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境界線の見極めが難しい

 13,2006 15:31
以前、「百合に萌えるかハマるか試してみよう」と言い放って以来、amazonのリストマニアや、7&Yのみんなの書店を参考にしつつ、コレと思ったものはチェックしていたのだが。

――どうもやはり、あの絵柄に萎えるワタシを、許してつかぁさい――

そんな敗北気分を味わっているのだった。

百合作品として人気らしい小説やコミックの絵柄として、けっこうな割合を占める

●やたらと目がでかく、タレ目
●言外に漂うロリな雰囲気

が、どうにもダメみたい。可愛いと思えないのだ。そしてあんな風な絵から、甲高い幼い声がアテられるかと思うと、もうホントだめ。あ、声は、絵を見て勝手にアニメで聞く声を妄想しただけです。

あと、大抵の絵では、むやみに胸がデカく、ウエストが細いのも特徴的ではあるけど、わたしにとっては、あのデカ目とロリさに比べたら、なんてことはない。ここで引き合いに出すのもアレですけど、いってみれば、女子向けに描かれた男子の絵の非現実さ(体格引き締まってガッシリorほっそり・足長め・背高め)みたいなものかな、と思うのでね…。

ともかく、「絵はさておき、ストーリーが面白ければそれでいいはず」という正論は、もろくも崩れ去りました。コミックは言うに及ばず、ラノベにおいての絵の大切さを、こんなところで思い知るわたしなのだった。

でも、もちろん、百合にはそういう絵しかないわけではなく――少なくとも「絵で萎えない」作品の中で、一応主人公が「学生(高校生含む)」のものをピックアップ。

MAKA-MAKA (Vol.1)MAKA-MAKA (Vol.1)
岸 虎次郎

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美大生のジュンと服飾専門学校の学生・ネネの、セックスも含めた友人関係――としかいいようがない。ストーリーは、あってないようなもの。ネネにはカレがいるし、ジュンも男とセックスする。でも、「セックス=コミュニケーション。通じ合える相手をお互いが気持ちよくするもの」という考えのもと、会えばいつのまにかエッチな雰囲気になってしまう。

なんというか、あまりにもあっけらかんとコトにいたってしまうところは、ちょっとついていけない感じがするのだけど、ただ、ジュンとネネが、それぞれ男とのセックスで、相手との気持ちのズレ感じるところが、けっこうリアルで面白い。なし崩し的に始まったコトの最中に、「これじゃコイツのオナニー手伝ってるようなもんやわ」と思ったり、「バレンタインは女が男に好きというロマンチックな日だから、H無しでもいいのに」と言ったり。

作者は男性だけど、こういう気持ちや言葉を言わせるのはすごいなぁと思う。「セックス=コミュニケーション」は、その通りだし、そうであってほしいという理想ではあるけど、作者にとってそれを表現しやすかったのは、男女よりは女×女だったのかなと、ふと思った。そうだとしたら、まさに女性作家が書くBLと相似形を成しているともいえるのかしら――。

この本、なんとオールカラーなのだ。絵もキレイ。ネネは胸が大きいと同時に、ポッチャリ気味な体型、という現実的なところが、けっこう好きです。

LOVE MY LIFELOVE MY LIFE
やまじ えびね

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語学専門学校に通ういちこには、大学生の恋人・エリーがいる。最愛の恋人を父親に紹介した日、父親から、自分はゲイで、7年前に亡くなった母親はレズビアンだったと、衝撃の告白を受ける。

やまじえびねさんの作品の中では、今のところ、これが一番好き。ゲイの父親とビアンの母親が、「子どものいる家庭がほしい」ということで結婚する、というところは、ある意味ご都合主義っぽいのかもしれないけど(いわゆる「友情結婚」というヤツか?)、いちこをはじめ、「人を好きになる」気持ちが深く掘り下げて描かれていると思う。雰囲気もほのぼの&ちょい切ない。いちこの、「好きになったエリーがたまたま女の子なんだと思っていたけど、それは全然違った。男の子のエリーなんてありえないし、男の子だったらエリーじゃないもの」というナレーションは、ちょっとハッとさせられてしまった。

同性愛が、家族を含め、社会でなかなか肯定的に受け入れられないしんどさも、さらっと触れられている。そこが、人によっては「説教っぽい」と感じられるところかも。

BlueBlue
魚喃 キリコ

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海辺の女子高。桐島は、1年留年している同級生の遠藤と親しくなり、次第に惹かれていく。しかし、ある日突然、遠藤から連絡が途絶えてしまう

10代特有の友人への独占欲と、それとは微妙に違う同性への淡い恋愛感情が、これほど繊細に描かれている作品は、そうそうないんじゃないかと思う。読みながら、ちょっと胸が苦しくなった。

