百合なのにやおい脳が…?―『百合男子 3』(倉田嘘)
08,2013 23:23
最近本を買ってないなー、と思いながらネットのレビューページをウロついていて、初めて知った。
――百合男子、3巻が出てたんじゃん! しかももう4巻も出てるじゃん!
新刊情報をマメにチェックしていないからよ! BLも同じように見逃しているものがあるんじゃないの、わたし!? ちょっとオタクとして、腐女子としてたるんでるわ!! ――
――と、なぜか熱血モードで自分を責めたのは、取り急ぎ近くの書店で手に入った3巻の影響かもしれません。しかも、なんかちょっとやおい脳が発動しちゃったしさ。
前巻までは同じクラスの女子、宮鳥、藤ヶ谷、松岡が登場し、主人公の百合男子・啓介が彼女たちで百合妄想しては大騒ぎしていたけれど、なんと今回、女子はほとんど登場しない。
初めから終わりまで、百合が好きな“野郎”であふれかえっているのだ! ま、“百合好き”な男子がテーマだから当然なのか。いやでも、好きな百合をめぐって、少年マンガ風(著者曰く“スラダン風”)な緊張感あふれる対立シーンが延々と続くとはね!
憎々しかった風華伸一と乙橘康孝が実は百合男子で、かつて二次創作活動までしていた百合作品が唐突に終わったことで失望し、百合を憎んでいたという、まさかの過去にのけぞったり――
前巻で、啓介の百合に対する考え方を批判し、若干気まずい雰囲気になってしまった籠目の、「結局、百合ーダー(百合男子のリーダーということ)は啓介だ」とばかりに、啓介のピンチを救う姿にあっけに取られたり――
古参百合ファンと新規百合ファンの好みの違いによる対立に、「あるある!」とうなずいたり――
啓介の“百合の師匠”魚屋の鳳が、実は風華の師匠でもあったということにあ然としたり――
いやぁ、ほんとドラマチックで熱いシーンがてんこ盛りでした。風華と乙橘が二次創作活動していた時の名前が、それぞれ“ポニー”“チビ”と明かされたところで、吹き出したわ。そっか、そういう名前も百合にふさわしく、キュートに設定しちゃうのね。
しかし、あまりに熱い友情が展開されていたせいなのか、男子ばかりでやいのやいのやっていたせいなのか、いつの間にかワタクシのやおい脳が反応しており――啓介と籠目が、なんだか腐女子的にはおいしい感じになっていることに、気付いてしまいました。
“百合男子”が主役のマンガなのに、彼らのやりとりを読んで“やおい”を妄想するなんて、なんという因縁、なんという業!
籠目、啓介に対してツンデレだったのね……。なんだかんだ言って啓介に一目置き、啓介を助けるものね。「その後の百合男子同盟」を読んで、啓介×籠目だと確信したわよ、わたしは。
ポニーとチビも、ほのかにBLっぽいかも。彼らのやおいチックな関係が、4巻でも続いているのか、解消されているのか、ちょっと楽しみだ。え? それって『百合男子』のストーリーとは全然関係ないって? まぁまぁ……。
ところで、啓介たち百合男子たちは、百合を好きな気持ちと、現実に性的対象として女性が好きな気持ちとの共存に、妙に葛藤を感じているように見える。これって、あんまり腐女子では見られないような。
啓介たちが10~20代の若者だからなのかなぁ……。ちょっと興味深い。
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――百合男子、3巻が出てたんじゃん! しかももう4巻も出てるじゃん!
新刊情報をマメにチェックしていないからよ! BLも同じように見逃しているものがあるんじゃないの、わたし!? ちょっとオタクとして、腐女子としてたるんでるわ!! ――
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少女同士の関係性を描く“百合"というジャンルに萌えてしまう“百合男子"花寺啓介。 そんな彼の前に、武闘派ヤンキー・風華伸一が立ちはだかる。 “百合"そして“百合男子"の全てを否定する伸一と その取り巻き連中、啓介の加勢に現れた…と思ったら 勝手に議論を繰り広げる百合男子連盟の面々、 そして魚屋の出現によって語られる伸一の悲しい過去…。 “百合"を愛するがゆえの苦しみと挫折を 頼まれもせず描ききった、シリーズ第3弾!! |
前巻までは同じクラスの女子、宮鳥、藤ヶ谷、松岡が登場し、主人公の百合男子・啓介が彼女たちで百合妄想しては大騒ぎしていたけれど、なんと今回、女子はほとんど登場しない。
初めから終わりまで、百合が好きな“野郎”であふれかえっているのだ! ま、“百合好き”な男子がテーマだから当然なのか。いやでも、好きな百合をめぐって、少年マンガ風(著者曰く“スラダン風”)な緊張感あふれる対立シーンが延々と続くとはね!
憎々しかった風華伸一と乙橘康孝が実は百合男子で、かつて二次創作活動までしていた百合作品が唐突に終わったことで失望し、百合を憎んでいたという、まさかの過去にのけぞったり――
前巻で、啓介の百合に対する考え方を批判し、若干気まずい雰囲気になってしまった籠目の、「結局、百合ーダー(百合男子のリーダーということ)は啓介だ」とばかりに、啓介のピンチを救う姿にあっけに取られたり――
古参百合ファンと新規百合ファンの好みの違いによる対立に、「あるある!」とうなずいたり――
啓介の“百合の師匠”魚屋の鳳が、実は風華の師匠でもあったということにあ然としたり――
いやぁ、ほんとドラマチックで熱いシーンがてんこ盛りでした。風華と乙橘が二次創作活動していた時の名前が、それぞれ“ポニー”“チビ”と明かされたところで、吹き出したわ。そっか、そういう名前も百合にふさわしく、キュートに設定しちゃうのね。
しかし、あまりに熱い友情が展開されていたせいなのか、男子ばかりでやいのやいのやっていたせいなのか、いつの間にかワタクシのやおい脳が反応しており――啓介と籠目が、なんだか腐女子的にはおいしい感じになっていることに、気付いてしまいました。
“百合男子”が主役のマンガなのに、彼らのやりとりを読んで“やおい”を妄想するなんて、なんという因縁、なんという業!
籠目、啓介に対してツンデレだったのね……。なんだかんだ言って啓介に一目置き、啓介を助けるものね。「その後の百合男子同盟」を読んで、啓介×籠目だと確信したわよ、わたしは。
ポニーとチビも、ほのかにBLっぽいかも。彼らのやおいチックな関係が、4巻でも続いているのか、解消されているのか、ちょっと楽しみだ。え? それって『百合男子』のストーリーとは全然関係ないって? まぁまぁ……。
ところで、啓介たち百合男子たちは、百合を好きな気持ちと、現実に性的対象として女性が好きな気持ちとの共存に、妙に葛藤を感じているように見える。これって、あんまり腐女子では見られないような。
啓介たちが10~20代の若者だからなのかなぁ……。ちょっと興味深い。
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