堕ちゆく人は堕ちてゆく(?)ヲタの業

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時々、「ヲタ趣味にハマったのはわたしのせいだって友人が言うのよねぇ……」という、ボヤキとも嘆きともつかないことを、周りで聞くことがある。


面白いよーとおすすめしたマンガやアニメがきっかけで……


カッコいいのよーと誘ったライブやお芝居がきっかけで……


楽しいよーと貸したゲームがきっかけで……


哀れ友人はヲタ趣味や腐趣味にハマってしまった、と。


だがしかし、わたしはあえて言いたい。オタクになる人は、オタクの友人に何かをおすすめされたり誘われたりしなくても、いずれオタクになっていたんじゃなかろうかと。オタクの友人の存在は、たまたまのきっかけに過ぎなかったのではあるまいかと。


オタクになる素養を持っている人は少なからずいて、ある日何かのきっかけでそれがパカッと露わになって、レンジを広げ深度を増していくのだ。きっと。


――そんな風に改めて思ったのが、職場の同僚・メガネちゃんから、彼女の友人・Mさんの話を聞いた時のことだ。


Mさんは、もともとメガネちゃんのゲーム友達だった。そのゲームが舞台化され、メガネちゃんとMさんはいそいそと舞台を見に行ったのだが。


そこでMさんは、フォーリンラブしてしまったのだ。舞台で演じていたとあるイケメン俳優に。


以下、時系列風にレポート。


■約3ヵ月前
「lucindaさん、Mさんがね、舞台で●●を演じていた俳優さんのファンになっちゃったみたいでさ――すごいのよ! 彼が出てるほかの舞台のチケットは押さえてるし、彼が出てる写真集とかDVDもガンガン買ってるみたいなの」


■約2ヵ月前
「Mさんの買い物が全然治まらなくてさぁ……。なんかわたし、心配なんだよ。だってMさん、ほかのゲームやCDにもお金使ってるし、これでファンクラブとか入ったら破産するんじゃないかって、気が気じゃないんだよね。ナマモノにハマるとあんな感じなの?」


■約1.5ヵ月前
「Mさんね、どうやらファンになった俳優さんのファンクラブに、すでに入っちゃったみたいなの。でね、月末にファンミーティングと、別のバンドのライブが重なったらしいんだけど、Mさん、ファンミーティングを選んだんだよ! ライブは友人にチケットを譲ったらしいんだけど、なんかもう、見てて大丈夫かと思っちゃう……!」


■約0.5ヵ月前
「Mさんね、好きな俳優さんが所属してるD●のファンクラブにも入ったんだって。で、ライブとかも行ってるらしいわ。わたしにも、D●が出てるテレビ番組を教えてくれたんだけどさ。……ねえ、Mさんて、いつか冷静になってナマモノから戻ってくるのかな……?」


――申し訳ないけど、メガネちゃん、Mさんはしばらく行ったきりだと思うわ。ちょっと落ち着いてきたら、ナマモノから足を洗う可能性も、ひょっとしたらあるかもしれないけれど!


Mさんは、もともとナマモノにハマる素養があったんだと思うな。Mさんの嗜好にD●がフィットして、キュンときちゃって、ガガガッとのめりこんだんだと思う。だって、メガネちゃんは同じ舞台を見ても、なんともなかったでしょう?――


そう答えるわたしの頭の中で、ジャ●ヲタの先輩ズがはしゃいでいる姿が再現されていたのは言うまでもない。


ところで最近、メガネちゃんから、


「Mさんてね、昔、ジャ●にハマってたんだって。6人組が好きだったらしいよ」


という新情報がもたらされた。んもう、Mさん、ハマるべくしてナマモノにハマっちゃったんだよ、それは!<Mさんのことは直接知らないけれど


Mさんに腐の素養があるのかどうかはわからないけれど、オタク女の業はひしひしと感じるなぁ……。

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