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『onBLUE vol.27 “巻頭特集 紗久楽さわ”』― 唸ったりうなずいたり陰間のことを考えたり

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『百と卍』を読みながら、「なんとなく、雲田はるこさんの作品みたいな雰囲気があるなぁ」と思っていたわたし。“雲田作品”で、この時すぐに浮かんだのが『いとしの猫っ毛』だったのだけど、素直で素朴な感じの受け(恵ちゃん)と、ちょっと屈折している風な攻め(みぃくん)、という組み合わせは、あながち卍と百樹からそれほど外れていない感じがしたし、キャラたちの様子やセリフがコミカルだったりほのぼのと楽しげだったりしな...

『百と卍』(紗久楽さわ)―もう、この二人にメロメロなのよ

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ここしばらく、何度も読んでじーんとひたっている、“いっち”お気に入りのこの作品。百と卍 (onBLUEコミックス)紗久楽 さわ 祥伝社 2017-02-25売り上げランキング : 917Amazonで詳しく見る by G-Tools極上、あまエロス。「もう、二人を見守る障子になりたい…」(担当編集)伊達男×陰間あがり 溺れるほど幸福で、愛おしい日々時は江戸時代・後期。真夏の蒸し暑くせまい長屋で、熱い吐息交じりにまぐわう男がふたり――。元・陰間の百樹...

レビューまとめ―『江戸のエロスは血の香り』(氏家幹人)、『男の絆 明治の学生からボーイズ・ラブまで』(前川直哉)

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夏休みの宿題的に再読し、レビューをまとめた『江戸のエロスは血の香り』(氏家幹人)および『男の絆 明治の学生からボーイズ・ラブまで』(前川直哉)。レビューアップが、“夏休み”が明けきった後になってしまった上に、予想外に長くなってしまいましたが、なんとかブログにまとめられて、気が済みました。アップしたレビューは下記の通りです。[1] あの時代の男色が衰退した背景は[2] 色恋抜きの“男の絆”の始まり[3] “同性愛”と...

江戸も明治も遠くなりにけり―「江戸のエロスは血の香り」(氏家幹人)、「男の絆 明治の学生からボーイズ・ラブまで」(前川直哉)[6]

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予想以上に長くなってしまったレビューですが、これで最期です。江戸のエロスは血の香り氏家幹人 朝日新聞出版 2010-11-19売り上げランキング : 669266Amazonで詳しく見る by G-Tools男の絆 明治の学生からボーイズ・ラブまで (双書Zero)前川 直哉 筑摩書房 2011-05-27売り上げランキング : 331401Amazonで詳しく見る by G-Tools■女装・男装どっちもアリ。そして腐女子も!?江戸時代に関する文献を読むたびに感心するのだけど、...

BLは“男の絆の虚構”を暴露しました―「江戸のエロスは血の香り」(氏家幹人)、「男の絆 明治の学生からボーイズ・ラブまで」(前川直哉)[4]

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精神的男色で結びついているくせに、ホモフォビックでミソジニーな「男の絆」。当然女性は、そこには入れない。しかし、女性はそんな「男の絆」を鑑賞する快楽を手に入れた――と、『男の絆 明治の学生からボーイズ・ラブまで 』の著者、前川氏は、BLと腐女子についてそんな風に説明する。男の絆 明治の学生からボーイズ・ラブまで (双書Zero)前川 直哉 筑摩書房 2011-05-27売り上げランキング : 331401Amazonで詳しく見る by G-T...

“同性愛”という言葉の誕生の影響力―「江戸のエロスは血の香り」(氏家幹人)、「男の絆 明治の学生からボーイズ・ラブまで」(前川直哉)[3]

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男同士の精神的な深い交流は“真の友情”であり、女との恋愛なんぞより素晴らしいものだ(※ただし肉体関係はナシ)――といった主張が、学生男色衰退後に繰り返された明治時代後期。やがて大正時代となって、“同性愛”という言葉が誕生すると、その主張は、ますます揺るぎないものになっていった。男の絆 明治の学生からボーイズ・ラブまで (双書Zero)前川 直哉 筑摩書房 2011-05-27売り上げランキング : 331401Amazonで詳しく見る by...

色恋抜きの“男の絆”の始まり―「江戸のエロスは血の香り」(氏家幹人)、「男の絆 明治の学生からボーイズ・ラブまで」(前川直哉)[2]

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“お互いに切磋琢磨し合う”対等な関係として賛美され流行っていた、明治時代初期の学生男色は、女学生の登場によって“男女間の恋愛の代わり”という軟派なシロモノになり、衰退した。男同士の肉体的な接触に眉をひそめていた明治の有識者たちは、さぞかし胸をなでおろしていただろうと思いきや、そういうわけでもなかったらしい。ここでは、前川直哉著『男の絆 明治の学生からボーイズ・ラブまで』(以下、『絆』)を中心に、感想を...

あの時代の男色が衰退した背景は―「江戸のエロスは血の香り」(氏家幹人)、「男の絆 明治の学生からボーイズ・ラブまで」(前川直哉)[1]

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読み終わってすぐ、レビューを書こう! と心に決めてから、気が付けばほぼ2年――。ズルズルと時間だけが流れてしまい、今やレビューどころか、本の内容の記憶さえもボンヤリしてしまっている体たらく。どうしてこうもいい加減なんだろう……と、激しく自己嫌悪していたのだけど、どんな形ででもレビューとして残しておきたいという気持ちだけは萎えなかったので、夏休みに心して再読したこの2冊。江戸のエロスは血の香り氏家幹人 朝...

【院政期を読む】「保元・平治の乱を読みなおす」(元木泰雄)

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今年の大河ドラマは平清盛だし、院政期への関心が高まるかしら……!? と期待していたら、今のところ、ドラマの視聴率が低いというニュースの見出しが毎週ネットに上がっていて、ちょっぴり拍子抜け。ニュースを見るたびに、日本史のドラマチックな転換期は、何も戦国時代と幕末だけじゃないんだよ……! と心の中で叫びまくっているわたし。まあ、ドラマは今のところ低調だけど、ドラマのおかげで院政期絡みの書籍がいろいろ出ていると...

BL的?小ネタ拾遺<14>

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いつもの小ネタに比べて数少なめなんだけど、長さはいつも以上となっております。その1 そこでボーイズラブを連想したのこのタイトルを見た時、ある種の予感を感じなかったわけではなかった。なぜ女性に、ロマンポルノが受けているのか (産経新聞)ロマンポルノっていったら、アレです。日活から配給されていた、エロ映画。ものごころついたころには、「日活=ロマンポルノ」のイメージができあがっていて、かつてはユージローと...