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心優しきオタクと小学生マインドと。―『ぼくのスター』(一穂ミチ) 『未知との遭遇』(腰乃)

 23,2013 23:58
今や一穂ミチ作品は問答無用で作家買いしているけれど、この作品は“アイドルオタク”という設定がちょっと身近に感じられて、ワクワクしていた。


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ほとんど学校へ行かず、アイドルオタクに勤しむ侑史。そんな推しメン一色の日々に、芹沢航輝と名乗る同級生が踏み込んできた―曰く、高校生活最後の一年は楽しく過ごしたいのにまだ顔も知らないクラスメートがいると気づいてやってきた、らしい。明るくかっこよくて直向きな航輝に気圧されるようにして、怖々と足を踏み出した侑史だけど…。


ドルオタ・侑史は、なんかもっとディープな“キモオタ”的キャラなのかなぁと思っていたのだけど、そこはさすがに乙女の夢を裏切れなかったのか、キュートでセンシティブでピュアなキャラだった。


――ん? 現実のドルオタたちもある意味、センシティブでピュアだとは思いますよ? 


しかし読み終わって思うに、侑史のオタっぷりは、どうやらわたしの知っているドルオタとはちょっと、いやだいぶ違う。


結構長くなったので折りたたみます。
例えば、侑史の部屋中に貼られているアイドル「ほたるん」のポスターの中には水着姿は一枚もないとか、コンサートやイベントに行ってナマの「ほたるん」を見ることをためらうとか、“アイドル”である「ほたるん」の“素”に興味がないという割り切りとか。


なんというか、侑史には「ほたるん」を自分だけのものにしたい! オレのヨメにしたい! というメラメラしたリビドーがほとんど感じられないんだよなぁ……。


自分が友人のことで傷ついてからハマった「ほたるん」を、そりゃあもう女神のように崇めて心の拠りどころにしているけれど、自分の手元に引き寄せたいとは思っていない。そんなところが、わたしの周りのドルオタとはえらく違う。


また、侑史は航輝がキスをしてきたことにも、元クラスメイト・八木(男子)にキスされたことにも、驚きこそすれ抵抗もせず、流されるまますんなり受け入れちゃうのだ。しかも八木なんて、侑史の引きこもりの原因だというのに、侑史は八木を恨みもしない。


最終的に侑史は、自分の被っている殻の外へと連れ出してくれる航輝への気持ちを自覚し、結ばれるのだけど。


――んー、自覚はなさそうだったけど、侑史は同性に惹かれるタイプだったと思うな。早晩、自分はゲイじゃないかと気づく時が来たよ、きっと!


ただ、侑史の優しさに航輝や八木が惹かれて、「そばにいるとホッとする」と感じたのは、すごくわかる。「自分が自分が」と前に出ない、そして周りの人を悪く言わず他人に寄り添うような侑史の優しさが、これまたわたしには“一味違う”というか“毛色の違う”ドルオタに思えたのかもしれない。


主人公たちがグッドルッキングで、男同士でくっつくという点はいかにもBLらしいけれども。


ところで、侑史のオタっぷりを、あっさり「キモ」と言い放った航輝は、幼馴染の久住と羽山に「あいつ、時々女子だから」とか「あいつガキだから」などと評されている。


ちょっと無神経な発言や、自分が除け者にされることに我慢できない様子は確かにちょっとガキっぽい――あれ? 最近、ガキっぽいキャラが出てくる作品を読んだなぁ……。


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パンツ大好き・コレクターなリーマン・渋谷は、先輩の本田にひょんなコトからその趣味を知られ、精神的恥辱(笑)をあびせられる日々を過ごしていた。しかしなんとその本田が渋谷のことを好きだと口説いてきた! そしてその愛をささやいた口でイジメる!! 本田の小学生並の愛情表現に渋谷はキレまくり、毎日大ゲンカ――――のハズが、お二人さん、エッチしてますけど!? 妙齢リーマン二人、異常な恋愛に未知との遭遇中!!


「ぼくのスター」の航輝の“ガキっぽさ”から思い出したこの作品だけど、すみません、読み直したら本田のガキっぷりは、まさに“小五男子”で、航輝の比ではありませんでした。


好きな子(=渋谷)に意地悪をしたり、悪態をついたり無神経なことを言ったり、そのくせ構ってほしがったり――。挙げ句、初めてのデートで妙に自制して渋谷をモヤモヤさせる。おかげで渋谷、襲い受けじゃないか!<違う


本田の渋谷への態度、セリフが、見事なまでに小学生で、「あー、いたいた、こういう男子」とニヤニヤさせられる。こんなに鮮やかに小学生男子を想像させるなんて、腰乃先生、すごすぎます。


本田に比べたら、航輝がとてもオトナっぽく見えるよなぁ。でも、本田みたいな小学生マインドの成人男子、いるよね。航輝が、場合によっては本田みたいなオトナになる可能性もあるなぁ……とふと想像して、ちょっとニヤニヤしたのだった。


実際に小学生マインドの男がそばにいたら、鬱陶しいですけどね。


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Tags: 一穂ミチ コウキ 腰乃 ドルオタ オタク ゲイ 複数レビュー

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