年上の友人は少年マンガ好き

 27,2008 22:46
先日、年上の友人たちと持ち寄り会をやってきた。

年上ったって、どのくらい年上かというと、Kさんは50代、Sさんは40代と、わたしより5~15歳くらい上。元々、職場で知り合った。というか、Sさんはわたしの元ボスだ。不思議な縁だ。

どういうわけか気が合って、何ヶ月かに一度は持ち寄り会をするのだけど、3人とも料理が好きなので、相当な数の料理がテーブルにのる。そして相当な量の酒を飲みながら、あれこれ話すのがめちゃくちゃ面白い。

その日はいつしかマンガの話になり、「ああー、今すごく『ストップ!ひばりくん』が読みたいんだよね。でも友達に貸したまま、返ってきてないのよ~!」とSさんがうめいた。

「あーっ、ひばりくん! わたしも好きだったわぁ。あの不思議な世界がクセになったっつーかさ」とKさんも賛同する。その後もマンガの話がとまらないことといったら。

Kさん「わたし、『永井豪展』に行ったんだけど、なんかあの人、いろいろ描いてるのよね」
Sさん「永井豪っていえば、小学生の時、人間が犬みたいに飼われてるって設定のマンガがあってさ……。なんかけっこう、重いものもあるんだよね」
Kさん「そうそう。わたしも『永井豪展』を見るまでよく知らなかったからびっくりしたわ。エロのイメージってやっぱり強いものね。『ハレンチ学園』とか『キューティーハニー』とか」

と、ひとしきり永井豪作品で盛り上がったかと思えば、

「『キン肉マン』も好きだったなぁ」
「『コブラ』って、今思うと、絵面がちょっとオトナっぽいっていうか、エロいですよね」
「あの頃って、ちょっとお色気というか、エロな絵柄が多かった気がするなぁ」
「あーっ、そういえばこの前、『デスノート』の映画をテレビで子どもと見たわよ。どうやっても続きを見なきゃいけない作りじゃん、あれ!」

と新旧のWJ作品名も次々に登場。どちらもマンガ好きだとは知っていたけど、やっぱりよく知ってるなぁと感心しつつ――でも、SさんもKさんも、なぜか少女マンガは一作も挙げていないことに気がついた。

「うーん、少女マンガ、読んでないわねぇ……」

と、Kさん。「あのページの雰囲気に、どうにも読む気がしなかったっていうか……」

Kさんは、いわゆる24年組の作品をリアルに読めていたはずの世代だと思うのだけど、読んでいないものなのね。恐らくKさんと同い年くらいだと思われる別の友人は、大島弓子とかダイスキなんだけど。これはやっぱり好みや趣味の差というものなのかしら――。

でも「ページの雰囲気」ということは、もしかしたら、少女マンガ独特のコマ割りとか展開方法に、ついていけなかったということなのかもしれない……とふと思った。そこに慣れれば、作品によってはイケるんじゃないかなぁ……だって、少年マンガはいろいろ読んでるんだもん、Kさん。

lucinda「たしかにわたしも、ただラブラブしている少女マンガはあんまり読んでませんけどね。でも、ベルバラとか『日出る処の天子』とかは好きですよ」
Kさん「へぇぇ」
Sさん「あ、わたし、吉田秋生の『河よりも長くゆるやかに』は好きよ!」
lucinda「あーっ!わたしもそれ、吉田秋生の作品で一番好きですっ!」
S「吉田秋生って、あんまり少女マンガっぽくないのよねー?」

不意に、吉田秋生作品で盛り上がるSさんとわたし。Kさんもわたしたちの話を聞いて興味を持ったのか、ケイタイに、「吉田秋生 河よりも長くゆるやかに」とメモしていた。

きっとKさんもお好きだと思いますよ、吉田秋生作品――でも、KさんやSさんを、「少年マンガ」に繋ぎとめ続けるモノって何なんだろう。実はわたし、この2人は、腐女子属性があると睨んでいるのだ。マンガ好きだし、思考がリベラルだし、ラブいだけの少女マンガはハナにもひっかけないし……。今のBLマンガや小説はともかくとして、二次創作のやおいなんかは、わりと受け入れられるタイプじゃなかろうか――ま、その、「ひばりくん」好きなので、「ほぼ確実に腐女子属性アリ」と言い切れないもどかしさがあるのだけど。

