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ROSE GARDEN(木原音瀬)

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乱菊さんのところからお邪魔しているあいさんのblogを読み、さっそく買った本なのだけど――3ヶ月放置していた。いや、読みたくないわけではもちろんなくて、なんというか……ほら……木原さんの作品って、読むのにすごーく覚悟が必要なんですよ、わたしの場合。ラストがどうこうという前に、その途中からして、すでに辛く苦しい。人の感情のしんどいところを突きまくられる感じというか。

あいさんのレビューを読んで、けっして悲しい結末ではないのはわかってはいたのだけど、敬遠して3ヶ月。これ以上積読本を増やすのはいかがなものか…と思って読み始めたら――

――とまりませんでした――。

ええ、2巻一気読みです。読み終わったら、夜はとうに明けていました。仕事が忙しくなくてよかったよ。

物語のあらすじは、あいさんのblogをぜひ参照していただきたのだけど、主人公の美しくも無知で傲慢な天使・カイルと、信心深い悪魔・ウォーレンの描写が、もう木原節絶好調という感じ。ひたすらカイルのために尽くすウォーレン。ウォーレンの気持ちなど露ほども慮らないカイル。カイルがなぜこれほどまでにウォーレンを忌み嫌うかといえば、それは彼が悪魔だからにほかならないのだが、このカイルの頑なな姿、「嫌な奴」の杉本を連想させて、余計に憎いのだった、個人的に。

ウォーレンの、カイルに対する献身的な態度は切ないほどで――恋は盲目というけれど、カイルの腹黒さやウソに気づかないのか!?と、イライラ・ハラハラしながら読んでいた。なので、カイルがウォーレンへの愛に気づいて意を決して天界を去った時は、気持ちは大盛り上がり。完全に木原節にノセられてます。

それにしても、「相手に気持ちが通じない」描写、本当にリアルだよなぁ…と、改めて感心してしまった。攻めの受けへの気持ちは、逆から見れば押し付けがましくストーカーまがい。そうすると、受けの攻めへのためらいはわからなくもない。とはいえ、あまりに鈍感で残酷なほど素っ気ない受けの態度は、読んでいて受け入れられるものでもないのだけど。

この作品、カイルがウォーレンへの愛に気づいたあと、ウォーレンから突き放されてしまう。そして、ウォーレンがカイルに尽くしたあれこれには到底及ばないけれど、カイルはカイルなりに切なく苦しく辛い経験をし、ウォーレンを、ひいては相手を思いやれるようになるのだ。

そんなこんなで、ちょっと前、miriam先輩に借りた昔の木原作品がビター風味だったため、想像以上にハッピーだったラストは、本当に嬉しくなった。ウォーレンが、カイルの自分に対する気持ちをすんなりと信じられないところが痛々しくも共感できて、ちょっと泣きそうでした。

「もっと早く書いていたらウォーレンは不幸になっていた気がする」というあとがきを読んで、「このタイミングで書いてくださってありがとうございますっ!」と本気で思った午前6時。本当に久しぶりに、木原作品で幸せな気持ちになり、積読状態にしていた自分を責めまくった。

こういう作品を読むと、やっぱり木原さんはやめられないと思うのだけど――木原作品は積読率ナンバーワン。また気力を蓄えて、熟成させている作品を読むことにしましょうかね。
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