オタクとヤンキーの間の暗くて深い川は澄んで浅くなってきたの?

 29,2014 16:49
このところ、WEBのあちこちで“ヤンキー”の文字を見かけることが多くなった気がする。


「ヤンキー化」とか「マイルドヤンキー」とか、なんじゃそりゃという感じなのだけど、ザックリと見たところ、


“気合い”や“ノリ”や“根性”が尊ばれる「ヤンキー(平たくいえば不良。類似の死語としてツッパリ、ワル)」的な感性や文化が、現在の日本社会で拡大している。若年層は、地元と仲間との絆を大切にするというヤンキー化が進んでいる。


といった感じですかね。えーっと、わたしが“ヤンキー”の文字を見かけたサイトは、ビジネス誌系のサイトが多かったせいか、“ヤンキー”を論じるその根底に、そこはかとなく「バカで下品でチープ」「オレはあいつらとは違うけど」みたいな雰囲気が滲んでいたようないないような……気のせいかもしれませんわね。オホホ。


まあ、世相の雰囲気を表すキーワードとしてはキャッチーで面白いと思うのだけど、本当に社会がヤンキー化しているかとか、若者のヤンキー化とかはよくわからないし、あんまり興味がない。


ただ、『ヤンキー化する日本』の著者・斎藤環氏が時々引用されているナンシー関氏のこの指摘は、以前「ヤンキーに憧れてるかもしれないオタク」の話をしたことがあったので、すごく腹に落ちる感覚があって興味深い。


世の中には、“銀蠅的なもの”に対する需要が、常に一定してあり、その一定量は驚くほど多い


“銀蠅的なもの”とは、リーゼント&グラサンスタイルで活躍していたロックグループ、横浜銀蝿のことですね。つまり、ナンシー関氏は、横浜銀蝿の人気に、日本人の中には「ヤンキー性」への欲望や憧憬があると鋭く見抜いたわけです。さすがだ。


腐女子界隈でも、ヤンキーっぽいキャラクターが登場するBL作品がそこそこあるのを見ると、ヤンキー的なものに惹かれたり憧れたりする腐女子は、やっぱりいるんだろうなぁ……とは思う。


ヤンキーに惹かれるオタクはいても、オタクに惹かれるヤンキーはいない気がするなぁ……。これはオタクの永遠の片思いなのかしら。


――そんなことを考えていたら、同僚・ドルさんから聞いた衝撃の言葉を思い出した。


「今のヤンキーって、オタク化していると思うんですよね」


え!? どういうこと!?


「実家の家業の関係で、元ヤン(元ヤンキー)の若いコと接することが多いんですけど、彼らが聞いてる音楽って、ボカロとかが多いんですよ


「ボカロ……ってことは、ミクとか?」


「そうそう。で、ゲームとかアニメとかも小さい頃からやってるんで、オタクの話題についてこられるコも多いですしね。フィギュアとか部屋に飾っちゃったりとか」


――まあ考えてみれば、彼らの親世代は、すでにゲームやらアニメやらマンガやらに馴染んでいるだろうから、彼らがそういったものに親しむ機会は多いだろう……ということは、想像できるけれども。


「今、痛車とかあるじゃないですか? あれ、車を改造したりするところはヤンキーくさいですからね。でもオタクくさい絵が塗装されているという。ヤンキーとオタクはボーダレスになってるんじゃないかって思いますね」


――ヤンキーとオタクのボーダレス化! 何この新しい感じ……!


言われてみれば確かにうなずけることが多くて、目からウロコが落ちるような気持ちになったっけ。


ヤンキーとオタクのボーダレス化が進んでいるという視点に立てば、「若年層はヤンキー化している」という見立ては、ある意味間違っていないのかもしれない。


まあ、“オタク”といっても、マンガ・アニメ・ゲームに耽溺する人ばかりじゃないけどね。乗り物系とか歴史系とかのオタクは、また話が違うんじゃなかろうか。


それに、ヤンキーがオタク化しているとしても、主に趣味嗜好の範囲であって、人間関係とかファッションスタイルとか考え方などそれ以外のものは、この先もやはり、“ヤンキー”と“オタク”とで別々に存在し続けていく気がする。


とはいえ、オタク化するヤンキーねぇ……これならちょっと興味あるかな。


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Tags: 腐女子 オタク メディア ヤンキー

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