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トンチキは、真面目なほど輝くもの―『恋色ミュージアム』『新世界恋愛革命』(鳥谷しず)

 15,2013 23:58
多分、読書メーターでレビューを読み歩いていた時に惹かれたんだと思うのだけど、「読みたい本」のフラグをつけていたので、とりあえず読んでみたこの作品。


――あまりの衝撃に、茫然となったのだった。


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鳥谷 しず みずかね りょう

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都内の私立美術館に仮採用された学芸員の征哉。ほどなくして、経営母体である京都本社から、新しい館長が着任した。創業者一族の御曹司・柚原だ。ギリシャ彫刻をも凌ぐ美貌の新館長に、征哉はひと目惚れをする。だが、柚原にはすでに婚約者がいた。さらに、柚原は征哉が開催を熱望していた企画展の中止を決めてしまう。恋心も企画展も諦められない征哉は…?美の殿堂で繰り広げられるフェティッシュ・ラブ。

あらすじからはまったく窺えないけれど、主役たちが目を見張るほど変態。しかも真面目だからこそ余計に可笑しみがジワジワにじみ出てくる、わたし好みの真剣トンチキっぷり。


受けの征哉がゲイで、男の美尻がたまらなく好きな尻フェチであるがため、自らのフェティズムを満足させられる彫刻展示に力を入れる――という設定も、相当“変”なのだけど。


征哉はハンサムだというのに29年間恋人がいたことがなく、遊びの関係を敬遠していたため童貞で、だけどセックスにはメチャクチャ興味があることから、DVDや雑誌、書籍などエロコンテンツを部屋に溜め込んで、いつか試したい体位などをメモしている――と、尻フェチに追い打ちをかけるように、征哉の変さ加減が明らかにされる。


ところが“変”なのは征哉だけではなく、攻めの柚原もだと、読んでいるうちに気が付く。


本当は最初から惹かれあっていたのに、ちょっとした行き違いでこじれてしまった征哉と柚原だけど、誤解が解けてからの柚原の言葉攻めっぷりが、もう!


いかにも育ちの良さそうな丁寧語で繰り出される、あけすけな言葉の数々。悶えまくって前後不覚の体をなしている征哉に質問しまくるドS風。それに律儀に答える征哉も征哉だけど、柚原も相当おかしいよね!


受け攻めどちらも、いい勝負の変態でした――というのが、非常に新鮮。なおかつ両者とも真面目ゆえにトンチキのボルテージが上がっているというのが、超ツボ。


鳥谷さんてすごいな! こんなはっちゃけた作品を書く人だったのか! ――といたく感心し、ほかの人ももちろん知ってるんだろうなぁと思いながら先日のラム肉会で持ち出してみたところ


「もう鳥谷さんは変態攻めが本当にすがすがしいんですよ! 今度の新刊読みました!? あれがまた素晴らしくて! ストッキングはかせてそれを破って……っていうのがエッチのお約束なんです! 書き下ろしペーパーも素晴らしいですから!」


と、案の定、いや予想以上に大絶賛され、猛プッシュされた新刊を早速読んでみた。


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鳥谷 しず 周防 佑未

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刑事の真壁には心底嫌いな部下がいる。イギリス生まれのエルフォードだ。年齢=恋人いない歴という劣等感のせいで、あらゆることに恵まれた美貌の部下に嫉妬していた真壁だったが、成り行きでその男とゲイ友となり、「パンストをはいた理想の女装男を捜すのを手伝ってほしい」と頼まれてしまう。捜査とプライベートで顔を合わせるうち、真壁はエルフォードに惹かれてゆくが…?年下変態紳士×ツンデレ眼鏡の恋。


――確かに、攻めのエルフォードは、受けの真壁にストッキングを履かせては破ってコトに及んでいた。しかもどうやら3足1000円みたいな安物ではなく、シルクだのレースだの高そうなストッキングを調達している様子。贅沢だなぁ!


ハンサムで性格も良くて仕事もできるエルフォードは、やはり真摯で丁寧な物腰ながらみょうちきりんなことを詩的に口走って攻めるという、期待通りの変態攻め。


真壁も、「年齢=恋人いない歴」という劣等感を抱え、180cm近い長身ながらお姫様抱っこに憧れる乙女男子と屈折はしているのだけど、わりと“まとも”に思えたのが、ちょっと物足りなかったかな。


劣等感や乙女思考はともかく、部下の要望に応えてストッキングを履いたりウェディングドレスを着たりすることのどこが“まとも”なんだよ! と思わなくもないけれど、やはり「恋色ミュージアム」の、“受け攻めとも変態”という斬新さが、強烈に印象に残っているのかもしれません。


個人的には、女装クラブを経営している、元銀行員で真壁の学生時代からの友人・熊切がお気に入りキャラだ。エルフォードにストッキングをオススメしたり、真壁の乙女願望を密かにくみ取ってエルフォードに伝えたり、結構陰で活躍している。乙女思考な真壁に対する容赦ない物言いに、ほんのり愛情を感じられるのもいいんだなぁ……!


今回は、「恋色……」の方がわたし好みではあったけど、真剣トンチキな変態攻めは、鳥谷作品ではおなじみなようなので、これからもワクワクしながら読むことになりそうだ。


鳥谷さんはあとがきなどで、ご自身の寡作ぶりを恐縮なさっていたけれど、いえ、ワタクシにとってはまったく問題ありません! だって積読率が現在も急上昇中なんだもの……。<そんなの知ったことか!


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Tags: 鳥谷しず みずかねりょう 周防佑未 真剣トンチキ

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