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男夫婦の特徴を考えてみたけれど/「ディア・グリーン」「くちびるに銀の弾丸」

 26,2007 20:19
男夫婦――よくよく考えたら不思議な言葉だと思う。「夫婦」だけど男同士。「男同士」だけど夫婦。「女夫婦」という言葉もあるんでしょうかね。

というか、「夫婦」というと、どうしても家庭の匂いがするし、食事や掃除や日用品の買い物などがまとわりつくイメージ。お互いの家族や親戚など、二人の関係以外のところが絡んできて、喜んだり悩んだりするシチュエーションを想像してしまう。

そんな「夫婦」が男同士――。

先日レビューをアップした、育児に携わる男同士のカップルも「男夫婦」といえると思うけど、子どもがいる分、「家庭」「家族」の雰囲気が否応なく色濃く漂う。子どもがいなくても、「夫婦だねぇ…」と思える設定って、どういうものなのか、考えてみたくなった。

ディア・グリーンディア・グリーン
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高校時代は友人で、今は恋人同士の矢島と音海。矢島は、喫茶店のマスターであり、音海の高校時代の彼女の友人。そして音海はフリーのデザイナーで、矢島の高校時代の女友達の元カレだ。自己管理能力が著しく欠落している音海が倒れたのをきっかけに、一緒に暮らし始めた二人だが――。

著者の富士山さんが、自らあとがきに「男夫婦の物語」と書かれているこの作品。矢島と音海の関係は、たしかに「恋人」にしては落ち着いた雰囲気。派手に愛してるとか欲しいとか言いまくるBL作品の中では、かなり地味だと思う。

二人がつきあい始めたきっかけや一緒に暮らすようになったいきさつは、「瞳の追うのは」で現在進行中なのだが、わたし、こっちの作品を読まなければ、「ディア・グリーン」は早々に売っ払っていたかもしれない。

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現在、2巻まで発売。1巻なんて、エロはまったくないし、2巻でようやくキスしてその先までちょっと…という感じ。だけど、二人が少しずつお互いを意識して、大切な存在だと認識する様子が、とても丁寧に丹念に描かれていて、しみじみとするのだ。

「俺は恋焦がれるという感情は知らない。だけど特別でありたいと思える相手はいる」という音海のモノローグがいい。この静かで地味でささやかな感情が、逆に自分の中で想像しやすいというか。

だけど「特別でありたいと思う」感情は、何も恋愛だけではなく友人同士でもあるわけで、その感情が「友情ではなく恋情に」根差している、あるいは、指向している、と感じられるように、この先どんな風に展開されていくのか楽しみ。――もしかして、恋愛だけに限らない感情が描かれているというところが、すでに「夫婦」に繋がっているということなのかしら…?

そういえば、「春を抱いていた」も、作品中、何度も「夫婦」という言葉が出てくるのだった。現在のところ、10巻まで読んでいるのだけど、6巻では結婚式を挙げちゃうしね。

「春抱き」は「ディア・グリーン」に比べたらえらく派手だけど、共通する要素も少なくない。

●主役キャラが同居している設定
●お互いの家族や友人がストーリーに絡む
●お互いの仕事での行き詰まりや喜びがふんだんに盛り込まれれている。それを慰め、励ましあったり一緒に悩んだりなど、とにかく「互いに寄り添う雰囲気」が描かれている

――あ、どれも、「日常生活」って感じかもしれない。

現在読んでいる非BLの小説で、「良きパートナー関係は結婚みたいなもの」という発言が出てくるのだが、その意味でいえば、「ディア・グリーン」と「春抱き」のキャラたちの関係は、たしかに「夫婦」と思える。ただ同居しているという設定なら、あちこちで見かけるけど、それプラスアルファが描かれているかどうかが、「男夫婦」かどうかのカギなのかしら――。

それならこれも、もしかしたら「男夫婦」といえるかしら?

