使いやすさは模索中? 【熟な腐女子を探る!(仮)】#9 「電子書籍、利用したことある?」結果発表[8]

 05,2014 13:30
「熟な腐女子を探る!(仮)」アンケート第9回「電子書籍、利用したことある?」の結果発表、8回目です。


これまで、電子書籍を利用したことのある方たちの「電子書籍の良いと思う点および不満な点」について取り上げてきました。


コメントには本当にいろいろなことが書かれているのですが、電子書籍利用経験者のコメントに、「やっぱり紙の本が好き」と合わせて、しばしば見かける気になる文言がありました。


それは「紙で買いなおす」という文言。


「紙で買いなおす」と書いた人の割合はどのくらいなのか、集計してみました。


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1割くらい。これを年代別で見てみると


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“41~50歳”が多いなぁ! 次いで“51~60歳”。これも「40歳が境界線」と捉えていいのかしら。


コメントを見てみます。


基本は「紙の本」派ですが、紙媒体の本が絶版などで入手しずらい場合にたまに利用します。あとは、リアル書店に行くのも、amazonの翌日お届けも待てないような衝動にかられた時(笑)。こういう時は気に入れば紙媒体の本も購入してしまいます。不便だと感じるのは、パソコンで読むことが多いので読む場所が限られてしまうことです。なので、電子書籍で気に入った作品はいつでもどこでも読める紙の本を買ってしまうのです。(41~50歳)



初購入の作家さんだったり、表紙買いもしくは設定買いなどなど、冒険するときは電子です。お気に入りとなると紙媒体にこだわってしまうので、ものすごく欲しくなってしまった場合は再度書籍を購入しますが、好きな作品ならばまあいいかなと。(31~40歳)



データで読むことができるのは助かりますが、結局、気に入った本は買ってしまうという、散財をしてしまいます。(41~50歳)



人に貸せないのがネックなので本当に好きな作品は紙で買い直す事もあります。(21~30歳)



買いたいと思ったときにすぐ買えて便利。だがガラケーのものはHシーンがほとんど消えているので結局紙の本で買い直したことも。気に入った作家さんは以降紙の本で買う感じです。(41~50歳)



お気に入りの作品だから、好きな作家の作品だから、紙で買いなおす――“モノ”として手元に置きたいという気持ちとか、電子書籍データが消える可能性への不安といったことが、そうさせるのだ……!


これって、無意識のうちに電子書籍と紙書籍の役割を分けているとも言えるんじゃないかな、とも思えるんだけど、どうだろう?


電子書籍といえば、アメリカでは電子書籍がかなり普及しているイメージがあったのですが、調べてみたら意外なことがわかりました。ここから折りたたみます。

アメリカの電子書籍、“ブーム”は終了 (マガジン航)


実はアメリカでも、電子書籍のシェア拡大は緩やかになっているみたい。


要するに、あれだけ騒がれてきたEブックだが、アメリカでさえも三割いかないというわけだ。2年前、前年比での成長率が250%という数字が出ていた頃は、IT関連の予想屋が「数年のうちに本の八〜九割がEブックになる」などと言っていたが、IT系のニュースサイトやブログでそう豪語していたライターたちがいかに実際に本を読んでいないか、PV稼ぎに大げさなことをいっていたかわかろうというもの。(本文より)



前年比250%なんて、そりゃ鼻息も荒くなるってもんですわね! それにしても“シェア3割弱”とは――あれ、そんなもんなの? って感じですが、なぜ電子書籍の成長率が鈍化しているのか、同じく大原ケイ氏によるセミナーをまとめたこちらのレポートがわかりやすい。


アメリカ在住の文芸エージェント・大原ケイ氏による、アメリカ電子書籍の最新事情 ―― JAGATセミナーレポート(後編)(見て歩く者 by 鷹野凌 )


「成長率が停滞している理由」で挙げられている中に、


(電子書籍は)紙を補うもので、代替ではないと認知されてきた(※カッコの補足は管理人による)


とあって、おお! と思わず身を乗り出した。そうだよね、電子書籍は紙書籍の代替物ではないってこと、このアンケートを集計した今は心から同意するわ……!


参照先の記事はどちらも、電子書籍によるセルフ・パブリシングが増加していることや、DRM(デジタルデータとして表現されたコンテンツの著作権を保護し、利用を制限する技術)が海賊版抑止力にならないことなど,、興味深い内容でいっぱいなのだけど、日本での電子書籍に関する出版社の役割やポジションについて述べられている部分は、特になるほど……と感心しながら読みました。かなり辛口ですけどね。


さてコメントの中には、回答者が利用している電子書籍端末やアプリ、サービスが申告されているものがあります。


というわけで、まず、どの電子書籍端末やアプリが申告されているのか、表にまとめたのがこちら。

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端末はKindle多し! koboは思ったほど多くなかったなぁ……。申告を必須にしたら、また違った結果になったでしょうけど。


そして、“31~40歳”は、koboもiPod touchもソニーリーダーも、すべて票が入っていることに感心。今回の“31~40歳”の参加者は、電子書籍に対して好奇心や関心が高い人が多いのねぇ……と、また改めて実感。


アプリについては、“41~50歳”のみ票が1票ずつ入っているのだけど、実はこれ、一人の方の申告によるものなのです。詳しく教えてくださってありがとうございます!


