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春画展であれこれ妄想するなど

 02,2015 23:58
春画展に行ってきた。


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前々から行きたいと思っていた展覧会なのだけど、いやー、期待どおりの期待以上でしたね。


ん? 何言ってるんだって? つまり、“きっと期待以上の内容だろうなぁ”という“期待”に応えてくれた展覧会だったってことですよ!


春画というと、エロ、猥褻、不道徳、下品、下卑、公序良俗に反する――といったような言葉やイメージを抱かれる向きも少なくないと思う。今回の展覧会も、スポンサーがつかなかったり、受け入れる美術館がなかったり、年齢制限を設定したり、いろいろとすったもんだがあったらしいことは、ちらほらニュースで見ていた。


だけど実際に目にしたら、その筆致や色使いの素晴らしさ、構図の大胆さや精巧さ、設定の多彩さ――などなど、ただただ圧倒されるから! 「ほぉー!」と感心しっぱなしだから!


春画じゃないほかの浮世絵などにも、そりゃあ素晴らしい作品はたくさんある。でも、“やるこたぁ大体同じ”な性風俗、それこそ“いかがわしい”と眉を顰められがちなジャンルであるにも関わらず、絵師がかくも技巧やアイデアを絞り、絵画のさまざまな試みが尽くされていることに、ただならぬ熱量と迫力を感じるんだなぁ……と思った次第。


印象的な作品はたくさんあるけれど、『耽溺図断簡』(絵師不詳)の男女の表情がビックリするくらい生々しかったなぁ……。こんな春画もあるんだなぁと感心したほど。『袖の巻』(鳥居清長)の、細長い矩形を利用した構図には、「天才だわ……」と震えてきた。


衆道を取り上げた作品もあった。しかし、とりわけ衆道が題材というわけでもなさそうなのに、


「うーむ……これは、どう見ても稚児といちゃついているが、そっと上掛けをかけてあげている女性は女中なのか、でも衣装は豪華だから妻とか身内とかなのかしら……?」


と思わず設定を考えさせられる作品(『欠題春画絵巻』狩野派)も多くて、深い。


北斎の有名な蛸と海女の絵(『喜能会之故真通』)も展示されていたけど、解説に「北斎は執拗なまでに擬音を書き込み……」というようなことが書かれていて、ちょっと笑っちゃいました。絵を描きながら、“ここでグチャグチャいってんだ! 音を描きたい! じゃあ文字で書くか!” とか思ったんだろうか――と、勝手に妄想してニヤニヤ。


そして、浮世絵など、特に日本の絵画の展覧会に行くと感じることだけど、「昔も今も、考えることは同じなんだなぁ……」と、またしてもしんみりと感じ入ってきた。なにしろ、展示の最後の辺りに、絵師(名前を忘れた)


「もうこのごろは、ただ男女の交わりを描くだけじゃ売れなくて、いろいろ工夫しないといけない」


みたいなことをボヤいている――と解説に書かれていたんだもの。うん、今の世でも同じようなボヤキをどこかで聞いたような……。


仕掛け絵本みたいに、鎧の草摺部分をめくると交わっている部分が見える屏風(『狐忠信と初音図』絵師不詳)も、すでにもうこの時代にあったのか……!と呆然。


縦9cm×横13cmほどの“豆判”と呼ばれる小さな春画も展示されていたのだけど、「新年には登城した大名が豆版春画を交換しあった」とか、「日清・日露戦争時は兵士に持たせた」といった解説に、トレーディングカードやら、めんこやらを交換し、携帯する少年を思い出した。それはさておき、豆判に描き込まれている絵の細かさといったら! 


混雑はしていたけど、楽しく堪能してきた春画展。後期も行きたいなぁと思っている。そしてもしその時余裕があれば、図録も買いたい。


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会場の永青文庫は、どの路線からもちょっと歩かないといけなくて、おかげで雑司ヶ谷界隈の雰囲気を楽しめた。


図録は買えなかったが、気になった作品のポストカードは買ってきた。


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真ん中の、北斎の作品『万福和合神』、女性同士の絵なのだけど、以前読んだこの本では、江戸時代には“レズビアン”に相当する言葉がなかったとあったはず。


しかし今回の展示会では、ちょこちょこと、女性同士でイチャイチャしている作品がいくつかあって、ちょっと考えてしまった。


うーん、その関係を表す言葉はなかったものの、それ自体は珍しいものでもなかったのかなぁ……。でも、浮世絵での取り扱いは少ないとあったような……気のせいか……? あるいは現代の、百合やらレズビアンもののポルノやらが好きな男性と似たような感覚だったのかしら?


気になるわぁ……。
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Tags: 腐女子 ゲイ レズビアン

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