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『10DANCE 3』(井上佐藤) ―待ってたよ続編! よくぞ復活してくれました(感涙)

 26,2017 23:07
デビュー作から全作品を持っているくらい大好きな井上佐藤作品。


昨年9月頃の、『麗人』から『ヤングマガジンサード』への、驚天動地な移籍発表には、思わず「えー!?」と叫んだほどびっくりし、連載継続の嬉しさと同時に、かすかな不安も覚えたものでした。


だって、『ヤングマガジンサード』だもの。誠に恐縮ながら、そこにどんな作品が掲載されているかは知らないけれど、『ヤングマガジンサード』が青年誌で一般誌であることはわかる。そこでBLレーベルからBL作品が連載されるとなると、“BL”じゃなくなっちゃうんじゃなかろうか?。


作者の井上佐藤先生のツイートで、「ヤングマガジンサードの編集部は、主人公の鈴木・杉木の関係を恋愛として描いてもOKと言っている」らしいことはわかったけれども、そうはいっても、これまでとは違う層の読者の反応によって、軌道修正される可能性もあるのでは?


でも、3巻を読んだ今、大声でまた叫びたい。


わたしのそんな不安や心配は杞憂でした!
3巻ブラボー! 井上佐藤先生ありがとうございます! ヤングマガジンサード編集部サンキューベリーマッチ! 


井上佐藤先生の絵は相変わらず色っぽくて眼福だよ……!


■確かに増している“甘味”

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杉木信也と鈴木信也は互いの専門ダンスを教え合い、「10DANCE」競技に挑んでいる。最初こそ反発し合っていた二人だが、相手のダンスを認めることでその距離は縮まっていく。しかしここで問題発生。鈴木は10ダンスの出場規格を満たしていないのだ。鈴木は彼を表舞台に立たすためある人にコンタクトを取るのだが‥‥。



鈴木と杉木は、これまでどおり互いに意地を張り、対抗心を燃やしてはいる。でも同時に、ダンス以外の相手のパーソナルなことを探り合ったり(好きな映画とか子供時代の話とか)、互いの共通点を見出して喜んだり(バレエとか)、少しずつ心を許していくような親密さが滲み出ていて、とってもスウィート


おまけに、どちらも相手への“恋愛感情”にうっすらと気付きつつあるがゆえの戸惑いも加わって、たまらない。


杉木がニーノやノーマンに鈴木を推す場面の、鈴木への執着心や独占欲を見せる様子なんて、ゾクゾクするね!


3巻の帯には『甘味の第3巻』とあるのだけど、コピーに偽りなし。


3巻は、鈴木と杉木が公園の雪の上で倒れているシーンから始まるのだけど、改めて1・2巻を読んでここを読むと、まさに死闘を繰り広げた末に、互いを認め合い打ち解けていくスポ根モノそのものじゃないですか!


そんな体験を経てからのあの接近かぁ――うまく繋がってるなぁ……!


■杉木のラテン特訓シーンが最高

そんな3巻で、わたしの好きなイチオシ場面は、杉木・矢上組のラテンの特訓ですかね。


ラテンはエロくなきゃ、なのに表情がエロくない。というわけで、踊りながら相手を口説く“演劇方式”を取り入れることになるのだけど、特に杉木の“ぎこちなさ”“エロくなさ”がありありと伝わってきてフキ出しちゃった。


鈴木に促されて、“演劇方式”にトライする杉木のしぶしぶ感もニヤニヤしてしまう。そして女性側を踊る鈴木に対して、「お嬢さん」と呼びかけながら「すみません お嬢さんには見えないわけですが」からの「雌猫!」の変化は、名シーンだと思います!  うんうん、杉木は怖エロだよね。タンゴだって怖い顔で踊ってるんだもんね。


そしてそんな二人を見てキャー!とどよめくそれぞれのパートナー、房子とアキ、わかるわよ、その気持ち!


■新装版1・2巻のサービスが手厚くて歓喜

3巻発売の1ヶ月くらい前に、ヤンマガレーベルからの新装版1巻・2巻が出たのだけど、これ、買ってよかったなと思っている。

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恐らく、本編は旧版との違いはないと思われるのだけど、旧版のカバーイラストや、旧版についてきたペーパー、ヤンマガサードで掲載された読み切りなどいろいろ収録されていて、ちょっとジーンときた。なんというか、この作品、大切にされているんだな、という感じがして。


カバー下にも旧版と同様、ショートストーリーが掲載されていたし(これは旧版と同じものだったっけ?)、3巻を読んだ今、新装版でこれまでのストーリーをおさらいしやすいだけでなく、ストーリーの繋がりを確認できるのは助かるなぁと思ったのだった。


■『10DANCE』はヤンマガサードでスケールの大きな作品になる!?

BLレーベルから一般青年誌レーベルに移ったからといって、作品内のラブ度やエロ度が急落しているわけではないし、ストーリーのトーンや温度みたいなものも、一見、一般青年誌に移ったことでの大きな変化はないように思える。


だけど、杉木が鈴木の可能性をニーノやノーマンに説いたり、鈴木が父親の願いを振り切って世界に挑もうと決意するシーンを読んでいると、こういったシーンを入れられるのは、一般青年誌だからこそかもしれない、とちょっと思った。


これから二人が10ダンスに本腰を入れて挑戦していく上で、上記のようなシーンや展開は欠かせないだろうし、ボリュームも増えるかもしれない。そして、そういうシーンや展開がなければ、きっと二人の挑戦の説得力や臨場感は読者に伝わらないだろうし、二人の挑戦への共感も難しいと思う。


でももしもBLレーベルで連載が続いていたとしたら、ひょっとしたらそんなことよりも、もっと主人公二人のラブやエロに寄った展開でなければならなかったかもしれない――って、わたしの勝手な想像、勘繰りですけどね。


ともかく、一般青年誌に連載されることで、『10DANCE』はBLと同時に、よりスケールの広がった、スポ根モノとしても楽しめる作品になっていくのかな、という予感にワクワクしている。


新装版1巻に収録されていた特別篇『Samba de men's love』を読むと、どうやら鈴木と杉木は、どういう形でかはわからないけど、世界10ダンス選手権に出場した模様(あの向井くんがフリーライターになって書いたなんて!)


これからどんな風に物語が進んでいくのか、本当に楽しみ。そして、BL作品には続巻が出なくて未完のまま終わることも珍しくないけど、これはこれからも続きが読めるんだ! と改めてありがたさを感じ入ったのだった。


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新装版の表紙デザイン、黒白で統一されててステキだ!



あ、わたし的には、鈴木と杉木、どっちが攻めでどっちが受けか、そんなのどっちがどっちでも構いません! つか、リバなら個人的には大喜びです!

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Tags: 井上佐藤

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