アレの描写、いま・むかし

 18,2013 23:44
先日、おなじみの肉食腐女子、ニコさん、アヤさん、千紗さんとでラム肉会をした時のこと。


――あ、“肉食”とは、言葉どおり、「肉を好んで食べる」という意味です。巷で喧伝されているような「恋愛に積極的」という意味ではありません。念のため。――

130319.jpg
ラム肉って美味しいよね!


ともかく、ラムのロースだモモだショルダーだウィンナーだと、張り切って食べながら話しているうちに、最近のマイ・ヒットBL作品の話題になった。


あの作家さんの作品は“変態攻め”が素晴らしいんですよ~! とか、あの作家さんはイラストの印象ほど重苦しいわけじゃない、とか、あの作品で性器が描かれていなくてビックリした! とか。


その時、ニコさんが


あのさ、性器が描かれていないのにビックリしたっていうけど、昔のBLもあんな感じだったんだよねぇ……


と、感慨深そうにつぶやいたら、


そうですよね! それにエロシーンも、そんなにしっかり描かれていないものも多かったですよね!


と、千紗さんが身を乗り出してきて、え!? と驚いた。


というのも千紗さんは、当ブログの熟腐女子アンケートの分類によれば、いわゆる“ヤング腐女子”。そんな若い千紗さんの知る“昔”って、もしかしたらわたしにとっては“わりと最近”なんじゃないかと思ったからだ。


「そうそう! エロシーンも今より短めな感じであっさりしていたし、小説のだってそんなに細かく長々と書かれてなかったよ。だから私、出戻って商業BLを読んだ時、性器もエロシーンもしっかり描かれていることにビックリしたもん!」


ニコさんの話を聞いて、へぇ! と驚きつつ、わたしは考えた。性器もエロシーンもそんなにしっかりガッツリ描かれていなかった商業BLって、いつ頃までのことなのかしら?


わたしがやおい・BLにハマったのは7年ほど前のことだけど、その頃はもう、性器もエロシーンもしっかり描写されていた記憶がある。新刊だけじゃなく、過去の作品も読みまくっていたけれど、やはりどっちもハッキリ描写されていた作品が多かったような。


少なくとも7年前は、ガッツリ描いてある作品が多かったと思うんですよね。だとすると、性器やエロシーンがボヤーッと描かれていた頃って、近くて10年ぐらい前までって感じですかね?」


「うーん、どうだろ? ちょっといつ頃かはわかんないけど……。でも今の、性器が描かれてないっていうのは、昔の描写に戻った感じがするなぁ(ニコさん)


――なるほどねぇ……。ということは、性器バッチリ&エロシーン濃厚な時期って、ひょっとしたらたかだか10年間ほどのことで、エロシーンはともかく性器は明らかにぼんやりと描かれるようになりつつある現在から見ると、“珍子バッチリ期間”は結構特別だったのかもしれないなぁ……。


「私がよく読んでた雑誌が『GUST』だったんですが、あそこに載ってた作品が特にエロシーンあっさりめだったのかも……。でもどこかでしっかりめに描いて読者にウケて、じゃあこのくらい描いてもいいかも、って感じで全体的にどんどんエスカレートしていった可能性はありますよね~(千紗さん)


――うんうん。それで表現規制やら何やらで今また曖昧になりつつある、と。わたしなんかは、“珍子バッチリ期間”にハマっちゃったので、あんなものかと思ってたものね。


ところで、この話で盛り上がっている時、ふとわたしは、第5回アンケートのコメントを思い出していた。それは、「BLで描かれる体位の変化にギャップを感じる」というコメント。41~50歳と申告されたその方のコメントには、


――「やおい」という言葉が生まれた頃は、体位は“バック”が主流だったのに、今は最初から“正常位”でそれが主流となっていることにギャップを感じます――


とあったのだ。これは今ここで、ニコさんや千紗さんに確かめてみるしかない!


