スポンサーサイト

 --,-- --:--
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

若様隠密帖 上下 (内田カヲル)

 26,2014 23:14
「熟な腐女子を探る!(仮)」アンケート第8回「ツンデレ、好き?」の結果発表は、諸事情によりもう少し時間がかかる見込みです。楽しみにしてくださっている方、お待たせして申し訳ありません。



年が明けてから、これまで大体40冊近くBL作品を読んでいるようなのだけど、何より・最も・一番、萌えているのがこの作品。


若様隠密帖 上 (バンブーコミックス 麗人セレクション)若様隠密帖 上 (バンブーコミックス 麗人セレクション)
内田 カヲル

竹書房 2014-01-27
売り上げランキング :

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

下忍の太助(たすけ)は「草」として普通の人々に紛れ町で暮らしている。そこへ突然、忍の里の若様が押しかけ女房にやって来た! 忍者としては最強のスーパーエリートなのに日常生活は世間知らずのお姫様(?)状態の若様に太助や周囲は振り回されっぱなしで! ? 話題のNINJA LOVEが待望のコミックス化! 身分違いのカップルの幸せいっぱい! いちゃらぶ日常編! !



若様隠密帖 下 (バンブーコミックス 麗人セレクション)若様隠密帖 下 (バンブーコミックス 麗人セレクション)
内田 カヲル

竹書房 2014-02-27
売り上げランキング :

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

下忍の太助(たすけ)と忍の里の若様は新婚生活満喫中。しかし、若様の嫁入り&次期頭領辞退宣言に忍の里は大混乱! 親族一同が反対する中、遂には太助までが頭領になれと言い出し傷付いた若様は――! ? 話題のNINJA LOVEクライマックス! 敵と味方が入り乱れ、若様と太助の謎が徐々に明らかになるドラマティック★お家騒動編! ! 新キャラ登場の描き下ろし番外編も収録! !



忍者です。しかも、欧米の方たちが喜びそうなスーパーヒーロー的な忍者です。表紙もアメコミっぽくて超カッコイイ! ちょっとタランティーノ作品のポスターを思い出すな。


何に萌えたって、強くたくましく美しく、特殊な能力まで持つ血筋確かな最強忍者・若様が、カワイイ“乙女”かつ天然な“箱入り息子”ってことですよ! 若様の、“若様”ゆえに妙に古風な言葉遣いもステキ。


加えて、下忍でダメっ子忍者・太助との“ノミの夫婦”なカップリングも良い。ええ、若様は“受け”です。太助よりデカくてマッチョだけど“受け”です。大事なことなので二回言いました。


内容紹介ですでに、「押しかけ女房」とか「お姫様」とか「新婚生活」とか、怪しい気配が漂っているとおり、若様の“太助ラブ”から引き起こされるトンチキ騒ぎが、これまた絶妙すぎて――


もう、どれだけわたしを萌えさせるのか! ゴロンゴロンと床を転げまわったじゃんか!


――という状態が、上巻を読んだ2月以降、続いているのであります。久々に、大好物“真剣トンチキ”の上等な作品を読めて嬉しい!


……萌えるあまり、暑苦しい長語りになってしまったのでここから折りたたみます…。

若様が嫁”として大真面目に太助に尽くすアレコレの素っ頓狂さには、思わず吹き出さずにはいられない。


太助会いたさにヘリコプターから太助のバイト先へ飛び降りたり、太助に精をつけさせようと生きている牛一頭を携えてきたり(その前はマグロ一匹を部屋で解体して大騒ぎだった模様)、ちょっとした言い合いで太助を枕でぶったことを気にしていたり……カワイイなぁ、もう!


しかし若様が乙女モード全開になってしまうのは、愛する太助の前でだけ。だから“戦いの場”やほかの忍者たちの前では非常に有能で手強い、“男らしい”エリート忍者なのだ。


一方、下忍の太助は、忍者としては確かにボンクラだけど、いつも笑顔を絶やさない、ほがらかで気遣いができる癒し系男子。何より、もともと若様を見初めたのは太助で、以来ひたすら若様を慕っているのも好ましい。


太助の、人好きのする大らかな性質は、若様とのやりとりを読めばよくわかるのだけど、感心したのは、そこでセリフやモノローグや絵柄でちょこちょこと差し挟まれる、太助に関する細かな情報。


寝相が悪い。部屋の端から端まで転がり、部屋から出ていることも。
字が大きい。書状の表書きからはみ出そうなほど大きい。
・若様からもらった手作りの小さながま口を常に首にかけている。
・蚊帳の入り口がわからずオタオタ。
・山での修行に向かう際、若様に抱きかかえられるとすぐ寝る。
・滝行では滝に打たれながら溺れる。


――子供か!? けれど、太助の大らかさ加減がありありと想像できるディテールであるのは間違いない……はず。


若様には他人の生気を吸い尽くすことで、負傷した身体を回復させたり、術をパワーアップさせたりできるという“魂食らい”という能力があり、そばにいる者は時として命を奪われることもある。


