萌える中年

 01,2013 14:29
先週、「このBLがやばい!」編集者からアンケート参加の打診メールが届いていることに気づき、うわーとうとうそんな名物企画に参加できるのか! とワクワクしていたのですが、打診メールに気付いたのが遅すぎ、結局参加はできなくなりました――残念。


気を取り直して、周りの中年腐女子や中年オタクたちと話していて思ったことなど、まとめてみました。月も変わりましたからね。


その1
池袋は、やさしい



それは池袋でのオフ会のこと。
連休を利用して遠方からやってきた腐女友のみなさんと、肉とかビールとか肉とかいただきつつヲタ話で盛り上がっていたなか、オーダーを取りに来てくれたフレンドリーな店員のお姉さんが、


「もうさっきからこれが超気になってて!」


とぶっちゃけながら指差したのは、オフ会参加者の一人の、エヴァンゲリオンがモチーフのスマホケースだった。


――エヴァンゲリオンのファンなんですね、お姉さん!


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エヴァファンのお姉さんがいるお店の料理。おいしかったっす!


お姉さんカワイイ~! などとみんなで和んでいたら、「そういえば」と、Uさんが話し出した。


「今日はサイコパスファン4人で、『サイコパス』観賞会をカラオケボックスでしてきたんですけど、再生してた時に若い女の子の店員さんが注文したものを持ってきてくれたんですよ。慌てて画面を切り替えたんですけど」


――え、さぞかし気まずかったでしょうね、その瞬間。しかもみんなどう見てもいい年をしたオトナだし。


「でもその店員さんが『私もサイコパス好きです』と言ってきて。私たちが好きなキャラの名前を言ったら、『私も、そのキャラが好きです……!』って、声を潜めて教えてくれたのが超カワイくて~! そういう店員さんがいるのって、池袋ならではだなぁって思ったんですよね~!」


――イイハナシダナー!!! さすが、乙女ロードを有する池袋。女子オタクへの親和性が高いのかしら。


けれどその後Aさんが、秋葉原で似たような経験をしたことを話してくれたので、オタクの集まる町は、オタクに優しいということかもしれません。うむうむ。



その2
『あまちゃん』にメロメロだったのは……?



朝ドラの『あまちゃん』、大団円を迎えましたね。


このドラマ、わたしはたまたま実家帰省中に第1回放送を見たので、飛ばし飛ばしで見ていたのだけど、8月頃から毎日ちゃんと見るようになった。


なぜなら、職場の男性たちが全員、『あまちゃん』に激ハマりしていたから。彼らが寄ると触ると盛り上がる『あまちゃん』話についていくためにも、ちゃんと見ようと思ったわけです。もちろん、わたし自身も作品のファンだったので毎日見ようと思ったのだけど。


それにしても『あまちゃん』を熱く語っていたのは、わたしの周りはほぼ男性、それも30代以上の中年男性だった。『あまちゃん』ファンでオフ会を開くぐらいの盛り上がりっぷりだったもの。


複数のメディアでも何度か、「『あまちゃん』は中高年男性から高い支持を得ている」と取り上げられていたので、恐らく全体的に見ても、ほかの朝ドラ作品に比べて男性ファンが多めだったんでしょう。


そんな男性の熱狂ぶりに比べて、女性たちは――もっといえば、周りの腐女子含む中年女子オタクは冷静な人が多かった。


そもそも、ドラマを見ていない人も珍しくなく、わたしが『あまちゃん』の話を持ち出しても、「そーなんですかー」という薄い反応が返ってくるだけで、内心ちょっと焦ったほど。


でもその温度差が、すごく面白い。なぜ中年男性があの作品にあれほど夢中になったのかは、さまざまなところで論じられているのでここでは触れない。ただ印象的だったのは、周りの中年男性のほとんどが口走っていた、「アキちゃん(主人公の名前)カワイイ~!」という萌え、というか悶え。


実はわたし、アキちゃんについては、カワイイけどイラッとするキャラクターだなぁと思って見ていたんですよね――サーセン。でもアキちゃんを高校生男子だと思って見ると、妙にイライラを収められた不思議。


そして超個人的に、あの作品、アキちゃんと親友のユイちゃんが、随所で百合百合しいことに萌えていたのだ。たとえカレシができても、最優先なのは“親友”の二人。アキちゃんの初恋の人であり恋人でもある先輩は、単なる狂言回しにしか見えなかったもの。


さらにぶちまけると、アキちゃんとユイちゃんをスカウトする水口くんと、彼の琥珀採掘の師匠・ベンさんのやりとりに、萌え萌えしていました。


――というようなことを職場で言えるはずもなく、「脇のキャラクターがすごく濃くて好きなんですよー」と笑顔で話していたわたし。


う、嘘じゃないもん! ユイちゃんも水口くんもベンさんも脇キャラだもん! ほかに海女クラブの面々とかマスターとか鈴鹿さんとか好きだもん!


