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今月の表紙買い2/世界の果てで待っていて、天国へ行けばいい、Punch↑

lucinda

今週のマガジン。タイチョーの登場、あまりにもカッコよすぎないか――と思いつつ、立ち読みでニヤニヤ笑っていたのは、このわたしです。ほかのお客様、不気味ですみません。


2月に入ったとたん「今月の表紙買い」というのは、気が早すぎる感じで、正確にいえば、「これまでの表紙買い」といったところ。でもこのまま突っ走ります。

世界の果てで待っていて  ~天使の傷痕~世界の果てで待っていて ~天使の傷痕~
高遠 琉加 雪舟薫

大洋図書 2005-09-10
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渋谷で探偵事務所を構えている、元刑事の黒沢。ある日、少女と見紛う少年・奏が、3年前に行方不明になった双子の兄・律を探してほしいとやってきた。一度は依頼を断ったものの、かつての同僚で現役刑事の櫂谷もある事件で律を探していたことから、黒沢は櫂谷と強力して律を探し出す。

何に惹かれたかって、表紙のイラストが、黒沢一人だけというところ。ほとんどのBL作品の表紙が2人以上で飾られている中で、ちょっと異色だなぁと思ったのだ。裏表紙には櫂谷が描かれているけど、引っくり返さないとわからないもんね。

中身もとても不思議なテイストで――律は見つかるが、結局のところ、家族のもとには戻ってこない。黒沢と櫂谷は2年前に一度だけ関係を持っているのだが、どちらもそのことを「忘れたふり」をして、友人あるいは仕事仲間の関係を続けている。お互い思いあっているのに、進展しない。

事件解決の爽快感や、ストーリー展開の派手さはないけど、かといって退屈な作品ではないのだ。律は、余命いくばくもない画家の水田を思いやり一緒に失踪し、奏は、水田のそばにいてやりたいと思う律の気持ちを思いやり二人を逃がす。櫂谷は、2年前、たった一人の家族だった妹を失った黒沢に抱かれ、黒沢は、櫂谷の気持ちを思ってそのことについて口を閉ざしている。命があとわずかだとしたら、「最後に、誰かが目の前で幸せだったと笑ってくれたら、それでいい」と意味深な言葉は口にするけれど。

こんな風に、やさしくも切ない、登場人物たちの「誰かを思う気持ち」が何重にも重なった、静かで渋めの作品なのだった。一応、続編予告はされているけど、今のところ、それらしきものは見当たらず……。続きが待ち遠しい。

天国へ行けばいい天国へ行けばいい
円陣 闇丸

フロンティアワークス 2007-01-26
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試合で負ったケガのためボクサーを諦めた守谷と、その試合を見てヤクザをやめた渡瀬。2人は交通事故の直後、生と死の間・ゼロ地点で出会い、謎の女性から、生き返るための方法を教えられる。

「清澗寺シリーズ」でのイラストがとっても美しかった、円陣闇丸さんのコミック、というところにまず惹かれた。美しいけど、どっちも男っぽい表紙の絵も好き。

2人が生き返る方法とは、ゲイの守谷は精液を、渡瀬は処女の血液を採取するというもの。採取した量だけ、「生」に戻っていく。しかも2人が精液と血液を採取する時空間は、渡瀬の兄貴分・阿久津が愛人に殺害される直前の1日。その日だけが、来る日も来る日も、メビウスの環のように繰り返されているのだ。

守谷は惚れっぽくて、すぐに渡瀬を意識し始める。なので、必死になって阿久津を死から遠ざけようとする渡瀬を、複雑な心で見守る。でも渡瀬は、「オレの人生を変えたのは守谷さん」と断言する。だけど渡瀬、兄貴の阿久津が「ヤクザやめる!」と言ったから、それに従ったんでしょう……? このへんが、ちょっとサラっと流れすぎかなぁ…という感じがするのが残念だったかな。

PunchPunch
鹿乃 しうこ

リブレ出版 2006-12-09
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「P.B.B」のスピンオフ作品。ゲイでエリート建築家・牧は、行方不明になった飼い猫を保護してくれていた、型枠工の浩太と同居することになる。口が悪く、ガキンチョの浩太は、牧の趣味の圏外、だったはずなのだが――

これはもう、表紙の浩太の色っぽさにやられたとしかいえません。なんだろう、前回の「表紙買い」の時も、赤が効果的に使われていた表紙絵にクラクラしていたけど、「赤」は、色っぽさのポイントなんでしょうか、やはり?

