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マンガの波

 03,2007 02:49
定期的な周期などではないけど、自分の中で、「マンガが読みたい気分の波」が高まる時と、「小説が読みたい気分の波」が高まる時とがある。気分の程度は、「ものっすごく」か「どっちかっていうと」か、これまた一定していないのだけど。

ここしばらく、「マンガの波」が押し寄せていて、気がついたら、けっこういろいろ読んでいるなぁとわれながらちょっと感心。その中から印象的だったものをピックアップ。

公使閣下の秘密外交公使閣下の秘密外交
新田 祐克

大洋図書 2006-12-27
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もとさんのブログがきっかけで、新田祐克さんの作品を読むように。なぜかこれまで、新田作品には消極的だった。男臭い感じというか、ヤンキー度が高そうというか、お水っぽい雰囲気を感じさせる独特な絵柄に足踏みしていたのだと思う。超個人的に、新田作品と鹿乃しうこさんの作品は、扱われる素材というか志向というかが似ているような気がするのだけど、鹿乃作品の絵柄の方が、わたしにはとっつきやすかった。

でもこの作品、ビックリした。自分の中の新田さんのイメージがひっくり返った感じ。外交官2人が主人公で舞台はタイ。外務省内の政治的駆け引きや、他国の外交官との行き詰るやり取りがスリリングで面白い。そして、吉永が、反則のように色っぽいのだった。上司で、しかも姉の婚約者である吉永にどんどんハマる白石。義兄なのに……どうなる白石×吉永!? ちょっと白石の姉がかわいそうな気もするが…。とにかく、早く続きが読みたい作品のひとつ。

目を閉じないで目を閉じないで
西田 東

竹書房 2004-10-27
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西田東さんも、名前は知っているけど読んだことはない――という作家の一人だった。この人の絵柄も、けっこう独特なんじゃないかなぁと思う。

短編集のこの作品、全編、リーマンをはじめ、キャラクター全員、スーツ着用。多分、平均年齢も高めなんじゃなかろうか。ストーリーも、キャラクターたちの複雑な内面に絡んで、捻りつつもホロリとくる感じ。一番好きな作品は、刑事×弁護士の「許されるもの」。少年時代に虐待されていた弁護士・藤本を抱く刑事・梶村の思いやりが、じーんときます。

是 -ZE- (1)是 -ZE- (1)
志水 ゆき

新書館 2004-12-25
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4巻まで発売。ウワサ通り面白かった。「言霊」で相手を攻撃できる言霊師と、彼らが言霊を使った代償で受ける傷を粘膜接触で治す「紙様」という設定も、面白い。言霊で攻撃しても、代償として傷つく、というのがナイス。「人を呪わば穴二つ」というからねえ。

1、2巻は、祖母を亡くして身寄りがなくなり、言霊師の住む屋敷に居候している雷蔵と、特定の言霊師を持たなかった紙様・紺が主役。どこまでも素直な雷蔵と、そんな彼に次第に心を開いていく紺の、少しずつ仲良くなる過程もいいんだけど、わたしは、雷蔵のおばあちゃんにヤられました。おばあちゃんのセリフが、もうツボでツボで、ちょっと泣きそうになったぐらい。死ぬ間際の「お前はばーちゃんの自慢の孫だよ」というセリフは、「赤毛のアン」の、死ぬ前にマシューがアンに言うセリフと同じくらい、胸にきた。こういうおばあちゃんに育ててもらって、よかったな、雷蔵。

3、4巻の主役は、言霊師・玄間と、玄間の父が執着していた紙様・氷見。玄間を庇って死んでしまった氷見は、再生されたものの、すべての記憶を失っている。姿かたちは同じ氷見だけど、自分のことを忘れている彼に焦る玄間の苦悩が、ヒシヒシ伝わってきて、2巻までの雰囲気とは違うなぁと感心した。

それにしても、どうして言霊師と紙様は、同性同士なのか――「異性だと生々しくなりすぎるから」って、あの、同性でも十分、生々しい感じですけど――。

ニューヨーク・ニューヨーク (1)ニューヨーク・ニューヨーク (1)
羅川 真里茂

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全4巻。「めちゃくちゃイイよ!」といろんな人からすすめられ続け、それでも読むタイミングを失していたのがこの作品。古本屋で1冊100円で売られていたので、速攻買い占めた。

けっこう真正面から、同性愛を取り扱ってる感じがする。親や職場へのカミングアウトとか、周りの偏見とか。警察官のケインは、快活でちょっと強気な性格。だが、ゲイであることが周りに知られないように必死だ。そのケインが、心のやさしいメルと付き合い始めてから、カミングアウトをしたり、メルと結婚したりして、少しずつ変わっていく。義理の父親に性的虐待を受けていたり、サイコキラーな事件に巻き込まれたり、メルは不幸体質なのかというほどだったが、後日談で穏やかで幸せな生活を送っているようで、ホッとした。