ま、わたしも、なんだかんだ言ってやはり『あまちゃん』にメロメロだったということかもしれません。“海女ーソニック”のフレディをもう一度見たい。



その3
“キャラ萌え”しているアナタは濃く熱く深い



以前から何度かこのブログに書いていたとおり、わたしは舞台鑑賞をあまり楽しめないタイプです。その理由について、「目の前で“演技している”ことが生々しすぎて、芝居に入り込めない」などと分析していたけれど、最近、ふと気が付いた。


わたし、キャラ萌えをしないタイプだからじゃない!?


キャラというと語弊があるかもしれないが、イメージしやすいので、ここではキャラ萌えとしておく。ともかく要するに、特定のアイドルとかミュージシャンとか俳優とかに熱をあげて入れこみ追っかけるということが、わたしにはまずない。


もちろん、「この俳優さん、好き!!」って思うこともあるけど、大抵、すぐに落ち着く。“好き”の情熱が長続きしないのだ。別の見方をすれば、「好き」と思う気持ちを、上手く表に出せないままに消化させてしまうタイプといえるかもしれない。


だけど舞台に通い詰める周りの友人たちを見ていると、彼女たちには大抵、激しく萌えている、あるいはハマっているアイドルやミュージシャンや俳優がいる。そして観劇後、作品の出来と同じくらい、時によってはそれ以上に、贔屓のアイドルや役者がどんなにステキだったかを熱っぽく語る。


舞台は、彼女たちの大好きなアイドルや役者をナマで見られる絶好の機会なのだ。そりゃあ、舞台が楽しみでしょうよ!


仮に作品がつまらなかったとしても、わたしだったら「つまんなかったなー」でおしまいだけど、キャラ萌えしている彼女たちには、萌えているアイドルや役者を愛でるという楽しみがあるので、複数回、劇場に足を運ぶことも少なくない。


そうやって何度もねっとりと見るうちに、作品の解釈を深め、演出の意図を汲み取れるようになったりする。作品に関連する歴史的、文化的知識を身に付けたりもする。


傍で見ていると、キャラ萌えをきっかけに新たなデータをどんどん身の内に取り込んでいるように思えて、圧倒される。おまけに、同じアイドルや役者を好きな人といつの間にかつながって、人間関係を広げていくこともある。


キャラ萌え、恐るべし。


外国人俳優にどハマリしている同僚・アシュラちゃんは、その俳優が出演している新作を映画館で3回以上見て、旧作品はDVDで毎日なめるように繰り返し見ている。さらに、自身のPCの画像フォルダに保存している俳優関連の画像を、たった2週間で10倍に増やしてしまった。


ダイアナさんは相変わらずジェンヌさんに夢中で、その日の公演での演技やら、入り待ち・出待ちでの出来事やらを続々とつぶやいている。


vivian先輩は、大好きな俳優が出演しているミュージカルにすでに6回通い、今後5回ほど通う算段らしい。


――みんな、どうかしてるぜ! でも、楽しそうで、ちょっぴり羨ましい。



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「これ、今日のミュージカルの衣裳をイメージしたの~!」と嬉々として見せてくれた、vivian先輩のネイルアート


彼女たちの萌えが舞台公演やら役者のステップアップやらを下支えしているのは間違いなかろう――と、vivian先輩に誘われて行った劇場の、激混みの物販売場を見て思った。


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周りのお客さんたちが話しているのを聞くと、明らかにリピーターばかりで感心した。でもこの作品、衣裳や演出、ダンスが素晴らしくて、このわたしが初めて心から楽しめたのだった


萌えはあらゆる活動の原動力だな、と周りの中年オタクたちを見ていて実感する。いや、中年だからこそ、原動力になりえているのかもね。


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Tags: 腐女子 オタク 萌え オフ

Comment 1

2013.10.11
Fri
15:42

lucinda #-

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拍手コメントRES

>10/02 21:01 Tさま
コメントありがとうございます! 遅いレスポンスですみません。。
わーー、Tさまもそう思ってらっしゃったんですね! 嬉しいw
あれは百合百合しかったですよね~!ウフフ。

>10/09 01:31 Mさま
コメントありがとうございます。まさに…珍しく風邪をひいて寝込んでました…!
今市子先生のその作品、実は読んでないんですよ~。気になってるんですが…どこかでまずは読ませてもらおう……。
お心遣い、ありがとうございます!

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