そんな若様の恐ろしい能力に対処できるばかりか、場合によっては能力を倍増させることもできる“対の能力”を持っているのが太助(本人は自覚がないようだが)。だからある意味、二人は“運命の二人”だといえる。


しかし、若様が一族の頭領にはならずに太助に嫁ぐと言い出したから、さあ大変。頭領を継がせようと父や祖父、叔父、弟が登場してすったもんだが起こるものの、太助の真心にほだされて全員が仲直りし、一応丸く収まる。


太助への嫁入りは棚上げになったままだけど、「頭領にならずに太助と共にありたい。オレが化け物だからみんなオレを信じてくれない」と太助の膝に縋ってメソメソ嘆いていた若様が、太助の気持ちのこもった言葉にうたれて一転、


「オレも男ぞ! 将来は跡を継ごう!」


とシャキーンと宣言するシーンは、良いシーンなのにどうにも拭えないトンチキ感が極まっていて、とっても印象的だったなぁ……!


というか、若様を始めおつきの忍者たちが、忍者だというのにまったく忍んでおらず、堂々と忍者装束で商店街や銭湯に登場しているのもトンチキだし、そんな彼らにフツーに接している町の人たちも十分にトンチキだと思うんですよ。太助のバイト先の先輩なんて、若様は「江戸村で働いている人」だと都合よく思い込んでいるものね。


それから、若様と太助を取り巻く脇キャラも非常に魅力的。


上巻では、親同士が決めた若様の許嫁である、わがまま放題の巨乳で美人なお姫様忍者が登場するのだけど、彼女に従う“くの一”たちが、若様と太助で腐妄想をしているのが笑える。しかも彼女たち、「若様×稚児(太助のこと)ですよ!」と実際のカップリングとは逆の妄想をしている設定なのが、細かい。


下巻では高圧的な叔父が、実は若様と同じ“ネコ”というだけでなく“だめんずウォーカー”で、甥カップルの仲睦まじさを羨んでいるのが微笑ましい。叔父の元カレ・“参謀”がチョイ悪そうなオヤジだったのは、さすが内田先生!


病弱だけど腹黒い弟の従者の忍者二人が、若様と太助に「白ヤギと黒ヤギ」という名前を付けられて喜んでいる姿も可愛らしかったなぁ……。


若様の父親(恐らく現頭領)が、愛息子に着せているようなセクシー衣装を本当は自分が着たかったと打ち明けたり、若様の屋敷にいる「賄い方」の忍者によって若様のおやつ好きがバラされたり、“ガチのエリート上忍”たちが仲良くかいがいしく若様のお世話をしていたり――と、どこを切り取って見ても、クスッと笑えてほっこりした気分になる。


全体的に完全な悪者が一人もいないし、悪そうに見えるキャラも、バカップルな若様と太助に当てられて毒気が抜けたように、どこかユーモラスになってしまっている。また、若様たちエリート忍者たちの敵や仕事について描かれていないので、ラブコメとして気持ち良く楽しめるんじゃないかな。


140326.jpg
出典 www.oriental-arms.co.il
こんな武器が登場する戦いのシーンはあるけどね。ちなみにこのショーテルは叔父の武器。こんな剣があるなんて、初めて知ったよ!


作品を通して、最後まで若様が忍者のマスク(頭巾)を外すことはなく、若様の美しいお顔を見られないのは残念……と思っていたのだけど、あとがきを読むと、マスクを外すことはまったく想定されていなかったみたい。若様はある種、戦隊ヒーローみたいな感じなのかしらね?


ただ個人的には、叔父のマスク着用姿を見て、若様のお顔は叔父に似ているんじゃないかと、勝手に想像している。眉と目の感じが、若様に似ていると思うんだ……!


気に入ったあまり何度も読み返しているのだけど、作品として一応完結しているらしいことに満足しつつ、若様たちのトンチキぶりをもっと読みたいという思いもある。


いつか、読めるかしら――上巻で、『そして続きがあるのなら』のマンガ家&編集者がチラッと登場していたので、若様&太助たちにも、どこかで再会できるんじゃないか――と、希望は持っておこうかな。


関連記事

Tags: 内田カヲル 真剣トンチキ

Comment - 2

2014.03.27
Thu
19:41

瀬戸内脱腸 #-

URL

ルシンダ様へ

 かつてお勧めの『若様隠密帖」は、ご説明だけでも絶妙の設定ですね。
このズレまくった感が素晴らしい。
若様が押しかけ女房って…。この作者は天才かもしれません。
 でも、身体をやたらと鍛えてる人って、隠れマゾおおいですから。「隠密」の真の意味は「隠している秘密」かもしれないですね。

編集 | 返信 | 
2014.03.28
Fri
00:08

lucinda #-

URL

コメントありがとうございます。

>瀬戸内脱腸 さま

そうなんです、登場人物たちは大真面目で真剣なんですが、ズレまくってて、そこにクスッと笑っちゃうんです。

>「隠密」の真の意味は「隠している秘密」かもしれないですね。
はッ……! なるほどそういうことか……!<違

ありがとうございました!

編集 | 返信 | 

Latest Posts

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。