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ゲーム会社に勤める沢村は、自他共に認めるヤリ手の広報。次の担当は、鳴り物入りで移籍してきた業界トップのディレクター・水嶋の新作だ。高いプライドと端整な美貌をもつ水嶋に、一目で興味をもった沢村。けれど彼はなぜか沢村にだけ冷たいのだが――。

ここでは、鼻持ちならない身勝手でけっこうイヤなヤツの沢村が、水嶋の気持ちを弄んでいたのだが。

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1年後の設定の続巻では、水嶋の昔の男への嫉妬に苦しんだり、仕事に行き詰った水嶋を支えたり、妙にけなげで頼りがいのあるヒトになっているのだった。おまけに一緒に暮らしているし。この作品も、続巻で「男夫婦」感が出てきた感じ。やっぱり「お互いに寄り添う・支えあう」雰囲気がキーポイントなのかなぁ……んー……。とはいえ、「くちびる…」も「春抱き」ほどではないにしろ、非日常的に派手でラブイチャですけどね。

「お互いに寄り添う・支えあう」(ヘンな介護のコピーみたい…)雰囲気は、別に男夫婦じゃなくても、男女の夫婦でも同じなんじゃないのか? だとしたら、「子どもができない」以外の「男夫婦」の特徴って――!?

「男夫婦っていうとさー、男女のより、違和感がない感じがするのよね」

わたしの疑問に、vivian先輩がそう答えてくれた。

「違和感……ですか?」
「そう。男女だとさー、『えー、こんな女にこんないい男がー!?』とか、その逆とか、感じることがあるんだけど、男夫婦はそれがないっていうか。女のわたしは全然関係ないってわかってるから、そんなことを思う余地がないのかもね」

なるほどなぁ……というかそれ、まんま、BLに期待する要素じゃないですか。理想の夫婦像を、ヘンな反感や違和感を感じる余地のない男同士で妄想してる、というところなのかなぁ……。

ちなみに、「男夫婦」と聞いてvivian先輩が真っ先に連想するのは、現在のところ、リセッタのCMらしい。うんうん、たしかにね。なぜに男2人が、油を楽しそうに使ってるんだ? つーか、この一文、リセッタのCMと前置きしていなかったら、ちょっとアヤしいわ。

――BLの読みすぎだから、自分――。
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Tags: 富士山ひょうた 秀香穂里 祭河ななを 擬似家族 複数レビュー

Comment - 6

2007.06.27
Wed
17:44

ななみ #eDwyEylU

URL

luchindaさん こんばんは。
ディア~も銀の~もすごく好きな本です。
ディア~はなんというか「あ~なんだろ。いいんだけど。」って口にしながら読んでしまいます(笑)派手さはない…確かにそうですよね。でも染み入るんですよね~ほんといいコミックに出会えた!って思いましたよ。
ディア・グリーン最後にある【オフの日】っていう台詞なしのお話がほんわかしていて好きです。
羨ましいっ!て思ってしまう私です。

編集 | 返信 | 
2007.06.28
Thu
02:00

lucinda #-

URL

ななみさんも、「ディア…」、お好きなんですねー!
>「あ~なんだろ。いいんだけど。」って口にしながら
ここ、ちょっとフキました。いや、たしかに、いいんだけど、って思うんですけど、「瞳の追うのは」で、「やっぱりいいよ」という気持ちになったわたしです。
染み入りますよね、あの感情の動きが。「オフの日」、わたしも好きです。うまくいってるのね、ほんとに…って雰囲気がうまーく出てますよね。
続きが早く読みたい…。