――だがしかし。


「えー!? そうだったけ?」(ニコさん)
「バックばかり……でしたっけね……?」(千紗さん)


――あら……? 思ったより鈍い反応だな……。エロシーンそのものがハッキリ描かれていたわけではないから、バックも正常位もないんだろうか……?


と思っていたら、アヤさんが不意に、「そういえば!」と話し出した。


確かに言われてみれば、そうかも!! こだかさんの『KIZUNA』とか、バックだったような気がします!


「……そうだったっけ?」(何かを思い出そうとするニコさん&千紗さん)


「うん、あとほら、『腐った教師の方程式』とか!」


「アヤさん、それ、全部こだかさんじゃん! こだかさんの作品がバックばっかりだったんじゃないの?


――確かに、すべてこだか和麻さんの作品だよ! 千紗さん、ナイスツッコミ!


あいにく、その場ではこだか作品以外で「これ!」という作品が出なかったので、“昔は“バック”が主流だった”かどうかは、結論づけられずに終わった。


けれども、今このエントリを書くために、アヤさんが挙げてくださった作品の出版時期などを見てみたら、どちらも1990年代前半だった――もう20年前か! しかも前世紀。かろうじて“昭和”ではないものの。


20年ぐらい前は、体位は“バック”が主流だったのかなぁ……? 少なくとも、“珍子バッチリ期間”ではなく、エロシーンも“朝チュン”が多かったであろうことは間違いなさそうだけどね。


#追記あり

#1
ラム肉会後、ニコさんから体位についてこんな情報をいただいた。


「エロシーンが出るようになった初期の頃(?)に、『バックの方が初心者向きだよ(=体に負担が少ない)』と説明する攻めがいた記憶があります。昔は受けってウブな子が多かったから。海千山千のビッチな受けって、あまり思いつかないもの……」


ははぁ、そんな親切攻めがいたんですねぇ……! これでバックが主流だったかどうかは何とも言えないけれど、作家さんたちは「バックなら間違いなさそう!」と思ったかもしれない、と思った。ほら、昔は今よりも手に入る情報が少なかったしさ。


#2
さらに後日、アヤさんから、


「すみません、改めて思い出してみたんですが、『KIZUNA』全エロシーンがバックなわけでなくて、私の思い出せるシーンがバックだっただけでした。あと、当時の『腐った教師の方程式』はエロシーンがなかったはずだと思い出しました! ゴールド連載作品はエロありで、ビーボーイはエロなしって線引きがあったような……」


という情報をいただいた。そうか、全てがバックではなかったんですね。というか、「エロシーンなし」っていうのが、図らずも「昔はエロシーンがそんなにしっかり描かれていなかった」ことの証拠の一つになっているような。



関連記事

Tags: 腐友 オフ 腐女子

Comment 3

2013.03.22
Fri
16:48

lucinda #-

URL

拍手コメントRES

>03/19 23:18 Tさま
コメントありがとうございました! 毎度、確認が遅くてすみません…。

読んでる分にはさらっと流せることでも、いざ自分で書くとなると、細かいところがいろいろと気になりますよね! 今より昔の方が、作家さんたちも情報収集に苦労されたのではないかなぁと思います。今は何よりネットがありますしね…。
Tさまが満足されるような作品ができあがりますように!

編集 | 返信 | 
2013.03.23
Sat
00:16

Tです。 #-

URL

いえいえお気になさらずに・・・。

お忙しいところに、いつもなんだかずれたコメントを送ってしまってすみません・・・。lucindaさまの記事は本当に面白くて、読んでいると自分自身の浅い経験の中の思い当たるフシをつい勢いに任せて投稿したくなってしまうのです・・・。お手すきな時に適当に相手をしてやってください!

編集 | 返信 | 
2013.03.23
Sat
12:47

lucinda #-

URL

コメントありがとうございます

>Tさん
わざわざありがとうございます! コメントいただけると、いつも嬉しくなるので、これからもお気軽にどうぞよろしくお願いします~(^.^)/

編集 | 返信 | 

Latest Posts