では、どのサービスが利用されているのか、申告分を表にまとめるとこうなりました。


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やっぱりここでもKindleが圧倒的。どの年代で見ても最も多いですからね。なんだかこんなささやかな結果からも、電子書籍市場はamazonの強さを実感しちゃうなぁ……!


31歳以上熟腐女子は、これに加えてhonto、Renta!、koboの利用が多いけれど、30歳以下ヤング腐女子では、これらのサービス利用の申告者ゼロという結果に。あらら……。


サービスの申告には、そのサービスの利用法が詳しく書かれているものもあって、へぇぇ! と感心しっぱなしだったわたし。
※引用したコメント内の伏せ字、コメントの強調、省略は管理人によるものです。


一番使っているのはひかりTVブックです。BLはほぼ常にポイント50倍で、それに30%引等が使えると実質80%オフなので紙よりお得です。キャンペーンで特定のタイトルのみ半額や100円等があるときは他のサイトも使います。一般書ならBookLive!が良いです。キャンペーンで時々入会すると1冊のみ1回きり90%オフクーポンというのがあり、電子書籍特有のシリーズ本何冊かを纏めて一冊売りする合本というシステムで5000円くらいのシリーズものの小説を500円とかで買えるからです。このキャンペーン●●●を買いました。後はhontoのログイン1日1回1ポイントで、皆勤すると期間限定のボーナスポイントがつくシステムも地味にオススメです。後は末永くサイトが消滅せずに読めれば万々歳です。(31~40歳)



ストアは9割方honto、ポイントやクーポンで実質的値引きサービスもあるので。アマゾンのkindleも利用してますがiPod用のアプリが読み難いのでイマイチ。現在電子本200作品くらいDLしてますが、青空文庫などの無料作品もあります。(51~60歳)



コミックス系はほとんどebookjapanで購入。 楽天koboはポイントが使えるので購入していましたが、購入後の書籍に関して、サービス終了後のことが心配で最近はあまり使ってません。腹をくくって最近キンドルを購入し、もっぱらこっちを使っています。koboと価格競争をしているので結構ポイント還元割引価格で購入できます。(41~50歳)



よく利用するのは割引が多いkoboだが、BLの品揃えはRenta!が良い気がする。だからkoboに無い時はRenta!で仕方なく購入と使い分けています。でも過去に楽天の電子書籍ストアーRabooがサービス終了した時の事を思うとkoboが潰れたら、購入した電子書籍が消えてしまうのではと心配でもある。(41~50歳)



利用しているのはkindle、Booklive! だが、hontoは1つのアカウントを3人まで使用が認められていると知り気になっている。定期的にセールがあり、最大半額で本が手に入るのがいいところ。いくつかの書店を使い分けるのが賢いと思った。(21~30歳)



――見よ、この経験に裏打ちされた知恵とシビアな選択眼を! いやはや、ただただ敬服でございます。


ところで、具体的なサービスの中に「PDF(自炊)」があることにお気付きでしょうか? しかも結構票数も多く、“51~60歳”“20歳以下”を除いて、どの年代にも票が入っているのです。


そして今年とうとう大量の同人に埋もれておりましたが、子供の成長に伴い部屋の整理の為「自炊」を敢行いたしました。(41~50歳)



最初はオンラインの二次小説をパソコンで読むのが味気なく、CDをリッピングする感覚でPDFファイルを作り、電子書籍リーダーで読むようになりました。片手で持てる、スタンドに立てかけて読める、というのが大変便利で商業も同じように読みたくなりました。ですが、紙の本の良さも捨てがたく商業は紙の本のがまだ多いです。(21~30歳)



自炊の手間を考えると、わたしなんかは「うーん……面倒くさい……」と思ってしまうものの、“自分が読みたいもの”を“自分が読みやすい方法”で……と追求していくと、自炊に至るのは当然のなりゆきかなと思います。特に同人誌とかオンライン上の作品とか、電子書籍ストアではまず見当たらないし。


ちょっと前に、自炊代行の敗訴判決に関して、こんな記事がアップされていました。


「全部自分でスキャンしろってこと?」 自炊代行「敗訴判決」に利用者から怒りの声 (弁護士ドットコムニュース)
 


自炊「代行」が著作権を侵害するか否かが問われ、代行業者の著作権侵害が認められわけだけど、記事を読むと、自炊代行を認めるべきだと裁判所に意見書を出していた「一般社団法人インターネットユーザー協会(MIAU)」のコメントは、日本の電子書籍を取り巻く現状について、本好きなユーザー側が感じる使いづらさや不満が凝縮している感じがします。


代行を依頼したことで、データが悪用されて著作権が侵害されるような事態は、もちろんあってはならない。でも――読みたい本が電子書籍になっていないし、なっていたとしても、また電子書籍で買いなおさないといけないの? しかもそのデータは半永久的に消滅しない、と保障されているわけでもないのに!?


――と、なんだか果てしなく平行線な印象。


電子書籍の在り方はまだまだ議論する必要があるかと思います。今のままだと、真のおたくは自炊という結論に達するのではないでしょうか?(41~50歳)



このコメントに、深くうなずかざるをえないのでした。


ちょっとシリアスな展開になってしまいましたが――次はいよいよ、「電子書籍を利用したことがない」という人にフォーカスして結果を発表いたします。はい、まだ続きます……まだまだ続きます……!


引用コメントは、項目に合致している部分のみ引用するようにしているので、場合によっては、元は同じコメントが何度も引用されていることもあるかと思います。どうかご了承ください。


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Tags: アンケート 腐女子 熟腐女子

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