――そんなことを思い出さされたのが、この記事。

「少年マンガの現在」

最後の鼎談は、WJがかなり高く評価されているように思えるのだけど、気のせい?――ともかく、WJの編集長のインタビューが取れなかったのが、つくづく残念な気がする。

読んでいて面白かったのは、マガジンの編集長のインタビュー。「新人を登用することに積極的なマガジン・サンデー」、「そこまで新人に固執していないチャンピオン」、という新人作家に対する温度差や、「現状を変えたいとあがいているように見えるサンデー」と、「変わりたいと同時に現状維持もしたいらしいチャンピオン」の対比など、興味深い。

これ、昨年のインタビューなので、1年たった今では、また少し状況は変わっているんでしょうかね。

ちなみに、この記事のリンクが貼られていたのは、
「マガジンとサンデー:昔年のライバル誌がタッグ 50周年記念で共同増刊号を発行へ」
という記事だった。

以前じゃ、考えられないプロジェクトよね。
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Comment 6

2008.02.28
Thu
08:57

もと #4pDgvQA2

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何となくですけどね、ジャンプ>王道 サンデー>ギャグ チャンピオン>ねっとり マガジン>熱い ってイメージですね。
チャンピオンのねっとりってのは、何と言うか、人気作家の絵柄のイメージです(笑) 昔はガキデカ、現在もバキシリーズとかで、なんかこう、私にはねっとりした感触に見える絵柄なんですよね。上手くいえないけど。作風も一見変わったのが多かった印象だし。
女性には合わない作品が多いからか、チャンピオンは何となく上がってきにくい感じですね。

気持ちいいくらいマンガの感性が似た方たちですね。羨ましいです。
一口に漫画好きと言っても、中には少女マンガ「しか」読まない人もいますからね。
以前そういうオタクな子と友達になったけど・・・共通項がなさ過ぎて、同じオタクくくりなのにわかりあえる事はなかったです(^^;

吉田秋生作品は、よく考えると恋愛モノも多いんだけど、何かさらっと読めてしまいます。
多分恋愛ってのが、なんかこう、感性じゃなくて、ナマモノで、ちょっと汚いのがいいんだろうか?って思っちゃう。
河よりも・・・なんか、もう何と言うか、汚いのばっか出てきてる気がします(^^;
あの時代、あの世代のものを垂れ流しって感じで。
逆に最近の作品の方がキレイな感じがします。
それはそれで読ませてしまうのが凄いと思うんですけど。
なんかとりとめない雑談になりましたがこの辺で(^^;

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2008.02.28
Thu
22:35

lucinda #-

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チャンピオンがねっとり! すごくピッタリです、それ……!

>以前そういうオタクな子と友達になったけど・・・共通項がなさ過ぎて、同じオタクくくりなのにわかりあえる事はなかったです(^^;

そういうものですか…。うーん、でも想像してみたら、たしかにそうかもなぁ…。わたしが読みそうにない少女マンガや少年マンガ(青年マンガもか…)の話になったら、ついていけないですもん…。

吉田作品、言われてみれば最近の作品はキレイですよね。「河よりも…」とか、昔の作品は、ナマっぽかった。ナマっぽいし汚いことやえげつないことが描かれているんだけど、さらっと読めていたあの不思議。わたし、でも本当は、昔の作品の方が、より好きかもしれません……今のも好きですけどねぇ。

編集 | 返信 | 
2008.02.28
Thu
23:19

もと #4pDgvQA2

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チャンピオン>ねっとりがわかってもらえるとは!笑
昔は好きだったんですけどね~、ブラックジャックとか、マカロニほうれん荘の頃。
バキはえらそうに言ったけど未読です(^^;