しかも、これまで読んだ鹿乃しうこさんの作品の中で、一番好き。浩太がねぇ、意地っ張りなんだけど、いじらしいんです。「恋に臆病な19歳」って、まだ19歳か――いやいや、腕っぷしは強いのに、惚れた相手に強く出られない、乙女・浩太。

12歳年上の牧は、浩太の前では、まったくワガママ放題で情けない。浩太も、牧にはある意味、言いたい放題。でも、作らずに「素」でいられる――ハイ、ココはポイントですね。相手に素の自分を見せられるかどうか――年を取るほど、この大切さが身に沁みるのだ。

同時収録されている四コママンガもカワイイ。それにしても、「きめ細やかなベビー・スキン&スジ筋ボディ&パイパン」って設定……強烈だなぁ。以前、仕事で、成人男子の毛ナシ写真を見たことあったけど……うーん、同僚たちからいろいろなコメントは出たけど、やっぱり最終的には「卑猥」という感想に落ち着いたことを思い出した。それを作品に取り込む鹿乃さん――すごい。

「P.B.B」は、現在、重版未定ということで、古本屋などで手に入れるしかないようなのが残念。でももし、「Punch↑」の続編が出るなら、文句は言いません!という感じだ。


「表紙買い」だけでなく、わたしが「コレ」と思って買った作品、どういうわけか、vivian先輩とカブっていることが多い。趣味が似ているということなんだけど、「コレは先輩に貸せる!」と思うものが、ことごとく所有されていると、ちょっと残念な気持ちになるものです。

えー、先輩、「天国へ…」はすでに購入済みなのは知っていますが、ほかのはどうですかね?
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Comments 7

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miriam

ああ、読みたいと思ってたものが次々と…
今度lucinda姉様のおうちにBL読みに行ってもいい?もちろんぜひ拙宅にも来てくださいまし(笑)
今度の土日はおとなしく家でお借りした本を読書予定で~す(むふふ)

もと

この中では「天国~」だけが未読。絵がコレだけきれいなら、ちょびっと難アリでも許せそうな気がする。読んでみたいな~。
「世界の~」は絵師が雪舟さんなのが、もしかしたら続編阻んでるかも?って感じですね・・・続編となるとやっぱりみんな絵師続投を望みますけど、最近は描かれてないようなんで。私も続きが読みたい。ぜひラブラブに!
「Punch↑」の続編は、どういう感じででるか分からないけど、現在発売の雑誌に更にサイドストーリー(方向音痴の建築家の話)が載ってました。
私自身はコレも好きだけど「P.B.B.」が凄い好きなんで、再販で書き下ろしとか載ってると買っちゃうかも・・・というか、第一話をちゃんとトップに載せて欲しいな~。
(P.B.B.そのものがサイドストーリー的に始まってるので、第一話が別のコミックスの中に入ってるんですよね~・・・ 同じ状態だった、山田ユギさんの「誰にも愛されない」が1冊にまとまって出たから、期待してるんですけどね~)

lucinda

>miriam先輩
もちろん、ドウゾ!そして先輩宅にもお邪魔しにまいります。
読書の感想、また聞かせてくださいねん。

>もとさん
「天国~」、あれー?というところはあるにしても、全体的にはいい感じなんですよ。
雪舟さんは、最近描かれていないんですね。知らなかった…。そういうのが、続編に影響することは、あるでしょうねぇ。わたしも続きは読みたいんですが……どうなりますやら。
「P.B.B」、読んでらっしゃるんですね。さすが。面白いのかー…ますます気になる…。リブレは、再販をけっこうし始めた感じがあるので、ぜひぜひ、もとさんのおっしゃるような形で再販されるといいなぁ、とわたしも思います。

  • 2007/02/02 (Fri) 14:14
  • REPLY
vivian

lucindaと好みがほぼ同じなvivianでございます(笑)。

「天国~」以外は未入手です。ぜひお貸しくださいませね。ふふふ…。

次の合宿は、lucinda邸?それともmiriam邸?楽しみにしてますね~。
私もこの週末はおとなしく読書だわね。鋼の世界、というよりハボロイに浸って幸せを噛み締めますわ!(なんて安い幸せ…)

lucinda

よかったですよ、「天国~」以外、かぶってなくて。では今度。ふふふ…。

合宿、どっちかでやりましょうー。週末の読書、楽しんでくださいませ!

  • 2007/02/02 (Fri) 23:19
  • REPLY
あい

lucindaさん、こんばんは!
私も雪舟さんの表紙に引かれてこの本を買ったくちです。「スレイヴァーズ」シリーズの冴木にそっくりなんだもの(照)。
円陣さんも絵が好きなので読んでみました。絵から想像もつかないSFチックなストーリーにびっくり。難しかった…汗。もっと濃いとよかったのですが…。でも絵がきれいなので許しちゃいます。

lucinda

そうそう、円陣さんのは、SFチックなんですよね。3回くらい読んで、「そうか…!」とわかったところもあったりして、日ごろ、SFやFTで鍛えてないからなぁ…と思いました。はい。
でも、絵はとてもきれいですよね。

  • 2007/02/06 (Tue) 00:18
  • REPLY