遠藤は、妻子ある男性とつきあった末に中絶したことで留年したのだが、それを知った桐島が、コンパで知り合った男と、好きでもないのにホテルに行ってしまう。まるで遠藤の気持ちをなぞろうとするように。また、かつての不倫相手に会っていた遠藤からもらったぶどうが、机に放置されまま腐っていくところも、桐島のやるせない気持ちをよく表していると思う。この作品はやはり、魚喃キリコさんの作品の中では一番好きだな、今のところ。

「MAKA-MAKA」以外は、人によっては、百合というよりはレズビアンもの、と認識されているみたいで、うーん、その違いの見極めが、なかなか難しい。でもこれも「百合」というなら、わたしは百合に、萌えはともかく、ハマりはするだろう。というか、別に、もともと女×女モノがキライなわけじゃないのだ。ってことは、やっぱり”絵”か――ううううう…。

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Tags: 岸虎次郎 やまじえびね 魚喃キリコ 百合 レズビアン

Comment 5

2006.12.14
Thu
00:20

乱菊 #pMXl.iIs

URL

「Blue」は映像化されたものを数年前に観たことがあります。
市川実日子と小西真奈美が演じており、私としてはあまり露骨に性的なものは感じなかったような・・・。
まあふたりのイメージもあるでしょうから、そんなにあからさまにはしなかったのかもしれないけれど。
ちょっと行き過ぎた友情というとキレイ過ぎますけど、新潟の素朴な田舎風景とか、色使いとか、そういったものの方が印象的でしたねー。
とにかくすごくキレイキレイに作られてました。
キスシーンもやらしい感じは全然しなかったなぁ。
原作と比べてみたくなりました。
懐かしい作品を思い出させてくれて感謝です♪

編集 | 返信 | 
2006.12.14
Thu
01:12

lucinda #-

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おお、映画をご覧になっていたんですねー。
原作も、キツい描写はなく、キレイな感じです。
あるレビューで、「キャラの見分けがつきにくい」などと言われいて、わたしも最初はわかりにくかったのですが、読み進めるうちに、そんなもんは乗り越えます。
わたしも映画と見比べてみたくなりました。
そうそう、「LOVE MY LIFE」も、映画化されたんですよね。
ゲイの父親役が、石田衣良ってのが、うーむ……。

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2006.12.14
Thu
20:57

ようこ #cXVds/aM

URL

コミックスじゃないですけど、小説であさのあつこさんの「ありふれた風景画 」は割と百合な感じの内容で、面白かったですよ~!
表紙を書いているイラストレーターさんが、章タイトルごとにつけている絵もイメージにあっていてよかったです。

私はロリショタな、男性向けな萌え絵が結構好きなのですが、そういうのがダメだと百合(最近はGLと言うらしいですね)はキビしいですよね…。

編集 | 返信 | 
2006.12.14
Thu
23:45

もと #4pDgvQA2

URL

お絵描きな立場から言うと、ロリブニ系の絵ってうのは、記号のモンタージュって感じですね。萌えるキーワードをより多くMIXしたもん勝ちって感じで。
本当にみんな、あんな感じの絵が好きなんだろうか?と思わなくもない。
でもあれ系のカワイイ絵ばっかりですね、どっちを見回しても。同じ女絵でも、お姉さん絵はあまり人気がありませんね。よほどお色気がないと(笑)
女の子絵を描いていた時、アレ系を練習してみたけど、ダメでしたね、私は。頑張っても全然かわいくないの(笑) あれも絶妙なバランスの上に立っているものらしいですから。私には最後まで習得できなかった(^^;
そういう意味では自分には男子絵のほうが向いてたのかもですけど、あの頃の影響か、目がでかく、肩幅が狭くなりがちです。意外な弊害(^^;

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2006.12.15
Fri
02:53

lucinda #-

URL

>ようこさん
あさのあつこさん、百合っぽいのも書かれてるんですね(いや、意識しているわけじゃないと思うけど)。
わたし、あさのあつこさんは未読なんです。周りにはファンがいっぱいいて、すごくススメられているまま、半年以上…。来年こそは読みます。

>そういうのがダメだと百合(最近はGLと言うらしいですね)はキビしい
やっぱり、そうですかねぇ。そうなると、多分百合じゃなくて、もうレズビアンものなんですよね。あの絵柄でなければ、大丈夫なんですけどねぇ<しつこい。

>もとさん
>ロリブニ系の絵ってうのは、記号のモンタージュって感じ
あ、鋭い! じつは、今読んでいるオタク論に、まさに同じことが書かれていました(これがなかなか読み進められない)。さすがです。
しかし、習得が難しいのか…。なるほどなぁ…。

たしかに、アレ系の絵でも、そうじゃないのでも、色気とかエッチくさい雰囲気はぷんぷんですよね。そういう意味では、やまじえびねさんとか魚喃キリコさんの絵は、その対極、かも。なるほどなぁ…。

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