編集 | 返信 | 
2009.07.08
Wed
13:17

桃 #-

URL

こんにちは、lucindaさん。
始めまして。

「男夫婦」で検索していて、こちらに辿り着きました。

古い記事に、失礼いたします。
「桃の楽園」というBL腐女子blogの桃です。

私は「男夫婦」が、メチャ萌えツボです。恋にいたる過程よりも、その後の家庭くさい日常を維持している姿が好きです。

私が夫婦だなと思うカップルは「ごはん」「春抱き」「富士見二丁目」「君が好きなのさ」「まんちー」「メス花」などです(略称でスミマセン)。
いずれも、男同士の夫婦という形を自認しているカップルです。男同士カップルの場合、やっぱり攻めが夫になるのでしょうか。役割分担にはさほど、男女夫婦よりもこだわりがないような気がします。

リセッタのCMは、どういう設定だろうと思って見ていただけに、目から鱗でした!
友達同士というより、日常の一コマという感じだなあと思っていたのですが。な~るほど、男夫婦の日常ですよね、どう見ても。

また最新の記事にもまた遊びに行かせていただきます。では~!

編集 | 返信 | 
2009.07.09
Thu
03:57

lucinda #-

URL

桃さん、はじめまして。コメントありがとうございます!
過去記事でも大歓迎です。

男夫婦モノ、ほかにもいろいろありますねぇ! あ、なんか略称がほとんどわからない……<オイ!
ともかく、そうですよね、攻めが夫なんですかねぇ? ここに挙げた作品は、あんまりどっちが夫で妻で……って感じは、しなかったような……。桃さんがこれまで読まれた作品は、いかがだったでしょう? 男女夫婦よりこだわりがない感じだったのでしょうか……?

リセッタCM、今も続いているところを見ると、好評なんですよね、きっと。でもわたしはもう、男夫婦としか思えなくなっています(苦笑)。

編集 | 返信 | 
2009.07.09
Thu
17:04

桃 #-

URL

こんにちは、桃です。

再び、この記事に張り付きます(笑)。
略称、やっぱり分かりにくかったですよね。
スミマセン^_^;

「ごはん」→「ごはんを食べよう」
「春抱き」→「春を抱いていた」
「まんちー」→「楢崎先生とまんじ君」
「メス花」→「右手にメス、左手に花束」

「まんちー」と「メス花」は椹野道流さんのお話です。この2作品はリンクしていて、他に「いばきょー(茨木さんと京橋君)」もリンクしています。こちらも夫婦ですね。

男夫婦の場合は、受け攻めというより出来る方が家事を引き受けているようです。特に「まんちー」は、受けの楢崎先生が亭主関白で、攻めのまんじ君がキリキリ家事をして、愛妻(?)弁当まで持たせてます。

「君が好きなのさ」の攻めの浅井さんも、受け君に一切の家事をさせません。むしろ世話したくて、仕事を辞めてしまったほどですから(笑)

男夫婦の場合、家事=愛する相手に快適な環境を提供したいというスタンスのような気がします。嬉々として家事にいそしんでますね。

男女夫婦だと、それが義務みたいな?女だからって家事が好きだと最初から決め付けるな~!ってありますけどね。

この話題、ツボのようでハマッてしまいました。長々と失礼しました。


編集 | 返信 | 
2009.07.12
Sun
09:09

lucinda #-

URL

桃さん、レスが遅くなってごめんなさい。
略称解説、ありがとうございます。言われてなるほど!な感じ(笑)。「いばきょー」は、1は読んだのですが、ちょっとピンとこなくて続編やリンク作をチェックしていないのでした。リンク作を読んでみようかなぁ……。

>男夫婦の場合、家事=愛する相手に快適な環境を提供したいというスタンスのような
確かに、そうですね。このエントリーで挙げた作品も、どれもそういう感じでした。男女のように、「なんとなく女がやるもん」って感じじゃないのが、男夫婦ならではだし、ドリームなんだと思いますねぇ……。

久々に男夫婦モノを読みたくなってきました。というか、これまで読んだ中にもあったはず。いろいろ思い出してみようかしら。

こちらこそ、面白い視点、ありがとうございました!

編集 | 返信 | 

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