この後日談、ケインとメルが育てた養女の視点から語られているのだが、ケインとメルが亡くなるまで描かれているのが印象的。読み終わると、「最後まで読み切った」――と、なんだか感慨深い。

メイク・ミー・ハッピーメイク・ミー・ハッピー
宮本 佳野

ビブロス 2005-07-08
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宮本佳野さんの作品は、もう何作目だろう…というぐらい、ハマって読んでいるけど、この作品で「おおっ!」と思ったのが、表題作の攻めキャラ・柴田。受けの直巳よりも年上なのに、優柔不断でヘタレ。美形じゃないし、会社を起こしたばかりで金もないし、部屋も直巳が掃除をしてやるほど汚い。

「ヘタレ攻め」はわかるけど、ここまで情けない攻めキャラって、珍しいんじゃなかろうか――? 以前、ようこさんのブログで「受けよりも、経済力や生活能力の低い攻めキャラは少ないのではないか」と指摘されていたけど、柴田は、経済力はともかく、生活能力(家事一般をこなすなど)の点では、明らかに直巳よりは低そうだ。

この作品は短編集なのだけど、このあまりにも情けない攻めキャラ・柴田が新鮮かつ強烈だったためか、柴田×直巳の小編が一番印象に残っている。「好き」というなら、一番最後の、DVを受けている男にずっと片思いしていた高校生の話かな。

「マンガの波」は、まだ収まってないので、しばらくマンガを買い込みそうな予感。でも2月は、「DEAD LOCK」の続編や榎田さんの新作、木原さんの復刊本など、待ち遠しい小説がけっこう出るんだよね。まあ、月末に集中してるんだけどね。それまでは、やっぱりしばらく、マンガかな……。
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Tags: 新田祐克 西田東 志水ゆき 羅川真里茂 宮本佳野 複数レビュー

Comment - 4

2007.02.03
Sat
16:50

明治 #-

URL

お久し振りです。

お久し振りです。
私はほぼ漫画しか読まないんですが、波はしょっちゅうきます(笑)
そんなとき購入したなかでおすすめはまんだ林檎さんの「コンプレックス」です。
今文庫(朝日ソノラマ)ででているんですが、あるゲイカップルの一生を描いていて…ニューヨークニューヨークと同じですね。
こちらもかなり“読み切った”感が味わえると思います!
まんだ林檎さん、今ハマってるんですが、やはりすごく巧いな~と思う作家さんの一人です。
さすが、麗人での担当者が編集長なだけあります(笑)
おすすめです!

あ、ニューヨークニューヨークは私も読みました。泣きました。
羅川さんも泣かせる作品が多いし普通の(笑)漫画でもすごく巧いです。
「僕から君へ」っていう文庫作品なんかおすすめです~。
ニューヨークニューヨーク、とても真面目な作品ですが、当時花とゆめで連載していたときは、驚きました…(笑)

編集 | 返信 | 
2007.02.04
Sun
00:40

lucinda #-

URL

まんだ林檎さん、初めて聞きました。
さっそくチェックしてみなくては……ありがとうございます!

>当時花とゆめで連載していたときは
同じことを、周りの腐女子の友人たちも言ってました。花ゆめでは、当時「ニューヨーク」しか読んでなかったと(笑)。もしかしたら、BL雑誌ではなかったから、ああいう取り上げ方ができたといえるのかもしれないなぁと、ちょっと思いました。BLって、やっぱりエンターテインメントだと思うので……。

編集 | 返信 | 
2007.02.04
Sun
20:40

もと #4pDgvQA2

URL

おお~、マンガいっぱい~! 今度私もチェックしてみますね。
宮本佳野さんは、気になりつつ未読です。毎回「今度こそ!」と思いつつ買えない~(^^;
新田さんも同じ感じで私もしばらく買えなかったんだけど、買い始めたらもう! 止まらなくて!(笑) もしかして、ほぼコンプリしちゃったかも?なイキオイですよ・・・。
どれもキッチリ男同士の恋愛って感じがやたらにツボなんですよね。
そういえば、明治さんのおっしゃってた、「まんだ林檎」さんって、今BLなんですね~。私はセラムンの頃のノーマルのイメージしかなかった。
あれも好きだったから、BLのも好きかも。今度見てみよう。

編集 | 返信 | 
2007.02.05
Mon
00:39

lucinda #-

URL

新田さんの面白さを教えていただけて、よかったです。食わず嫌いはいかん!と思った次第。
>キッチリ男同士の恋愛って感じがやたらにツボ
ああ、わかります。そうなんですよ。これって、べつに男同士じゃなくていいんじゃない?と、あからさまに思うものって、やっぱり消化不良な感じなんですよねぇ。なぜだ。

>セラムンの頃のノーマルのイメージしかなかった。
そーなんですね。商業誌はBLばかりのようですけどね。描くジャンルが変わるのって、すごく興味深いなあといつも思います。

編集 | 返信 | 

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