分かり合えない友達は、月刊プリンセス至上主義って感じで、プリンセス作家が一番と思ってたフシがありました。
中山星香の大ファンで、一番絵が上手い、スラムダンクの絵は怖くて嫌いと言われ、真逆の感性だった私は戸惑うばかりでした(^^;
(だって、当時、スラダンの絵の上手さに、ひたすら感心してたんで・・・)
JUNEな子だったけど、きれいな細い男の絡みが好きだったから、今でも髭とか毛とか、骨格太いの、嫌いかもしれないなぁ~・・・。

私も吉田秋生作品は昔の方が好きですね。
BANANA FISHの頃が多分ジャストミート。
まさかあの人の絵柄が変わると思ってなかったんで、ラヴァーズキス見た時は「マジで!」と思った(^^;
今はきれいな感じだけど、多分作者が年を取ったことと無関係ではないような気がしますね。
今のだって、ちゃんと読めばおきれいなばかりではないんだけど、なんとなく泥臭い昔の方がいいような気がするのは、自分自身の懐古も含まれての事かもしれない・・・なんて思ったりします。

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2008.02.29
Fri
00:22

lucinda #-

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マカロニほうれん荘、わたしも好きでしたよ!
弟が好きでねぇ……もともとは、年上のイトコの兄ちゃんに教えてもらったんですけど。
そうそう、記事のSさんは、作者の鴨川つばめさんが住んでいたアパートの近くが、実家なんですよ・笑。
当然、Sさんも、マカロニほうれん荘は好きだったみたいです。

プリンセスも、独自路線を走ってますよね。ちょっとオトナっぽい少女マンガ誌ってイメージです。
吉田秋生は、折に触れて絵が変わっていっている作家さんだと思うんです。「カリフォルニア物語」と「河よりも…」は全然違うし、「BANANA…」も、連載している間に絵が変わっていってるし。わたしは、「ラヴァーズ・キス」より、「YASHA」の絵の違いにクラクラしました。

>多分作者が年を取ったことと無関係ではないような気がしますね
それはわたしもそう思います。なんか、一歩引いて見ている感じがつよまってるような。
昔の作品が好き、なのは、自分自身の懐古もあるかもしれませんが、今自分たちが、物事に引いて臨むどころじゃないからかもしれませんよ(笑)<わたしだけか…

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2008.02.29
Fri
21:35

月読 #-

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昔のマンガの話になると嬉しくなって出てくる月読ですが、ワタシの話は古すぎていけません(苦笑)プリンセスなんて懐かしいなあ。
当時ビバプリンセスなんて増刊があったんだけど、人殺せそうなほど厚い雑誌はアレが最初じゃないかしら?「エロイカより愛をこめて」が巻頭カラーだったのを思い出します。(多分・笑)プリンセスはララとためはる自由な雑誌でしたねえ~。少年マンガもいろいろ読みましたがあまりに読んでいたため同時期に読んでいた作品がめちゃめちゃでした。ワタシは「吾妻ひでお」が好きですが、彼の「失踪日記」を読んで「ふたりと五人」の連載裏話を知り、大笑いしました。チャンピオンでしたね。あれ、秋田書店の。思えば泥臭い少年雑誌でしたなね~。

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2008.03.01
Sat
01:44

lucinda #-

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ビバプリンセス、初めて聞きました。
「エロイカ…」が巻頭カラーなのかー!
人を殺せそうな分厚さって……。でも、マンガ雑誌、分厚くても紙とインクのせいか、見た目よりは重くないですよね。

吾妻ひでおさんもチャンピオンで執筆されてたんですねぇ。やっぱ濃いというか、泥臭い感じ。でも、吾妻さん、「失踪日記」と「ななこSOS」を「タイトルだけ知ってる」だけです……「失踪日記」は読んでおくべきでしょうかね……。

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