ、日の出ハイムさん。

表現しづらい気持ちをうまく形にできるって、すごいなぁ……。
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Tags: 日の出ハイム 歴史/時代BL

Comment - 2

2008.05.20
Tue
21:33

もと #4pDgvQA2

URL

私も時代物はいろいろと苦手なことがあったりするんですけど、そうか、これ面白いんですか~。気になるなぁ。
私も何と言うか表せない気持ちを上手く織り込んだ漫画って好きですね。
漫画と小説、どっちが表現に優れてるかって訳じゃないんだけど、そういう気持ちを上手く表せるのはたぶん漫画の方が上手く行くと思うんですよね~。
逆に小説の方が上手く行くと思うのはベロチューの表現ですかねw

最近、思ったよりよかったものによく出会ってるので、何に置いても食わず嫌いとかだめだなと思ったりしました。
今度探してみよう、これ。

編集 | 返信 | 
2008.05.21
Wed
01:18

lucinda #-

URL

マンガは、絵があるってのが強いよなぁ……と思います。キャラたちの表情がわかりますもんね。もちろん、絵の好みはあると思いますけど……。

小説はべろチューね。あはは。でもこれも、マンガの方がいい!ということ、往々にしてあるような気もします。

もとさんのお気に入りになるといいなぁ……

編集 | 返信 | 

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